就活で名刺を作る学生が注意すべきこと
就職活動を始めるにあたり様々なものが必要となりますが、中でも悩みどころなのが「名刺」です。
就活用に自分の名刺を作るべきか、何も作らずに臨もうか悩む方は意外と多いもの。
社会人ともなれば名刺は必須アイテムですが、果たして就活中の学生であっても名刺は必要となるのでしょうか。今回は就活における名刺の重要性やメリットとデメリット、今後就活用に名刺を作る学生に向けて、名刺に掲載する個人情報や肩書に関する注意点をまとめました。就活を迎える大学生の皆さんはぜひ参考にしてみてください。
就活で自分の名刺は必要?
中にはインターンシップや就活をきっかけに名刺を作る就活生もいるものの、必要性を感じないという理由から作らないという方がほとんどです。
結論から言うと、インターンシップ先や企業も就活生の連絡先はあらかじめ把握しているため、必ず名刺を持っている必要はありません。
ただし、大学によっては学生に対して就活用の名刺作成を推奨しているところもあります。その場合はキャリアセンター(学生課)や学生課を積極的に活用してみるとよいでしょう。
就活で名刺を作るメリットは?
学生の場合、就活用に名刺は作らなくてもよいものというのが一般的な認識ですが、あえて名刺を作るメリットを挙げるなら、企業訪問やセミナーに参加した際に社員と名刺交換ができるということでしょう。社員だけではなく他の大学の生徒とのつながりを持ったり、学生同士での情報交換にも役立ちます。いざ名刺交換をする機会が訪れたときには心強いでしょう。
また、その企業の社員と名刺交換ができた場合、セミナーや面接選考後に「本日はありがとうございました」とお礼のメールを送ることができます。面接で失敗してしまった場合にも、そのメール内容によっては挽回するチャンスとなる可能性もあります。
就活用の名刺を作ることによるメリット
- 企業の社員と名刺交換できるチャンスがある
- 他の大学生とのコネクションを作るきっかけとなる
- 名刺交換後にお礼のメールが送れる
就活で名刺を作るデメリットは?
就活用に名刺を作るということは、必ずしも有利になるというわけではありません。せっかく名刺を作ったとしても、他の就活生との公平性を保つという目的や、選考に関わる情報を訊ねられないようにするなどの観点から名刺交換を断られるケースもあります。ESや履歴書に名刺を送付するという方もいますが、これも選考でさほど有利に働くことはありません。
また、名刺に記載する内容によっては、採用担当者にとって失礼にとられてしまったり、勉強不足、世間知らずなイメージを与えてしまうリスクもあります。せっかく作った名刺が仇となって選考に響いてしまうことのないよう、くれぐれも注意が必要です。
就活用の名刺を作ることによるデメリット
- 名刺交換に応じてもらえないことがある
- 選考でそこまで有利にならない
- 掲載する情報に注意する必要がある
就活で名刺を作る場合の注意点は?
せっかく気合を入れて作った名刺が、就活でマイナスに働いてしまっては全く意味がありません。
就活用の名刺のデメリットも踏まえた上で「便利そうだし作っておこうかな?」と考えている方は、以下にご紹介する6つのポイントに注意して作成するよう心がけましょう。
1 見栄を張った肩書は記載しない
就活で使用する名刺に「オーガナイザー」「プロモーター」「イベンター」など横文字の肩書や「幹部」「代表」などサークルや部活での役職を記載する学生がいます。学生としては自己PRのひとつのつもりでも、採用担当者には「背伸びをしている」「ふざけている」といった悪い印象を抱かせやすいので、むやみやたらと肩書をつけようとするのは避けるのが賢明です。
学生同士で交換するものとして作るのではなく、あくまで公的なもの、礼儀正しさが感じられるものを作るようにしてください。
2 載せる情報は最小限にとどめる
就活用の名刺に掲載する個人情報は、必要以上に載せるのは避けるべきです。特に女性の場合、ストーカー被害など万が一のトラブルを避けるためにも自宅の住所は入れない方がよいでしょう。
なお、名刺に載せるのに適した基本情報は以下の通りです。
就活用名刺に載せる基本情報
- 氏名
- 大学名
- 学部・学科
- メールアドレス
- 電話番号
- 大学の住所
3 SNSのアカウントやURLは載せない
Twitterやインスタグラム、Facebookなど様々なSNSがありますが、そこから不適切な内容が見つかり学生が内定を取り消されてしまう事例は少なくありません。マイナスイメージにつながる不安要素は少しでも減らすのが得策です。
もちろん、非公開にしていないアカウントであれば、企業側が応募者の実名をたどって身辺を調べ上げることも可能です。就活用の名刺にSNSの情報を載せることはもちろんですが、非公開にする、不適切な内容はあらかじめ削除するなど対策を練っておきましょう。
4 名刺を作る予算を削り過ぎない
リクルートスーツや革靴、かばんといった身のまわりの準備のほか、企業やセミナーへ赴く際の交通費や飲食費、ホテル代などなど…就職活動中は何かと物入りな時期です。就活用の名刺を作る際にも、少しでもお金を節約しようと考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、低コストで抑えようとこだわり過ぎてペラペラな紙質の名刺というのは、就活で使うにはやはりふさわしくありません。できればある程度のお金をかけてしっかりとした紙質のものを作るのがベターです。ネットを通じて専門のサイトからオーダーする場合も、名刺用紙のサンプルを送ってくれるところもありますので、必ず事前に確認しましょう。
また、ネットで依頼するのもよいですが、自分で作った方が安く済むこともあります。低コストで高品質な名刺を作りたいなら、双方の値段をよく検討してから作りましょう。
5 奇抜なデザインは避ける
最近では名刺もオシャレなデザインのものが多くなっています。しかし、就活用の名刺を作る場合、デザインがあまりに奇抜なものはあまりいい印象を与えません。希望する職種にもよりますが、やはりシンプルなデザインに仕上げるのが無難でしょう。
6 作成した名刺を入れる名刺入れも忘れずに用意する
もちろん、就活用の名刺は「作って終わり」ではありません。これらを入れる名刺入れを用意する必要があります。バッグやスーツのポケット、財布などにそのまま入れてしまうのは言語道断です。
男性と女性で人気の色やデザインは異なりますが、あんまりボロボロのものや派手なデザインのもの、金属製のものは印象ダウンにつながるということはどちらにも共通して言えることです。これから名刺入れを購入する方は、落ち着いたカラーで革製のシンプルなものを選ぶことをおすすめします。
就活で名刺は必須ではないがあると便利な面もある
今回は就活中の名刺についてご紹介しましたが、「就活用に名刺を作らないと損をする」または「作ったら有利になる」などとは一概に言えないものです。最も重要なのは、どのような就活用の名刺を作るのか、そしてその後の名刺の使い方です。名刺は就職活動において必須のものではありませんが、「持っておくと、いざというときに使えるチャンスが訪れることもある」という認識を持つのがベストです。
これから就活をスタートする大学生・大学院生の皆さんは、もし名刺を作るなら今回ご紹介した作成時のコツをぜひ参考にして、就活に上手く活用していきましょう。