就活

合同企業説明会とは?入社したいと思える企業に出会うには

合同企業説明会は、いまや就活のスタートを飾る一大イベントとなっています。何となく参加して時間と体力を無駄に費やさないためには、目的を持って参加することが重要です。心から入社したいと思える企業に出会うため、合同企業説明会に参加するメリットや回り方のポイントを解説します。

合同企業説明会とは

新卒の採用選考活動解禁と同時に、全国各地で合同企業説明会が次々と開催されるようになります。就活をスタートした人がはじめに直面する一大イベントと言ってもよいでしょう。

大規模なものになると、数百社に及ぶ企業が一つの会場に集まり、数万人という就活生が参加します。目的を持たずに参加すると、徒労に終わってしまうことも多い合同企業説明会について、どのようなイベントであり、参加するとどのようなメリットがあるのかを解説します。

合同企業説明会ではどんなことが行われる?

合同企業説明会とは文字通り、多種多様な企業が一つの会場に集まって、合同で開催する説明会のことを指します。各地方自治体や大学、民間の就活情報発信企業が開催者となり、採用活動解禁時期から全国各地で開催しています。

合同企業説明会の規模はさまざまで、企業数十社に対して学生が数十人という小規模なものから、企業数百社に対して学生が数万人も集まる大規模なものまであります。一般的には、企業の採用活動が最も活発な3月から8月にかけて開催されることが多いです。

合同企業説明会では、各企業がブースを設置して、工夫を凝らして会社概要や事業内容などを説明し、質疑応答まで行われます。また、就活生が個別に相談する場が設けられていることもあります。

企業のブースだけではなく、就活アドバイザーからエントリーシートの書き方のコツや身だしなみのレクチャーを受けられるコーナーが設けられていることも多いです。就活に関する疑問をプロのアドバイザーにぶつけることのできる貴重な機会なので、就活生にとても人気です。

合同企業説明会で入社したい企業に出会うために

合同企業説明会に参加するからには、ただ就活情報を得るだけではなく、「この会社に入社したい」と心から思えるような企業に出会いたいものです。そのような志望度の高い企業に出会うために心がけるべきことをまとめました。

知らない企業や中小企業のブースも訪問する

事前に訪問したい企業を見つけて計画を練ることは重要ですが、当日は必ずしも計画どおりに回る必要はありません。もともと知らなかった企業や興味のなかった業種の企業であってもブースを訪問してみることをおすすめします。

一般的な就活生には名を知られていないような中小企業や、B to B企業で、とても優秀な企業が日本にはたくさん存在しています。そのような企業を知ることができるのが、合同企業説明会に参加する真のメリットと言えます。

積極的に質問する

各企業が個別に開催する会社説明会では、参加者の情報が完全に企業に握られているため、就活生は「下手な質問をしてチェックされたら困るから黙っていよう」という姿勢で参加しがちです。

合同企業説明会では予約制の企業もありますが、参加者の多さから質問者をいちいちチェックしていないことが大半です。個人が特定されないということを利用して、少し聞きにくいようなことも質問しやすいのが合同企業説明会のいいところです。

率直な質問をすることで得られる情報も多く、企業の答え方によっては志望度がぐんと上がるようなこともあるでしょう。思い切って質疑応答には積極的に参加してみてください。

会社説明会でしておきたい質問とその場にふさわしくない質問

合同企業説明会に参加するメリット

「合同企業説明会なんて意味がないから参加するだけ無駄だよ」といった主張をする就活生やOBが回りにいないでしょうか。そのようなことを自信満々で言われると、「参加しないほうがいいのかな」と思ってしまう人も多いはずです。

しかしながら、就活は周囲の人との情報交換ももちろん大切ですが、他人の意見や噂に流されずに自分の意見を持つこともとても重要です。そのためにも、合同企業説明会に就活生が参加するメリットについて、しっかりと把握しておきましょう。

1.就活モードの気持ちに切り替わる

就活スタートの手始めに合同企業説明会に参加する就活生は多いです。ライバルとなる多くの就活生とその熱気を目の当たりにし、本格的に就活を始める気持ちのスイッチを入れるにはよい機会と言えるでしょう。

2.1日で数多くの企業を回ることができる

各企業が個別に開催する会社説明会は、移動時間や拘束時間を考慮すると、訪問できるのは多くとも1日に2~3社が限度となるでしょう。一方、合同企業説明会では、同じ会場にたくさんの企業が集まっており、効率的に多くの企業を回ることができます。

就活は時間の使い方が重要になってくるので、効率的に企業を回ることができれば、合同企業説明会で得られる情報量はかなりのものになります。

3.短時間で各企業の説明を聞くことができる

合同企業説明会では、各企業が就活生を拘束できる時間は限られているため、短時間で重要ポイントをまとめた会社説明を行ってくれます。通常の会社説明会ではなかなか実現できない、濃縮された会社説明となっているので、効率的に情報を得ることができます。

4.思いもよらない企業との出会いがある

もともと興味のあった企業を訪問するだけではなく、企業の呼び込みに応じてブースを訪問して会社説明を聞いてみると、思いがけず事業内容に興味をもったり、企業風土に惹かれたりするようなことがあります。思いもよらない企業との出会いがあるのは、合同企業説明会ならではのメリットです。

合同企業説明会の回り方のポイント

戦略を持たずに合同企業説明会に参加すると、何の収穫もなくただ疲れて帰宅するという事態を招きかねません。知っていれば他の就活生を一歩リードできる、合同企業説明会の回り方のポイントを解説します。

マップで回りたい企業をチェックする

大規模な合同企業説明会となると、参加する企業の数はかなりのものになり、会場も広くなります。就活生でごった返す会場で無駄な体力を消費してしまわないように、事前にマップを確認して回りたい企業をピックアップし、効率的な回り方の計画を立てましょう。

大規模な合同企業説明会になると、公式ホームページに事前に会場マップが掲載されることもあります。開催当日を迎える前に回りたい企業をチェックして、回る順番(優先順位)や時間配分について計画を練っておくことが、合同企業説明会の参加を成功に導くポイントです。

開場直後に人気企業の列に並ばない

合同企業説明会では、開場直後に人気企業のブースに長打の列ができることがしばしばあります。列に並んで待ち、時間を無駄にするのを防ぐためにも、会社説明を聞きたい人気企業のブースは、閉場前など比較的空いている時間帯に訪問することをおすすめします。

重要なのは、「人気企業だから」という理由だけでブースを訪問するのをやめておくことです。もちろん志望度が高ければ訪問すべきですが、ミーハーな気持ちだけで人気企業ばかりを回ると、就活の方向性も定まらず、「何となく合同企業説明会に参加して帰ってきた」という最も避けたい事態に陥ってしまいます。

体調管理をしっかりとする

就活が活発化する時期に体調を崩してしまうのは痛手となります。合同企業説明会は室内に多くの人が集まるため、風邪などをうつされる危険性もあります。

自身が風邪を引いているときはもちろん参加すべきではないですが、免疫が下がっているような状態で参加するのも避けたいものです。体調がすぐれない場合は思い切って参加しないという選択肢も持っておきましょう。

当日はペットボトルの水やお茶、スポーツドリンクを持参して、こまめに水分をとることを心がけてください。会場の熱気に押されて興奮状態で企業ブースを回り、「気が付いたときには熱中症でフラフラ」という事態を避けるためにも、自分で体調管理をしっかりと行いましょう。

合同企業説明会を開催する目的

合同企業説明会は、出展する各企業が開催費用を負担しています。企業が合同企業説明会に参画する目的は、より多くの就活生に会社の存在と事業内容を知ってもらい、興味を持ってもらうことです。入社志望者の頭数が増えるということは、それに比例して優秀な人材を獲得できるチャンスが増えるということです。

自社開催の会社説明会では、もともと自社の事業内容に興味を持っていた就活生や、就活情報サイトで興味を持ってくれた就活生にしか参加してもらえないのが通常です。合同企業説明会に出展すれば、会社説明を聞いてもらうための敷居がぐっと低くなり、より多くの就活生に出会うことができます。

合同企業説明会を最大限に利用して就活の好スタートを切ろう

合同企業説明会には、就活に臨む自分を奮起させるという精神面の効果と、興味のある企業に出会えるという実際の収穫の両面が期待できます。意義のある合同企業説明会にするためにも、目的意識をしっかりと持って参加するようにしましょう。合同企業説明会を有意義なものになれば、「就活の好スタートを切った」と言うことができるでしょう。