就活

就活で有利になる資格とあまり役立たない資格

就職するにあたって資格の有無はどれほど有利に働くのでしょうか?せっかく苦労して資格を取得しても、それほど企業が重視しないのであれば時間とお金をかけても無駄になってしまう場合も。就職に役立つ資格、役立たない資格を理由とともにご紹介します。

資格のウソホント!就活に有利な資格と役立たない資格がある?

2007年、「ハケンの品格」というドラマで篠原涼子扮した大前春子のスーパー派遣社員ぶりが大いに話題になりました。ドラマの中で大前春子が所持していたとされる資格は、普通自動車免許というスタンダードなものから、犬訓練士、ふぐ調理師というマイナーなものに至るまで、実に21種類にも及び、それらの資格を駆使した華麗なる仕事ぶりで私たちを魅了しました。

しかし実際のところ、資格がどの程度就職に役立つのか、疑問に感じたことはありませんか?本当に就職に有利になる資格ならば、時間を割いて勉強しなければいけないけれど、もしかかる労力に対してそれほど見返り、つまり、たいしてプラスにならないのであれば、そもそも努力することに意味があるのだろうか?と感じる就活生の方は少なくないですよね。
人は目的に対して価値を感じてこそ頑張れるのです。価値を十分に実感できなければ、そもそも資格取得までの長い道のりを努力することは簡単ではありません。そこで就職に役立つ資格とあまり役立たない資格をまとめてみましたのでご紹介します。

就活で有利になる資格【男女共通】

近年の日本企業はグローバル化が進んでいるため語学系の資格を持っている方はどの企業からも重宝される傾向があります。士業という高度な専門知識が必要な国家資格も入社したい企業によりとても有利に働きます。
やはり取得が難しい資格ほど就職活動に有利になるのは当然と言えるのかもしれませんね。

・TOEICや英検、中国語検定などの語学系の資格
・普通運転免許
・簿記(できれば2級以上)
・税理士
・不動産鑑定士
・司法書士
・土地家屋調査士
・宅地建物取引士
・社会保険労務士
・中小企業診断士
・危険物取扱者
・電気工事士
・電験三種
・測量士補

そもそも資格のあるなしは就活に有利に働くのか?

例えばその業務において、英語や中国語など外国語を使用する場合において、TOEICや中国語検定は有利に働くというよりも前提条件であるのは間違いないでしょう。それでなくても、社内公用語を英語にする日本企業が相次いでいることから、今後もこの流れは続いていくと考えるのが妥当かと思います
ちなみに2017年度に社内公用語を英語にすることを決定している、予定している日本企業はこちらです。

・楽天
・株式会社ファーストリテイリング
・アサヒビール
・シャープ株式会社
・三井不動産
・三井住友銀行
・三菱地所
・三菱商事
・株式会社日立製作所
・日本電産
・武田薬品工業株式会社
・ソフトバンクグループ株式会社
・本田技研工業株式会社
・双日株式会社
・株式会社サイバーエージェント
・株式会社ブリヂストン
・日産自動車株式会社

主な上場企業だけでも、これほどの数に上ります。英語を完全公用語化となるとこれよりも数は少なくなるでしょうが、社員にTOEICで一定の点数以上をとることを求める動きは今後も加速していくことを考えると、英語に限っていえば資格のあるなしが就職だけでなく昇進や昇給にも大いに関係してくると言えるのではないでしょうか。

また、見落とされがちですが資格の中で最もスタンダードで就職に役立つ資格は「普通運転免許」です。当然皆とっていると思われがちですが、都心の生活ではそもそも車を使う必要がないため、忙しい生活の中でわざわざ高いお金を払って免許を取得するべきか悩む方もいるかもしれません。
しかし営業職をはじめ、車の運転を必要とする職種は多岐に渡りますので、学生時代の時間のあるうちに確実に取得しておきたいものです。

女性の就職活動が有利になる取るべき人気資格ランキング

今、狙い目の就活に有利な資格はこれ!

ただ、すべての資格に言えることですが、自分の進路や方向性に合わせて何の資格を取るべきか考えるべきで、役に立つからといってただやみくもに資格を取得しても結果何も意味がなかったということになりかねないので、よく将来の希望と照らし合わせて考えてみましょう。

就活にあまり役立たない資格はある?

では逆に、就活に役に立たない資格というのは存在するのでしょうか?
まず、何をもって「役立たない」というかで変わっては来ますが、一般的には誰にでも「簡単に」そして「自宅で」とれてしまう資格は、ほとんどの場合、通信教育会社や、検定を主催する民間団体が儲かるだけであり、実際に就職で役立つ機会は少ないと考えていいでしょう。

新卒の就活生にはあまり役立たない医療事務の資格

例えば「医療事務」という資格は、例えば地方などで子育てをする主婦にとっては、あれば病院で規則的な勤務時間で安定した収入がもらえ、子育てとの両立もしやすいため、おすすめの資格といえますが、基本的には新卒で就職しようと考えている学生が優先してとるべき資格とは言えません。

歯科助手の就職は資格よりも年齢で左右されることがある

「歯科助手」も通信教育の中では根強い人気を誇る資格の一つですが、どの資格でも同じことですが資格の有無で仕事ができるわけではなく、あくまでも歯科医院に採用されなければなりません。歯科医に行けばお気づきの方も多いかと思いますが歯科助手は若い方が多く勤めていることから、実質年齢が上がっていくと、採用される機会そのものが減少するため、持っていても意味をあまり持たない資格の一つになるでしょう。

ファイナンシャルプランナーも就職が有利になる資格とは言えない

他にも有名な人気資格でいうと「ファイナンシャルプランナー」なども金融業界を志望しているなら多少は有利になるかもしれませんが、金融業界に関係のない人が取得しても、家計のやりくりの助けになる程度で、実際の就職に役立つかというと疑問が残ります。ただし1級まで取得していたら話は別かもしれません。

他にもあまり役立たない資格として上がりやすいのが、調剤薬局事務、秘書検定、介護事務、福祉住環境コーディネーター、整理収納アドバイザー、知的財産管理技能士、ビジネス実務法務検定、ITパスポート、通関士(現職者除く)、Webデザイナーなど。
資格よりも実務経験が重要とされる職業は資格取得の恩恵が少ないと言えますね。

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有利だと思っても履歴書の資格欄に嘘を書いてはいけない

資格に限らず、最近では学歴詐称なども話題に上がることが増えてきました。就職や世間体のために少なからず履歴書において事実と異なることを書く人はいるようです。
英検や簿記、TOIECやTOEFLEなど企業が重視する資格には証明書が存在するので、企業側が応募者の資格欄の真偽を確かめたければ証明書を添付させるはずですが、一般的にほとんどの企業はそうした決まりはないようです。

そのためTOEIC500点しかないのにTOEIC700点あると偽っても、基本的にはバレることはありませんが、業務において英語を使う場合や、後から会社内で教育の一環として団体枠でTOEICを受けることになる場合、また別の英語に関する試験を受けることになった場合に、その嘘が露呈することになりかねません。

TOEICに限らず他の資格においても同じですが、よっぽど企業側が応募者のその資格を当てにして採用したわけでなければ、基本的にバレることはないかもしれませんが、万一ばれたら当然ですが信用を失うだけでなく、人間性が疑われることになります

履歴書の「資格」欄の書き方

履歴書の資格欄を書くにあたり、気をつけたいポイントは以下になります。

1.取得した順に書く
2.資格の正式名称を書く
3.応募先の業務に関する資格を書く

まず1についてですが、取得した年月日を書きましょう。自動車の免許証などは「交付日」と「取得日」の両方が記載されていますが、「取得日」を書きます。
取得年を西暦で書くか元号で書くかについてですが、履歴書の他の項目と統一するようにしましょう。

2について、資格は正式名称を書きましょう。例えば「普通自動車免許」は「普通自動車第一種運転免許」と書きます。他にも「英検」は「実用英語技能検定」、「漢検」は「日本漢字能力検定」、「宅建」は「宅地建物取引主任者」というように、自分が持っている資格の正式名称を確認しましょう。

3について、履歴書の資格欄には、ただあなたの所持資格を全て書けばいいというわけではありません。資格欄を通して、あなたが学生時代何に取り組んで来たのか、どんな志向性があるのかを伝えるものです。
ですので、応募先の業務に合わない資格はあまり書いても意味がないだけでなく、むしろ「この資格を持っているならこの業務に向かないのでは?」と思われてしまう場合もありますので、自分の持っている資格と業務の関連性を考えて履歴書に書く資格を考えましょう

履歴書の免許や資格の正しい書き方とアピールのコツ

資格は就活の有利性を吟味した上で取得しよう!

資格は、自分が就きたい仕事に関連性があって役立つかどうかをよく考えた上で取得するようにしましょう。そうすれば、就活の際にも資格を持っていることが有利に働きます。

ここでは、就職に役立つ資格について述べて来ましたが、今は弁護士の資格を持っていても仕事がない時代と言われています。もちろん資格はあれば自分を守る盾になるものですが、資格を持っているだけで食べていけるほど甘くないのも事実です。就活で大切なのは日々向上しようとする気持ちと、努力を怠らない態度なのかもしれません。