面接にリュックがダメな理由・知っておきたいカバンマナー
面接にリュックで行くのはNG?企業の採用担当者からどのように見られる?リュックで選考を受けることは、即不採用とまではいかなくともひとつの不安要素になり得ます。面接に行く際のカバンマナーについてまとめましたので、これから面接を受ける就活生や転職活動中の方は参考にしてください。
面接にリュックで行くのはアリ?ナシ?
就職活動中、雨が降っていて傘をささなければいけないときなどはリュックだと両手が空くためにとても便利ですし、荷物が重いときにも通常のビジネスカバンよりもリュックの方が楽であることは間違いありません。
面接にリュックで行くのはアリかナシか、企業の面接官はリュックについてどう考えているかについて具体的に解説します。どんなバッグで面接へ臨もうかお悩み中の就活生は目を通してみてください。
面接にリュックで行くのがNGな4つの理由
基本的には、面接にリュックで行くことはNGとされています。その理由は主に4つです。
1 カジュアルな印象が強いため
リュックはカジュアルシーンに相応しいものであり、企業の採用担当者や面接官の中でも「リュックはビジネスシーンで使うものではない」という認識が共通の認識になっており、ビジネスシーンでの常識が分かっていないなどと思われる恐れがあります。
2 持って行く応募書類が折れ曲がってしまうため
ビジネスカバンと違い、リュックの場合は履歴書やエントリーシート等の提出しなければならない応募書類が折れ曲がってしまう可能性が高く、そういった意味でもリュックはビジネスシーンに相応しくないとして認識されていたり、ビジネスシーンでリュックを使うことに対して悪い印象を受ける面接官が多いのです。
3 スーツにシワがついてしまうため
就職活動での服装は基本スーツとなりますので、スーツのシワの原因にもなるリュックは面接、ビジネスシーンにおいてふさわしくないとされています。
4 リュックを床に置いたときに自立しないため
リュックの場合、ビジネス用かばんと違って床に置いた際に自立しません。そのため、リュックの中に入れている重要な書類や私物が飛び出してしまう恐れがあります。
面接にリュックで参加すると必ず不採用になるとはいえない
面接にリュックで参加した場合、企業の採用担当者や面接官に悪い印象を与えてしまう可能性は高いですが、ただちに面接が不合格になるというわけではありません。
面接官の価値観もそれぞれです。リュックで来たことに対して悪いイメージを持たない面接官もいますし、リュックを手で持っている場合やリュックの形状によっては、リュックで面接に来たことを気付かれない場合もあります。
とはいえ、マイナスになりかねない要素は1つでも減らしておくべきです。面接にリュックで参加することに悪い印象を持つ面接官も少なくありませんので、万人受けするビジネス用かばんで臨むのがベストでしょう。
面接は肩から掛けられるビジネスカバンでもOK
面接にリュックがNGとは分かっていても、荷物が重いために手持ちのビジネスカバンで面接先に行くのは辛いというケースもあるでしょう。この場合、肩掛けのビジネスカバンを持参するのもアリです。
ただし、ビジネスカバンから肩掛け用のベルトがぶら下がっているのはだらしなく見られてしまう恐れがあります。ベルトがぶら下がらないよう、外してカバンの中に入れるようにしてください。
また、中にはリュックとしても使えて、ビジネスカバンとして横持ちも可能なカバンというものもあります。そういったビジネスカバンはNGではありませんが、リュックとして見られてしまう可能性もありますので、一番は横持ちのスタンダードなビジネスカバンが無難と心得てください。
面接に私服を指定された場合でもリュックは避けた方がいい
企業側から「面接には私服でお越し下さい」といったように私服を指定される場合がありますが、私服を指定された場合でもリュックで行くのは避けた方が無難です。
ビジネスシーンで私服を指定されるということは、オフィスカジュアルの格好を指定されているということになります。オフィスカジュアルとしてリュックは相応しくありませんので、必ずビジネスカバンで面接に行くようにしましょう。
遠方からの面接でもリュックは避けた方が無難
遠方から面接に参加する場合は、通常の面接と異なり荷物が多くなってしまいがちですが、面接にリュックで参加することがNGという点は遠方からの面接であっても同様です。
どうしても荷物が多くなってしまってビジネスカバンを持ってくることが難しいということであれば、ビジネスカバンは面接する企業の近くで調達し、リュックは駅のコインロッカーに預けるなどの対応が必要です。
どうしても面接にリュックで行かなければいけない場合はどうするべきか
どうしてもリュックで行くしかないという場合や、手違いでリュックを持ってきてしまった、といったような場合については、可能であればデパートや百貨店等で売っているビジネスカバンを買うのが理想的です。こちらは安価なものでもOKです。
どんなに安いビジネスカバンであったとしても、企業の採用担当者はリュックを持っているということに対して悪い印象を持つことはあっても「安いビジネスカバンを使っている」という理由で悪い印象を持ったり、評価を下げたりすることはありません。
また、ビジネスカバンを買う余裕もなく、やむを得ずリュックのまま面接に行くことになった場合、以下の2点に注意しましょう。
- リュックを背負ったままはNG、必ず手に持つこと
- 謝罪する機会があれば、リュックであることを謝罪すること
リュックを背負ったまま面接会場に入るのはマナー違反です。ビジネスカバンと同じく、必ず手に持った状態で面接会場に入りましょう。
また、面接官から「リュックでお越しになられたんですね」「リュックはこちらに置いて頂けますか」などと言われ、話題がリュックになったときには、リュックで面接に来てしまったことを謝罪しましょう。マナーが分かっていない学生だと思われるよりは「マナーは分かってはいるがやむを得ずリュックで来てしまった」という事実や誠意を伝える方がはるかに良いです。
社会人でリュックを背負っている人も本当はNG?
最近では、スーツ姿の社会人でもリュックを背負っている人をよく見かけるようになりました。特に、バイクや自転車で通勤しているサラリーマン等はリュックであれば両手が塞がることがないため便利ですし、使っている人も実際に多くいます。
そもそも社会人は、数回の面接で優劣を付けられ合否が決まるという学生とは異なり、仕事の能力や成果で評価されるものです。そのため、社会人でリュックを背負っているということがそこまで大きく問題視されることはありません。
重たいパソコンや資料を持ち歩くことや、通勤時にバイクや自転車を運転する必要があることから、リュックをOKとしている、もしくはリュックがOKであるという文化になっている会社が多くあります。また、オフィスカジュアルの会社も多くなっているため、奇抜なリュック等はNGですが、リュック自体はNGではありません。
ただし、やはり価値観はそれぞれであるとともに、「ビジネスシーンにおいてリュックは絶対にNG」「スーツ姿にリュックは合わない」と考える方もそう少なくはありません。一社会人のマナーとして、せめて内勤と外勤など、シチュエーションに応じてリュックと通常のビジネス用かばんを使い分けた方が安心です。
ビジネスカバンでもNGなカバンはある?
就職活動において、リュック以外のビジネスカバンであればどんなカバンでも良いのかというと、そんなことはありません。ビジネスカバンの中でも奇抜なものや色が派手なもの、ストライプが目立つもの等、様々なカバンがあります。
面接官は、面接に参加する学生のカバンの値段の高さやカッコ良さよりも、人間性の良さや常識のある人かということを求めています。そのため、値段が高いビジネスカバンであれば良い、目立つカバンの方が良いということはありません。
面接官によっては学生のカバンの色や形等を見て、ビジネスカバンであっても悪い印象を持つ場合があります。男性であっても女性であっても、悪い印象を与えることがないのはシンプルな黒のビジネスカバンです。就活では個性よりもビジネスマナーを意識しましょう。
面接ではリュックではなく黒のビジネスカバンがベスト
面接という場では、面接官が学生にどのような印象を持つかが全てです。面接に参加する学生がどんなに能力が高かったとしても、それをうまくアピールできなかったり面接官に伝わらなければ採用されることはありません。だからこそ、採用活動の前段階である身だしなみチェックの時点で悪い印象を持たれてしまうことは非常にもったいない話です。
面接にはリュック以外のシンプルな黒のビジネスカバンがベストであるということをしっかりと認識しておきましょう。