送付状は就活に必要?履歴書やエントリーシートに添える時の書き方

就活時、企業へ必要書類を送る際に「送付状」を同封していますか?履歴書やエントリーシートの郵送時、送付状を同封するのは就活する上でのマナーです。もちろん社会人としても必要です。そこで、いまさら聞けない送付状の書き方を確認しましょう。

送付状は就活に必要?履歴書やエントリーシートに添える時の書き方

就活で送付状は必要?いまさら聞けない書き方・送り方マナー

就活をしていると郵便局に行く機会も増えると思います。応募する企業へ履歴書やエントリーシートなどの書類を郵送することがあるからです。最近では、求人サイト上でやり取りが出来るようになっているので減ったかとは思いますが、まだまだ企業によっては郵送もあるでしょう。

その時に、「送付状」を入れずに封筒に必要な書類だけを入れて送ってはいませんか?メールなどのやり取りが増えてきて、就活に必要な書類の郵送マナーを知らない人が増えています。マナーがしっかりしていないと受け取った企業側の印象も悪くなります。そこで、いまさら人には聞けない「送付状」の書き方や送り方を勉強しましょう。

役割を聞いてニヤける男性

送付状の役割と就活への必要性

そもそも送付状とはなんなのか?というところから説明します。送付状には大きく分けて、次の3つの役割があります。これらの役割から、就活で企業に履歴書やエントリーシートを送る際にも送付状は必要ということが分かります。

送付状の役割

・誰から誰宛なのかを分かるようにするため
・送付した目的を分かるようにするため
・何が同封されているか分かるようにするため

まず、「誰から誰宛なのか分かるように」ですが、当然誰から送られてきたか分からなければどうしようもありません。次に「送付した目的を分かるように」ですが、何の目的で送ってきたのかが分からなければ意味がありません。

最後に、「何が入っているか分かるように」ですが、人事担当者のもとにはたくさんの書類が届きます。その中で、一目で何が入っているか分かるようにする配慮が必要だからです。

送付状に書く項目

次に、就活に必要な送付状に書く主な項目を紹介します。送付状に書くべき項目を簡単に挙げると、以下のようになります。送付状に書く項目はそれほど多くないので、きちんと記載漏れのないようにしましょう。

送付状に書くべき項目

・日付
・送付先の会社名・部署・名前
・自分の住所・氏名・電話番号・アドレス
・件名
・本文

日付

まずは日付ですが、A4用紙右上に記入します。この場合は、和暦でも西暦でも構いません。気を付けるべきポイントですが日付は郵送する日にしましょう。これは、他の書類でも同じです。履歴書・職務経歴書などの日付も郵送する日に統一しましょう。

送付状をパソコンで作成して再利用する場合、日付の修正を忘れずに行いましょう。以前作成した日付のままで送ってしまうと使いまわしていることがばれてしまいます。再利用が悪いわけではありませんが、細かい気遣いは忘れないようにしましょう。

送付先の会社名・部署・名前

次は送付先の会社名・部署・名前です。ここで気を付けることは敬称に気を付けることです。分かりやすく言うと会社名に「様」を付けてはいけないということです。会社は「御中」、個人は「様」となります。
また、株式会社や有限会社を㈱や(有)などと略さずに書きましょう。個人名が分からない場合などは「採用担当者様」という書き方で問題ありません。

自分の住所・氏名・電話番号・アドレス

続いて自分の住所・氏名などの書き方ですが、住所は郵便番号から正確に記入し都道府県なども略さず書きましょう。次に、電話番号とアドレスですが必ず記入してください。電話番号は携帯で問題ありません。
また、アドレスですが、携帯のアドレスではなくPCアドレスを記載しましょう。会社からのメールは基本PCから送られますので、携帯ですと文字が読みづらく、もしかすると届かない可能性も考えられます。

件名

件名ですが、「応募書類の送付について」で問題ありません。企業の採用担当者が件名を読んで何の書類が来たのか分かればいいです。

本文

最後に本文ですが、拝啓で始まり時候の挨拶に続きます。本文を記入し最後に敬具で終わる形が基本になります。そして何を一緒に送ったのかを分かるように「履歴書 1枚」「エントリーシート 1枚」などと記載し、最後に「以上」となります。

送付状のレイアウト

送付状は横書きするのが一般的で、縦書きはめったにありません。どのようなレイアウトにするのか、箇条書きでご紹介します。

  1. 右寄せで日付を書く
  2. 左寄せで宛先を書く
  3. 右寄せで差出人の連絡先と氏名
  4. 中央にタイトルを書く(「応募書類の送付について」など)
  5. 「拝啓」と時候の挨拶を書く
  6. 本文を書く
  7. 右寄せで「敬具」と書く
  8. 中央に「記」と書き「エントリーシート○枚」など中身の説明を書く
  9. 最後に右寄せで「以上」と書く

就活で使う送付状の記入例

ここで、就活で使う送付状の本文の記入例を3パターンご紹介します。記入例1はシンプルなもの、記入例2・3は自己アピールを加えたものです。履歴書やエントリーシートに同封する送付状を作る時の参考にしてください。

本文の記入例1

拝啓 時下、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
この度、貴社に応募させていただきたく、下記の書類を同封致します。
何卒ご査収くださいますよう、宜しくお願い申し上げます。

敬具

本文の記入例2

拝啓 時下、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
貴社の採用情報を拝見し応募書類を送付させていただきます。
ぜひ貴社の一員となって貢献できる人材になりたいと思い、応募させていただきました。
面接の機会を頂けましたら幸いと存じます。何卒、宜しくお願い申し上げます。

敬具

本文の記入例3

拝啓 時下、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
この度、貴社にご応募させて頂きたく、応募書類一式を同封いたしました。
貴社の製品を昔から愛用させて頂き、もっと多くの方に知ってもらいたいという思いから、是非、貴社の発展に貢献したいと考え応募させて頂きました。
面接の機会を頂けましたら幸いと存じます。何卒、宜しくお願い申し上げます。

敬具

就活で使う送付状の本文に自己アピールを加える場合は、あまり長くなると読みにくいので、簡単にポイントを伝えるぐらいにしましょう。具体的なアピール文は、履歴書やエントリーシートに書くようにしてください。

就活で履歴書やエントリーシートに添える送付状の書き方ポイント

就活の際、社会的な常識を示す目的の他、送付状は企業へのアピールポイントともなります。履歴書やエントリーシート、職務経歴書などの「書類」とはまた違った「手紙」という形式で意欲をアピールすることができます。このアピールポイントを使わない手はありません。単純に「同封しました」という内容ではなく、志望動機を軽く盛り込むのがよいでしょう。ここで、履歴書やエントリーシートに添える送付状の書き方ポイントを見ていくことにしましょう。

添え状の例文

履歴書やエントリーシートの送付状では志望動機もアピールする

送付状には、なぜこの求人に応募したのか、どこに魅力を感じどういう部分で自分が適していると考えたのか、という志望動機もさりげなくアピールしましょう。

例文では汎用性を出す為コンパクトに少々漠然とした表現となっていますが、数字や実績も交えて具体的な自分の熱意や意欲があるのであれば、その部分を記載したほうがよいです。但しあまり長くなると読んでもらえませんので、要点を押さえてあくまで簡潔に、4~5行程度に収まる範囲がよいでしょう。

履歴書やエントリーシートの送付状に書く頭語・結語

名刺を渡して挨拶する男性

「拝啓」、「敬具」、「貴社ますますご盛栄~」などは、特に奇をてらう必要は無く、定型文としてとらえてしまっていいでしょう。「拝啓」「敬具」の対の表現のほかに、「謹啓」「謹白」という対の語があり、これは拝啓よりも畏まった表現ですが、一般的なのは拝啓です。また、「前略」「草々」という表現もありますが、これは逆に拝啓よりも軽いものと言われており、特に用いることはありません。

「ご清栄」と「ご清祥」という表現がありますが、これらは両方とも相手の健康を気遣った言葉で、会社に送るのであれば繁栄の意味を込めた「ご清栄」のほうが一般的です。「ご盛栄」という表現もありますが、これは商売繁盛という意味あいが強く、病院などでは不謹慎ともとられますし、商店などでは良いですが、見る人によっては別のニュアンスでとられる可能性もありますので、一般的な「ご清栄」が無難かと思います。

履歴書やエントリーシートの送付状には宛名・氏名・連絡先を忘れずに

履歴書やエントリーシートの送付状には相手担当者の宛名と、自分の氏名、連絡先を記載しましょう。連絡先は、メールアドレスは記載してもしなくてもよいです。また、上下関係を考えて、必ず相手の宛名のほうが自分の連絡先よりも上に来るようにしましょう。

宛名は、個人宛であれば「様」、会社や部署あてであれば「御中」となります。採用担当者の会社名、部署名、個人名の順で記載します。部署がわかっていて個人名が不明であれば「株式会社○○ ○○部御中」、個人名がわかっていて部署名が不明であれば「株式会社○○ 採用ご担当 △△様」、個人名も部署名も不明であれば「株式会社○○ 採用ご担当者様」となります。ちなみに、「株式会社○○御中 採用ご担当者様」というのは連名と同じ表現なので誤った表記となります。

履歴書やエントリーシートの送付状には応募者の要望を書くのが大切

履歴書、職務経歴書を送ったことにより、応募者が何を求めているのか、その部分を明確にする意味も添え状にあります。面接の機会を設けてもらいたい、連絡が欲しいなどといった具体的なアクションを要求するとよいです。また、連絡先を携帯電話にして欲しいなどの要望を記入してもよいでしょう。

履歴書の送付状を書くのは手書きでもパソコンでもOK

パソコンで書類を作る女性

送付状を書くのに使う紙とペン

履歴書やエントリーシートにつける送付状は手書きとパソコン、どちらでもOKです。それぞれのメリットをご紹介します。

  • 手書きは温かみが感じられ、丁寧な印象
  • パソコン作成は一度作れば使い回しができる。

送付状は手軽さからパソコンで作成する人が多いです。ワードには挨拶文のフォーマットが入っており、そのフォーマットを利用すれば簡単に作成することができます。また、就活サイトなどに送付状のテンプレートもあるので、そのまま使うことも可能です。

送付状の作成も大事ですが、一番重要なのはエントリーシートの中身です。送付状の内容で悩むよりはエントリーシートをしっかり仕上げることを考えましょう。ただし手書きの良さもありますから、もし時間があるなら、本命の会社にはあえて手書きをしてみるのもよいかもしれません。

封筒に入れる順番は送付状→履歴書またはエントリーシート

送付状、履歴書または、エントリーシートの順に入れて郵送します。送付書類はクリアファイルに入れてから封筒に入れるのがおすすめです。郵送途中で雨にあたるなど水濡れした場合でも安心です。

送付状本文の最初に書く時候の挨拶は季節に合ったものを選ぼう

送付状の挨拶文は「拝啓」から始めて、次に季節に合った時候の挨拶を入れます。どの季節でも使えるのが「時下」という言葉ですが、もう少し丁寧にしたい場合には季節や気候に合わせた挨拶を選ぶとよいでしょう。ここでは、様々な時候の挨拶の中から、よく使われるものをピックアップしてみました。

  • 1月:初春の候、新春の候
  • 2月:立春の候、早春の候
  • 3月:春風の候、春陽の候
  • 4月:春暖の候、桜花の候
  • 5月:新緑の候、薫風の候
  • 6月:入梅の候、梅雨の候
  • 7月:盛夏の候、大暑の候
  • 8月:残暑の候、晩暑の候
  • 9月:初秋の候、秋分の候
  • 10月:秋晴の候、秋月の候
  • 11月:晩秋の候、深秋の候
  • 12月:師走の候、初冬の候

履歴書やエントリーシートにつける送付状の一般的な書き方例

時候の挨拶が決まったら、続けて本文を書きます。ここでは、エントリーシートの送付状に添える送付状を例にとり、一般的な書き方の例文をご紹介します。

エントリーシートの送付状例文



平成○○年○月○○日
○○会社
採用担当者様

(住所)
(氏名)
(電話番号)



応募書類の送付について


拝啓 (時候の挨拶)、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。

この度、貴社の求人に応募させて頂きたく、下記の書類を同封いたしました。
ご査収下さいますよう、よろしくお願いいたします。

敬具



・エントリーシート 1枚


以上

就活で使う履歴書やエントリーシートには送付状をつけたほうがいい

就活で使う履歴書やエントリーシートを送付する際には、送付状をつけることが望ましいです。送付状とは、送り主から受け手に向けた手紙のようなもので、履歴書やエントリーシートと一緒に送ります。

送付状をつけることで、履歴書やエントリーシートが届いた理由や目的を明確にすることができます。例えば、「求人広告を見て、応募させていただきました」といった旨を記載することで、企業側がどのような採用活動を行っているかを把握していることが伝わります。また、履歴書やエントリーシートの内容と送付状の内容が一致するように記載することも重要です。

送付状には敬語を使って、丁寧な表現を心がけることが望ましいです。履歴書やエントリーシートが自己アピールのためのものであるように、送付状も企業に対して良い印象を与えることが求められます。また、送付状には連絡先や希望の面接日時など、重要な情報を記載することもできます。

履歴書やエントリーシートを送付する際には、送付状をつけることが望ましいです。送付状には、履歴書やエントリーシートの内容を補足する情報や企業に対する自己アピール、連絡先や希望の面接日時など、重要な情報を記載することができます。送付状を丁寧に作成し、企業に良い印象を与えるように心がけましょう。