就職試験

面接で落ちた理由を聞くのはアリ?ナシ?15人の体験談

面接に落ちた理由を聞く就活生や転職活動中の社会人は意外と多いもの。不採用の原因を聞いて次の就職試験で改善につなげることは重要ですが、「どうせ落ちた企業だし」と楽観視し過ぎてマナーを無視するのは言語道断。あくまで「可能であれば」という謙虚な気持ちで問い合わせることが大切です。

面接に落ちた理由を聞くのは非常識?

面接に落ちたらその理由を知りたいと思うのは自然なことですが、いざ素直に問い合わせるかどうかとなると悩んでしまう方が大半でしょう。

もし不採用となった企業にその原因を聞くのであれば、相手に失礼のないよう問い合わせ時のマナーを一通り把握しておくことはもちろん、自分の中で「不採用の理由を聞いてどうするのか」を明確にしておくべきです。

不採用の理由は教えてくれない企業も少なくない

まず、就活生や転職活動中の社会人が理解しておくべきなのが、不採用の理由について明確に教えてくれる企業はそう多くはないということです。

多くの応募者がいる大企業であれば、受けた人数の少ない最終面接などであればともかく、多数の応募者がふるいにかけられる選考の序盤には、ひとつひとつの問い合わせに対し返答が追いつかないという背景もありますし、聞かれた側としてもネガティブな理由は正直には伝えづらいのが本音です。「採用枠の都合で…」など、よくある無難な理由で片づけられることも考えられます。

もし面接に落ちた理由を聞くのであれば、明確な理由を教えてもらえずにはぐらかされたり、あるいは全く返答がない可能性も加味した上で問い合わせることをおすすめします。

面接で落ちた理由の問い合わせは電話?メール?

面接で不採用となった理由を問い合わせる場合、電話かメールかといった手段についても悩むところです。

電話で問い合わせるとなると、時間帯によっては企業側が忙しくしていることもあります。その企業が電話でのやりとりのみ受け付けているという場合はともかく、基本的には相手が時間をとって落ち着いて返答できるよう、メールで問い合わせてみるのが望ましいでしょう。

どうしても電話で問い合わせるという場合には、相手が忙しい時間帯は避けるよう配慮し、忙しくしている様子であればかけ直すようにしてください。
また、不採用の連絡が電話で来たのであれば、不採用であることを受け入れた上で「もし差し支えないようでしたら、不採用の理由についてお聞きしたいのですが…」と尋ねてみるのもひとつの方法でしょう。

しつこい連絡は絶対に避ける

企業側から「お答えできません」と言われているにもかかわらずしつこく連絡したり、長時間にわたる電話での問い合わせ、長文のメールを送る行為はクレーマーとして見なされるので注意が必要です。

向こうも仕事の合間を縫って対応してくれています。あくまでも「時間をとってもらっている」という意識を忘れずに、自分が求めていた答えを聞き出せなかった場合においても「お忙しいところ対応いただきましてありがとうございました」と丁寧にお礼を伝えるのがベストです。

面接で落ちた理由を問い合わせた人の体験談

なぜ自分が面接に落ちたのか、理由を聞き出そうと企業に直接問い合わせた15名から、その時のエピソードを聞いてみました。

理由を教えてもらえた方

35歳の壁

さくら(41歳 専業主婦)


求人情報で、クレーン会社の事務の募集があったので面接を申し込みました。その時の私の年齢は35歳でしたが、子どもがおらず、仕事に邁進できる旨をアピールしました。面接では社長と事務長とお話ができ、好感触で来週からでも来てほしいとのお話でしたが、後日不採用の連絡がきました。

電話での不採用連絡だったために、その場ですぐに理由を伺いました。すると、私の面接をした翌日に20代の女性が面接に訪れたとのことで、将来性を考えて若い方を採用することに決めたとの返答でした。私が35歳で子無しの既婚者ということで、「今後もし妊娠したら、休みなどの手配も大変になる」との含みも感じました。

理由を聞いて、納得出来ない気持ちもありましたが、それ以降の就活対策として、企業側が何を不安に思っているのかが掴め、再度考えるきっかけとなったので聞いて良かったです。

私の就活体験

かける(26歳)


今から4年ほど前、私が大学生の時、就活である通信事業会社を受けた際の話です。説明会に参加し、エントリーシートを送り、一次面接、二次面接と順調にパスして行きました。そしてついに最終面接となり、最終面接も終始和やかな雰囲気で終わったと思っておりました。しかし、後日メールで送られてきた結果は不合格。「なんで?」という思いが強かったのでメールにて理由を問い合わせました。

すると、原因は最終面接の中にありました。最終面接の時、面接官から「推薦は提出できますか?」と質問を受け、やんわりできませんと言う話をしていたのですが、問い合わせた結果は推薦が出せないから。やはり、企業としても確実に人材確保するためにそこを見ていたのではないでしょうか。

それ以降の面接では、推薦について聞かれた際も上手にはぐらかすようにし、結果的に無事就職できたので聞いてよかったと思います。

スッキリした気持ちで次に進めました

すみれ(28歳 広告プランナー)


コンサルティング会社を受けた際、二次面接で不採用となりました。面接は非常に和やかな雰囲気で進み、好感触で自信もあり、なぜダメだったのか思い当たることがありませんでした。不採用の理由が自分でも分からず、悪い点があれば他の企業の面接でそれを改善したいと思ったのが不採用の理由を問い合わせたきっかけです。

電話で採用担当者に連絡して聞いたところ、他の候補者で自分よりも経験豊かな人が別で見つかったとの返答でした。悔しい気持ちもありましたが、他により良い人が見つかったということであれば仕方ないと諦めもつき、すっきりした気持ちで次に進めたので問い合わせてよかったと思いました。

同時に、いくら好感触でも、転職活動は同時に受ける人たちのレベルにより結果が大きく変わるという現実を改めて突きつけられ、油断せずに頑張らなければという思いにもなりました。

自分を見つめ直すきっかけに

はな(29歳 事務職)


有名な雑誌社の、ノベルティの企画をしている部署に応募しました。不採用の通知をもらい、どうしても理由が気になったので電話で問い合わせました。すると、面接を担当してくださった方が丁寧に回答してくれました。

理由は、私の前職と募集職があまりに異なるのでスキルに不安があるということ。また、私がこの仕事を通して何を実現したいかが不明確ということ。この二点が主な不採用の理由だったようです。実際に理由を聞けてショックも大きかったですが、自分を見つめ直すよいキッカケになり、違う企業の面接に自信をもって臨むことができました。

聞く、聞かないは個人の自由ですが、自分にたりない部分を客観的に見ることができる良い機会だと思います。

絶対受かったと思っていたら…

涼奈(26歳 総務)


私は以前、近所の大手スーパーの事務の募集に応募した時に、不採用理由を問い合わせたことがあります。人事の方とも話が弾み、かなりの手応えを感じていたため腑に落ちなかったのです。

採否連絡がなかなか来なかったので、採否の問い合わせ電話のついでに、不採用の理由も聞いたのですが、返答は「スキル不足と業務内容が合わないと判断したためです」と言われてしまいました。

これは完全に憶測ですが、前職からのブランク期間も長かったので、そこがネックだったのではないかと勝手に想像しています。

問い合わせると落ち込む事も多いと思いますが、私は逆に、問い合わせて理由をはっきりさせられて良かったなと思っています。理由にがっかりするかも知れませんが、可能であれば問い合わせることをオススメします。

見た目や体格で判断されました

芋掘り(40歳 サービス業)


受けた企業は各会社・家庭に清掃用具や環境関係のレンタルをする会社です。募集内容は経験者不問でしたので、その業種に興味があり応募して面接を受けました。その時に「会社の入り口などに置く玄関マットはその体格で待つことができるのか」「大きめのワンボクックスカーは運転した事があるのか?」など、質問と言うよりもう見た目など体型で色々判断されているなと感じました。

1週間後に連絡しますと言われていたのですが全く連絡が来ないため、なんとなく分かっていたのですがこちらから連絡をして採用なのかどうなのか尋ねました。案の定不採用でしたが、一応理由を聞いたところ「やはりその体格じゃマットなんかろくに運べないだろう」と言われてしまいました。

連絡が来ないことにクレームをしたかったのですが、それを言う気も失せました。正直理由は聞かない方がよかったと思います。

緊張の果てに

まゆる(28歳 飲食業)


数年前、薬局事務の面接を受けました。初めて就職を意識した面接だった為、とても緊張していたのを覚えています。自分なりに必死で面接をこなしたのですが、結果は惨敗。今後の面接に生かす為、不採用の理由を電話で問い合わせました。直接聞きに行くには、勇気が足りなかったのです。

電話口に出たのは、運良く面接官の方でした。事情をお話しすると快く教えてくださったのですが、その内容は私にとってかなりショッキングでした。質問に対する返答に、いくつか見当違いなものが含まれていたと言われました。どうやら緊張のあまり、質問の意味を履き違えてしまったことが何度かあったようです。

聞いた瞬間、悔しさと申し訳なさで涙が出て、自己嫌悪に押し潰されそうにもなりましたが、自分の弱点を知れたのだから改善すればいいと気持ちを切り替え、その後の面接は最初ほど緊張せず受ける事ができました。悪い点や弱点を聞くのは怖い事ですが、聞いてよかったと今でも思います。

本当の理由はわかりません

転職おやじ(44歳 管理職)


私は、現在の会社の体制や待遇に不満を持った事から昨年より転職活動を行なっておりますが、1社だけどうしても行きたいと思える企業に出会いました。

世界的なセラミックメーカーの総務職だったのですが、最終面接で不採用となった際、自身の中で消化できなかった事から問い合わせをしました。電話で聞こうとも思いましたが、具体的な事を直接聞くのが怖かったので、メールで問い合わせました。

返信内容としては、「当社の求めるスキルと相違していた。応募者が多かった」という内容でした。当り障りのない内容でしたので、もう少し深く聞いてみたいとも思いましたが、冷静に考えるとそれをした所で結果が覆ることもないと思い、そこでやり取りは終了しました。

自身の中で踏ん切りがついたという意味では、落ちた理由を問い合わせてよかったと思います。

適性検査を重視する企業

ずん(37歳 会社員)


私が20代のころに正社員の仕事を探していたときのことです。お菓子メーカーの商品管理をする仕事で、出荷する商品の管理とパートで働くかたの指導やシフトを組む仕事で、仕事が円滑にいくようにリーダーシップを取りコミュニケーションを取れる人材を求めている企業でした。書類選考は合格しましたが、面接と適性検査がありました。

適性検査はどのような人間性かを調べるような検査です。例えば何かを始めるときにはすぐに行動するか、よく考えてから行動するか、という適性検査を実施する企業ではよくあるテストでした。この企業では適性検査がよく当たるということから採用には非常に重点を置いているということでした。

後日不採用の電話連絡が来たときに今後の参考にと思い、聞いてみたところ面接でのやり取りでリーダーシップが欠けているのではないかと思っていたそうで、適性検査でもその部分が欠けていたとこが不採用の決定打になったそうです。

この部分は私自身も自覚があったので、この先伸ばしていかなければならないと改めて思い知らされました。実際に聞いてみて良かったと思っています。

面接を受けて不採用になったときの理由

マリィ(32歳 大学職員)


私が受けた企業は銀行でした。不採用になった理由を問い合わせたのは、一時審査の書類を通過し、二次審査で面接をしたときもとても良いイメージだったため、不採用になったときに自分の何がいけなかったのか次に改善し、生かすために問い合わせをしました。

問い合わせは電話連絡をし、「可能でしたらお答えしていただけませんか?」と丁重にお願いをし、お答えいただきました。私が銀行を受けたときはもう結婚しており、企業からの返答としては、妊娠・出産、または主人の転勤の可能性もあるとのことで長期で働くことが難しいのではないかというお答えをいただきました。

理由を聞いて、既婚ということでこういうことを言われてしまう場合もあるのだということを学び、聞いてよかったなと思いました。

この内容を改善することは難しいですが、もし次に仕事を探す際にはこの指摘もしっかり踏まえた上でお話ししていこうと前向きに受け止めています。

不採用の理由について

ゆきやなぎ(39歳 技術職)


前の会社を退職し、転職活動をしていたときのことです。私はシステム開発と、その開発システムを使っている会社をサポートしている会社に応募しました。

書類選考、1次面接を無事通過し、最終面接で不採用の連絡となりました。私は不採用の理由を電話で問い合わせをしました。

その時の企業家の返答は、「サポートをしていて夜間の作業も発生するため、他の好条件の方に決定した」との返答でした。私は年齢かと聞いたら曖昧ではありましたが肯定する内容の返事がありました。

最終面接中の採用担当の方が他の面接担当の方に「何か他に聞いておくことはありませんか?ないですよね、もう必要ないですよね」と言ったようなニュアンスのコメントと、最終面接後、採用担当の方から「一日、二日でお返事ができると思います」と言っていたことで内定が出ると思っていたため、納得できずに問い合わせをしました。実際に聞いてみて、やっぱりそこかと悔しく思いながら納得したのでした。

そういうこともあるんですね

hana(40歳 事務職)


警備会社の事務の面接を受けました。一般常識の問題と役員面接といった内容です。筆記試験も手応えがありましたし、面接も和やかにすすみ、うまくいくだろうと思っていました。結果は不採用となり、電話で連絡を受けました。いただいた電話ではあったのですが、次に別の企業を受ける時の参考にと思い、不採用の理由を訊ねてみました。

人事担当の方の答えは、「筆記試験の結果があまりにもよすぎたこと」、「高卒の社員がほとんどで、大卒者を採用すると社内で不満を抱く人が出るかもしれないから」とのことでした。

やはり理由は聞いてみてよかったです。その後は、求人先の企業、求められる人材についてもリサーチし採用試験を受けたため、次の企業に無事就職が決まりました。

不採用は能力以外が決め手でした

事務職畑の少年B(28歳 事務職)


私が選考を受けた企業は病院の総務課事務職の募集です。面接が終了した際に面接官から「実は応募者が少なくて、当初別日で予定していた筆記試験と面接の予定を変更して同日に行うことになりました。このまま別の応募者がいなければ、採用させていただきます」とお言葉を頂戴したのですが、結果は不採用でした。

他の応募者がいたための不採用なら納得できたのですが、数日経っても転職サイトから同じ求人案件が消されていなかったので、不採用の理由をメールで問い合わせることにしました。

後日その企業からのご返答が、他の候補者がいたためと言われたのですが、納得できず再度電話で問い合わせました。その時のご返答が「通勤時間が長いのに一人暮らしをしない予定なら時間に限りがあるから」という理由でした。その人の能力以外を理由に不採用を出す企業だったのだと思い、気持ちを切り替えるいい機会になりました。

不採用理由を問い合わせたときの体験談

たけ(30歳 経理職)


東京都にあるシステム開発企業が経理職の求人を出していたので、転職サイトより応募しました。選考は2回で、最終面接まで進むことができました。最終面接後、1週間以内に合否の連絡をすると言われ連絡を待っていましたが、1ヶ月経っても連絡がなかったため、「結果を教えて下さい。また不合格であれば理由を教えて下さい」とメールにて連絡をしました。

翌日には連絡が遅くなった謝罪とともに、不採用となった結果をいただきました。他選考者と比較し、スキルを考慮した結果、この度は採用を見送らせていただきましたと回答をいただきました。

不採用理由を問い合わせましたが、企業の本音は聞けませんし、理由は聞かなくても良かったかなと思いました。

問い合わせたが返信がなかった方

企業に問い合わせて

はな(24歳 事務職)


私が選考を受けたのは通信業界でも大手の企業でした。テレビコマーシャルも盛んに流れているため、名前を聞けば誰でも分かるような企業だと思います。

私は学生時代そちらの企業の方とお仕事をご一緒させていただく機会があり、その方々のお話を聞いて自分も働きたいと感じるようになりました。その結果最終面接をしていただけることになり、とても嬉しかったのを覚えています。

しかし、結果は不採用。第1希望だったことや学生時代から憧れていた仕事でもあったので、悔しくて諦めもつかず思い切って連絡を取ることにしました。

問い合わせは伝えたいことを事前にまとめることができるから、とメールでしました。不採用となった以上、失うものもありませんし、せめて今後の面接にも生かしたいという気持ちもありましたが、何よりも御社で働きたいという気持ちを込めたメールを送信しました。

結局相手企業が大手ということもあったのか、返信はありませんでしたが私は後悔していません。社会人になる前に厳しい現実を教えていただいたことを私は今、感謝さえしています。

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面接に落ちた理由を聞く際は問い合わせマナーを守ること

就活時の面接で落ちた理由を問い合わせた人にその体験談を聞いたところ、ほとんどの人が「理由を教えてもらえた」と回答しました。

面接に落ちた理由を聞いても、はっきりした理由を教えてもらえないケースも少なくありませんが、次の面接に反省点を活かすためなど、なぜ落ちた理由を聞きたいのかを明確に伝えたうえで、問い合わせマナーをしっかり守ることが大切です。

基本的にはメールで問い合わせる、しつこく連絡しないなどのマナーを守って聞いてみましょう。そうすると、面接に落ちた理由を教えてもらえるかもしれません。もしその面接に落ちた理由がわかって、自分で直せることであれば、次の面接の機会に備えて、対策を練り直しましょう。