就活

就活時期の変遷から考えるこれから必要になる対策

就活の時期がどのように変遷しているのか、過去の事例から近年の就活スケジュールまでご説明します。就活時期がどう変わっているのか知ることで、時期にあった就活対策をすることが出来るようになります。

就活の時期はどう変遷しているのか?

就活を意識する際に気になるのが、就活が始まる時期です。時期に合わせてどんな準備を行って行けばよいのか気になる人も多いはずです。特に近年は、就活時期の変更が頻繁に行われており、いつ就活が始まるのかきちんと把握しておかなければなりません。近年はどのような就活時期の変遷が行われているのか把握することで、就活時期が変更となった場合も慌てず適切な時期に就活対策をすることが出来ます。

2019年卒以降の就活時期

現段階では、2019年卒も2017年卒以降の学生と同様の時期で予定通り採用活動が行われることが決定しています。そのため、就活時期は短期決戦となり早期の就活対策が必要だと言えます。

自己分析や企業研究、筆記試験対策など早めに対策が可能なものは出来るだけ早めに対策しておくことを強くお勧めします。出来れば3月までに筆記試験対策はほぼ完璧にしておきたいところです。

2017年卒以降の就活は、3月から可能な限り多くの企業の説明会に行っておくことがポイントなため、自己分析は早めにやっておくことで効率よく企業選びをすることができ、結果的にどの企業の説明会に行くか予定を立てやすくなります。

これからはインターンシップがさらに重要になる

2017年4月10日の日本経済新聞によると、2019年卒の就職活動から今まで5日間以上だったインターンシップの規定を撤廃し1日から可能になったことが報じられました。

外資系やITなどの業界では冬季のインターンシップによる学生の早期囲い込みが活発でしたが、他の業界でもインターンシップによる学生の囲い込みが活発になると考えられ、さらにインターンシップの重要性が増しました。

そのため、2019年卒の学生は、これまで以上にインターンシップに積極的に参加することが必要だと言えます。

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これからの就活スケジュール

これまでに就活スケジュールは何度も変更されていますが、これからインターンシップを通じた採用活動の解禁や広報解禁日の撤廃などが視野に入れられています。そのため、これから考えられるのは就活時期の前倒し、または就活期間の短期化の反発による選考開始月の後ろ倒しです。

具体的には、3年生の夏インターンから実質的な就職活動が始まる可能性、または3月採用広報解禁、7月~8月選考開始への時期変更の可能性が考えられます。

短大生・専門学生の就活時期

現時点では、短大生や専門学生の就活も大学生の就活と変わらないスケジュールで行えば問題はありません。しかし、インターンシップの重要性が高まっている今、夏・冬インターンに参加することを前提とした学業の予定を立てることが必要です。

専門学生などの専門的なスキルを持っている学生の場合、推薦枠から就職する人が多いのも事実です。インターンシップなどを最大限利用し、企業側にアピールできる機会を活用していくような就活対策が必須と言えるでしょう。

就活はいつから始めるべきか?

結果的に、現時点では早ければ大学3年生の夏ごろ、遅くとも大学3年生の冬ごろから就活対策を行うべきだと言えます。

インターンシップに力を入れている企業は年々増えているため、行きたい企業がなくとも数回は参加しておきたいところです。インターンシップに参加することでリクルーターが優先的についたり、インターンシップでしか知りえない情報を知ることで企業研究に役立ったりと、非常に有利に就職活動を進めることが出来ます。

企業によりインターンシップが有利になるかどうかは異なるため、先輩や友人と情報交換をして様々な情報を仕入れておくべきです。キャリアセンターで情報を仕入れに行くこともおすすめです。

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今までの就活時期

今までどのように就活スケジュールの変遷が行われたのか見ていきましょう。基本的に今までに3回、就活時期が変更されています。

~2012年卒

インターネットがそれほど普及していなかったころは、大学に来た求人票や資料請求をして書類を取り寄せて何社か受けるという方式が一般的でした。2009年卒まではあまり就活情報サイト側のスケジュールも統一されておらず、インターネットの普及も今より進んでいなかったこともあり、比較的就活のタイミングはバラバラな傾向がありました。

この頃は、採用広報の解禁が大学3年生の10月から始まり、選考開始は4月からというスケジュールでしたが、もちろん実際は4月以前から採用活動をしていた企業も多く、大企業を中心に4月から内定を出し始めることが多かったようです。

2010年卒から2012年卒までは、正式に採用広報解禁日、いわゆる「就活解禁日」が10月1日に統一されました。以上のことから、2012年卒の学生は、大まかに以下のようなスケジュールで就活対策をしておく必要がありました。

10月の就活広報解禁日までにインターンシップが多数開催され、10月からは採用広報解禁のため説明会、プレエントリーが開始されます。エントリーシートをすぐに出させる企業も多く存在するため、就活生はそれに合わせて自己分析・企業研究・OB・OG訪問などをある程度開始しておかなければなりませんでした。

早い場合は11月から筆記試験・面接が開始されたため、少なくとも11月までにはある程度筆記試験対策も行っておかなければならなかったようです。

4月になると正式に選考活動が解禁となり、次々と大企業を中心に内定を出す企業が多く見られました。近年の選考活動と同様に、4月までにある程度面接を行い、人数を絞り込んでおき、4月になった途端に最終面接を行いすぐに内定を出す企業が多かったです。

2013年~2015年卒

採用選考の時期があまりにも早く学業に支障が出るという苦情から、2013年卒から2015年卒までは採用広報解禁が12月、選考開始が4月と実質2か月の就活の短縮が行われました。そのことから、就活生のスケジュールは以下のように変化していきました。

一見スケジュールの短縮から就活生のスケジュールは忙しくなったように思えますが、今までの就活が近年と比べゆったりしたものだったため、それほど大きく変わることはありませんでした。

一方で、東日本大震災やスマートフォンの普及により就活の倍率が急上昇したため、結局就活が長期化してしまい、1年近く就活を続ける学生も現れるという事態になりました。

2016年卒

スケジュールの変更にも関わらず就活の長期化を招いてしまったこと、また12月や1月という期間に説明会があることで学業に支障が出るという声、そして安倍首相が就活の後ろ倒しを求めたことから経団連はさらなる就活の後ろ倒しを実行し、結果的に2016年卒は4月に採用広報解禁、8月に選考開始というスケジュールに変わりました。就活生のスケジュールは以下のように変遷します。

この変更により、今までの就活スケジュールが大きく変わることとなり、就活市場では大きな混乱が起きました。学生側は先輩の就活スケジュールが役に立たず、企業側も手探り状態の採用活動をせざるを得ない状況に陥ってしまったのです。

冬インターンが一般的になってきたのもこの頃です。夏インターンを行っていた企業が次々と冬インターンを開始したことから、インターンシップの重要性は増し、理系の学生は卒業研究に支障が出るという事態も起きました。

2017年卒~

2016年卒での大幅な就活時期の変更により大きな混乱が起きたこと、また春休み期間を有効に利用できていなかったことから、たった一年で再度スケジュールが変更されました。4月に採用広報解禁、8月に選考開始だったスケジュールは、2017年卒から3月採用広報解禁、6月選考開始へと変更されました。

ここで特筆すべきなのは、今までにないほど就職活動が短期決戦にならざるを得なくなったということです。今までは採用広報解禁から選考開始まで長くて6か月、短くても4か月はあったのが、2017年卒からは3か月と過去で最も期間が短くなりました。そのため、就活生は以下スケジュールで就活対策をしなければならない結果となりました。

就活期間の短期化により、就活生は3月から6月の間のスケジュールが非常に過密となり、また企業側も早期から就活生を囲い込もうとする動きが強まったため、3月の段階からリクルーター面接や面談など不透明な選考が目立つようになりました。

さらに重要性を増したのがインターンシップの存在です。企業側にとって、早期に学生を囲い込むことが重要となったため、早めに優秀な学生に目を付けることが出来るインターンシップに重点が置かれるようになりました。

就活時期に合わせて行動することが大切

結論としては、就活時期の変遷に合わせて早めに就活対策をすることが必要です。近年は頻繁に就活時期の変更が行われているため、先輩のスケジュールが常に正しいとは限りません。常に新しい情報に触れておき、時期にあった適切な就活対策をすることを心がけましょう。