大学のキャリアセンターで就活生が受けられる10の支援
キャリアセンターの効果的な使い方についてまとめました。キャリアセンターを利用したことがないという大学生に向けて、エントリーシートの添削からインターンシップ、求人などどのようなサポートが受けられるのかの説明、活用方法を解説します。キャリセンを有効活用して就活に役立てましょう。
大学のキャリアセンターはうまく就活に活用しよう
各大学に必ずと言っていいほど設置されているキャリアセンター。しかし、今まで利用したことがなく、どんな使い方をしたら良いのかわからないという学生、またどんなサポートが受けられるのかを理解していない方は大勢いらっしゃいます。
就活生または早くから就活を意識し準備をしておきたいと思っている学生の方に、キャリアセンターとはどのようなものなのか、どのような使い方をしたら良いのかを解説します。
そもそもキャリアセンターとは?
キャリアセンターとは、一言で言えば総合的に就活のサポートをしてくれる大学内に設置してある機関です。主に就職に関する知識が豊富な職員から就活支援やアドバイスを受けることができます。
利用できる学生に制限はなく、その大学に所属している学生なら誰でも利用することが可能です。もちろん学年にも制限がなく、1年生からでもインターンシップなどの相談を受けることができます。
キャリアセンターが空いている期間や時間は大学によって異なりますが、基本的に平日の朝から夕方17時頃までは開室していることが多い傾向にあります。土日や祝日、夏休みなどの一部期間は閉まっていることが多いため注意が必要です。訪れる際には所属している大学のホームページでしっかりと開室情報を確認しておきましょう。
大学のキャリアセンターでは就活生にどんな支援をしている?
大学のキャリアセンターが就活生に提供している就職支援サービスとして、以下のような内容があります。
1 筆記試験対策など就活生に必要なセミナーを開催している
基本的にどの大学でも行っているのが、就活セミナーです。就職に非常に力を入れている大学では1年生の頃から数々のセミナーを開催し対策させるという大学もあるようですが、一般的にはインターンシップに多くの学生が参加し始める3年生の春から夏ごろから開催されます。
開催されるセミナーは多岐にわたり、「ビジネスマナー」といった基本的なことから「筆記試験の対策」や「エントリーシートの書き方」、「OB・OG訪問のやり方」など、就活においてほとんどの学生の役に立つセミナーばかりです。もしこのようなセミナーが開催されているならば、時間が許す限り積極的に参加しましょう。
しかし、大学の掲示板をしっかり見ておかないと気付かないうちに開催されていることがあります。日頃から大学の掲示板やホームページ、またはキャリアセンターのホームページをしっかり確認しておくようにしましょう。先輩や友人といつ頃開催されるのかなどの情報を共有しておくと安心です。
2 エントリーシートや履歴書など応募書類の添削をしている
キャリアセンターで受けられる支援の中でも代表的なのが、履歴書やエントリーシートなどの応募書類の添削です。就活を始めたばかりの学生であれば尚更ですが、「応募書類を仕上げたものの、本当に書いた内容で志望する企業に通るのか不安」「客観的な意見がほしい」といった悩みはつきものです。プロにしっかりチェックしてもらうことで、自信を持って書類を提出できるのは非常に心強いポイントです。
ただし、応募書類を添削してもらう際には添削し過ぎて全く自分らしさがない仕上がりにならないように注意が必要です。
特にエントリーシートについては面接官が初めに目を通し、自らの個性や人間性を伝える大切なツールとなりますので、自分の納得がいくまで上手くキャリアセンターを活用しながら作成してください。
3 面接の練習をしてくれる
面接の練習もキャリアセンターで受けられるありがたいサービスのひとつです。一人では対策がしにくいことから、キャリアセンターでしてもらえる場合非常に役立ちます。客観的に見てもらうことで自分が思いもしなかった点に気付けるでしょう。
一方で、面接対策を個別にしてくれない大学も多数存在します。その場合は友達や両親といった周りの人に助けてもらい対策するのがおすすめです。
4 就活生が知っておいて損はないビジネスマナー研修講座を開いている
中にはキャリアセンターでビジネスマナーの講座を開いている大学もあります。
内容としては、よく議論の的となる「ノックの回数」「部屋の入り方」「エントリーシートの郵送方法」など、知っているようで知らないものも多くあります。いずれも知っておいて損はない情報ばかりですので、もしセミナーが開催されているなら是非参加しておきましょう。
5 本番に向けてのグループワーク対策をしてくれる
就職に力を入れている大学の場合、キャリアセンターでグループワークの対策をしてくれる場合があります。グループワークは非常に慣れの面が大きいので、対策してもらえるのであれば本番に向けて何回か対策を行っておきましょう。
6 OB・OG訪問の相談に乗ってくれる
キャリアセンターはOB・OG訪問をする際の窓口のような存在です。キャリアセンターでは日々可能な限り卒業した学生の就職先アンケートを取り、誰がどの企業に行ったのかわかるように体制を取っています。就職実績の資料を作成するのに利用するのはもちろんですが、連絡先を聞いておくことでOB・OG訪問ができるようにすることが目的です。
先輩にもよりますが、OB・OG訪問可能と回答した先輩の連絡先をキャリアセンターから教えてもらうことができます。もし自分が就職を終えた時には必ず大学先に就職先を登録し、できればOB・OG訪問可能と回答してください。自分がお世話になった分、後輩の就活の手助けができます。
OB・OG訪問における注意点
訪問する際のアポ取りなどはキャリアセンターがしてくれるわけではないため、自分で連絡を取りアポ取りをする必要があるところに注意しましょう。
また、大学の先輩といえども初対面の社会人です。必ず失礼がないよう真摯な対応に努め、ドタキャンや無断欠席などは絶対にしないようにしてください。今後キャリアセンターの利用ができなくなる可能性があります。
7 インターンシップを紹介してくれる
インターンシップといえば大手就活サイトに登録して応募するイメージがある方も多いでしょうが、キャリアセンターでもインターンシップの紹介を行っているところがあります。
大手就活サイトと異なり、キャリアセンターで紹介してもらえるインターンシップには以下のような特徴があります。
一般的には募集をかけていないインターンシップの紹介が受けられる
長期インターンシップや海外インターンシップが多く、選考に繋がることが多いインターンシップです。特に海外インターンシップなどは大学からの強力なサポートを受けられるためおすすめです。
地元企業のインターンシップは地方尾の大学に多い
地方の大学に多いインターンシップです。こちらもあまり一般に募集をかけていない場合が多く、地元志向で就職を考えている人におすすめです。
単位認定型のインターンシップもある
大学により存在する場合としない場合がありますが、授業の一環として履修しながら単位を取得することができます。半期ごとの募集がほとんどです。
8 公務員講座が安く受講できる
公務員講座は公務員志望の方にはとても心強いサポートです。専門予備校などと比べ大学内で開催されるため、授業に合わせた講座の受講が可能で、かつ専門予備校へ通う時間や交通費が節約できます。
また、特筆すべきは受講料の安さです。大学で一括して募集を行い講義を実施するため、一般的な専門予備校と比べ約半額の値段で講座を受講できることもあります。公務員志望の方で専門予備校などWスクールを考えている人は、是非一度大学で公務員講座が開講されていないか確認してみてください。
9 先輩が書いた就職体験記を閲覧することができる
大学によっては、キャリセンで先輩方が書いた就職体験記が閲覧できる場合があります。一般的な就活サイトのアドバイスよりも、より個人が体感した内容が書かれているため同じ企業を受けたい場合などに非常に役立ちます。
また、大手企業が行うリクルーター面接など、あまり一般的に開示されていない情報も先輩たちが記載してくれている場合もあります。選考過程について疑問があった場合や、エントリーシートを書く場合に先輩がどのような志望動機で応募したのか、またどのように就活を成功させたのか気になった時活用するのが良いでしょう。もしかしたら、先輩も同じ悩みを抱えていて自分が抱えている不安を払拭させることができるかもしれません。
10 求人の紹介を受けることができる
大学の所在地近くの企業や地元企業などの求人がキャリアセンターに来ている場合があります。特に特定の大学から毎年一定数採用している企業などが多く、採用意欲がある企業ばかりなためいわゆる学歴フィルターに引っかかる心配をする必要がありません。
また、知名度はないものの隠れた優良企業が求人を出していることもあるため、余裕があるときに一度はキャリアセンターで聞いてみるのも良いでしょう。また、就職活動に行き詰まったときなどにキャリアセンターに相談に来たついでに、自分にあった求人を探してもらうという使い方もできます。
大学のキャリアセンターを有効活用して就活に役立てよう
「こんなことをしてもらいたい」といった希望や、就職に対する疑問や不安ができた時に利用するのがキャリアセンターの効果的な利用方法です。
通常の就活サイトでは見つからないような隠れた優良企業を探してもらえる可能性もありますし、特にエントリーシートや履歴書などの応募書類の添削や面接練習など、一人ではなかなかできない対策をフォローしてもらえることは、就活を有利に進めていくための大きな力となるでしょう。ぜひキャリセンを上手く活用して、自分が納得のいく就職活動につなげてください。