面接日に体調不良になった時の電話メールでの連絡マナー
面接では体調不良で参加することが難しいケースも出てきます。万が一その際にどう対処するか、事前にしっかりと理解しておきましょう。体調不良でキャンセルしても、上手く対処できれば評価が上がり改めて面接日程の調整をしてもらえるなど、再チャレンジのチャンスをもらえる可能性もあります。
面接で体調不良になるのはよくあること
就職活動では多くの企業を受けることが当たり前になってきていますが、数社であれば万全のコンディションを整えて面接本番に臨むことはできても、それが数十社ともなってくると話は別です。エントリーシートの作成や面接対策、他企業の説明会など、就活ではやらなければならないことが多く、気づけば夜遅くなってしまい、体調が今ひとつすぐれないまま面接などに行かざるを得ないこともあります。
人生に大きな影響を与える選考の場にはしっかり体調も整えて臨みたいものですが、それがうまくいかなかった場合はどのようにしたらよいのでしょうか。
面接における体調不良の際の対処を知ることは、社会人になってからも役立ちます。ビジネスマナーにのっとった対応を身に着けて評価アップにつなげましょう。
面接で体調不良になっても評価に影響は出ない
まず一番気になるのは、体調不良で面接に参加したり、また当日に連絡して日程変更をしてもらった場合に、企業の選考上の評価はどうなるのかという点です。これについては、多くの企業が選考の結果には影響しないと答えています。体調不良などは誰にでもあることですから、それで評価を下げるということはしません。
評価に影響が出るとしたら、体調不良となった際の対応ひとつひとつです。企業側は面接のためにスケジュールを調整し、面接の内容について準備をしています。そうした企業側の立場に立ってみれば、体調不良は迷惑であることは間違いありません。
企業側の立場に配慮した対応ができるかどうかは心象を大きく左右し、それが面接の内容や結果に出てくることは覚悟しておく必要があります。
また、時間になっても来ない場合に、企業側から連絡があることは稀です。ドタキャンは信用を失い、選考に戻ることができなくなりますし、仮に企業側から連絡をもらってその時に初めて体調不良を告げた場合、その段階で企業から内定をもらうのは難しくなるでしょう。
面接中の急な体調不良はどう乗り切るのが正解?
当日面接の場に行って、その場で急に体調が崩れるということもあります。その場合の乗り切り方の正解は、「素直に相手に体調不良を告げる」が正解です。
もちろん、ちょっと頑張れば面接に支障が出ない程度の体調不良であれば我慢して大丈夫ですが、面接に支障が出るような体調不良が出た場合には率直に告げることが必要です。その場合も相手の話の腰を折らないように注意してください。
そして、中座する(席を離れる)必要がある場合には、「大変申し訳ありません。急にお腹が痛くなってしまいまして、トイレに立たせていただけまでしょうか」と一言告げてから離席しましょう。
本番前からやや体調不良があり、それが本番中にひどくなることもあります。ただでさえ面接の時間は緊張しておりストレスがかかった状態ですから、急に体調が悪くなる可能性も考えられます。何か兆候があるようなら、面接官にも面接の最初に体調不良が出ている旨を伝えておきましょう。
面接当日の体調不良はどう対処するべき?
面接の当日に体調不良が生じ、面接への参加が厳しくなる場合があります。この場合の対処は、なるべく早いタイミングで連絡することが大切です。
1 電話で早めに面接のキャンセルを連絡する
体調不良となって面接を受けることが厳しいと判断した場合、できるだけ早いタイミングで連絡をします。その際、必ず電話で連絡をするようにしてください。メールなどの連絡手段は相手が見ることができない可能性があるため、まずは電話を入れましょう。
企業側の担当者が電話に出られない場合、伝言が頼めるなら頼み、留守番電話などにメッセージを入れることができるなら体調不良で欠席する旨のメッセージを簡潔に入れるようにします。
面接をその後どうするのかについては、面接官のスケジューリングが必要な場合など、電話口ですぐに決定するのは難しい場合や出先ですぐには検討できないこともあります。後ほどメールなどの時間の制約の少ない方法で確認する方が望ましいです。
欠席するとしても積極性がなければ評価されず、試験を受ける意志がないとみなされてしまいますので、「今後の面接につきまして、後程メールにてご相談させてください」などと伝えるようにしましょう。
2 メールで体調不良の詳細を連絡して次につなげる
電話をしてキャンセルの連絡をしたとしても、それで終わりではありません。
面接に参加できなかったことについてのお詫びと共に、その後の面接について確認する必要があります。何も連絡しなければ辞退とみなされることもありますので、必ず連絡しましょう。
しかし、当日の面接に参加できなければ、残念ながらその場で不採用が決まることもあります。当然選考を受ける権利があるとは考えず、あくまでも機会をもらえるように伺いを立てるというスタンスでメールを送るようにしてください。そして、日程変更などの対応をしてもらえる時にはお礼も忘れないでください。
3 日程調整後の面接当日は必ずお礼を言う
日程を調整してもらった場合、必ず調整後の面接の際にはお礼を言って始めるようにしてください。目上の人の時間を自分の都合で余計にもらうことになっていますし、採用スケジュールに遅延をもたらした可能性もあります。相手側の事情を考え、配慮する姿勢を見せることで印象も良くなります。
体調不良での面接キャンセルの際のメール例文
体調不良で面接をキャンセルした場合、その後に送るメールはどのような内容で送るべきなのでしょうか。具体例をご紹介しますので参考にしてください。
必ず謝罪・お礼から始める
忙しい相手の時間を割いてもらって日程調整をしてもらっていますので、必ずそのことに関する謝罪や感謝から始めるようにします。また、体調不良とは言え、必要な連絡が遅れるのは好ましくありません。できるだけお礼についてはその日でメールするように心がけましょう。
また、メール全般に言えることですが、メールの件名を見ただけで誰から、何についての内容なのかが伝わるように件名を工夫します。
選考に対して気持ちを強く持っていることを伝えることも忘れないでください。接触するすべての機会はアピールの場だと思って、さりげなくアピールを続けましょう。
面接日程をご調整いただき、誠にありがとうございました(A大学B学部の■■)
●●株式会社 採用担当 ▲▲様
A大学B学部の■■と申します。
本日はご多用のところ、面接のキャンセルや日程調整でお手数をおかけしてしまい、大変申し訳ありませんでした。
次回の○月○日の面接の際には、必ず体調を万全にしてご訪問させて頂きます。
今回の件を通し、ますます御社への気持ちが高まりました。
快く対応いただきまして、誠にありがとうございました。
面接の日を心待ちにして準備していきたいと思います。
今後とも、よろしくお願いいたします。
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署名
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次の面接の日程を確認する
面接の日程が決まっていない場合は、必ず確認を取るようにしてください。その際は、面接の日程を調整して対応することが電話で伝えられていない場合は、ないものと考えて連絡をする必要があります。最大限機会がもらえるように、実際には予定があっても相手の都合に合わせる姿勢を見せましょう。
今後の面接についてのご相談(A大学B学部の■■)
●●株式会社 採用担当 ▲▲様
A大学B学部の■■です。
本日は私の事情により、面接試験をキャンセルさせていただくことになり、大変申し訳ありませんでした。また、電話口でお気遣いいただきまして、ありがとうございました。まだ熱がありますが、いくらか快方に向かっております。
電話口ではお話できませんでした、今後の面接についてのご相談をさせていただければと存じます。
また、面接の機会を設けていただくことは可能でしょうか?
本来であれば、正規の日程で受験することができませんでしたので落選となるかとは存じますが、御社を受験したい気持ちが強くありますので、ぜひお願いできれば幸いです。私の方は時間を調整いたしますので、▲▲様のご都合をお聞かせいただければと存じます。
お手数ではございますが、何卒、よろしくお願いいたします。
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署名
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面接での体調不良は起こるものと想定して準備すべし
面接当日のキャンセルに対して、すべての企業が日程変更に応じてくれるとは限りません。ですから、体調不良などの理由によってキャンセルが発生しないよう、自己管理には十分注意するのは当然のことです。
しかし、誰しも急な体調不良は起こり得ます。いざ体調不良でキャンセルの必要が生じ、自暴自棄して連絡無くドタキャンというのが最悪です。
たとえキャンセルの連絡や日程変更をお願いするのが心苦しくても、貴重な経験ができたと思って上手くトラブルを処理しましょう。