顔採用とは?企業が容姿を重視する理由と就活生がすべき準備
顔採用とは何か?その本質を理解しないまま、就職活動を迷走してしまうのは非常にもったいないことです。顔採用を気にしている人の方のために、顔採用が重視される理由・業界業業種などをまとめました。この記事を読んで少しでも就職活動が上手くいくよう参考にしてみてください。
顔採用に就活生はどう対処すべき?
「もしかして自分が不採用になった原因は顔が不細工だから?」「どうせ美人やイケメンの方が優遇されるんだ」と、少なからず容姿というものが選考に影響していると感じる就活生は多いものです。
就職活動においては、ただ知識を取り入れるだけでなく、いかに自分で思考を巡らせ建設的な考えができるかが重要となります。顔採用を気にする就活生の皆様は「顔採用とは何か」をいま一度考えてみて、対処法をチェックしてみましょう。
顔採用とは?
顔採用とは、就職活動において容姿や外見を採用基準のひとつの要素とする採用のことを指します。採用担当者にとって容姿や外見は一つの判断軸に過ぎず、その判断軸をどれだけ重視しているかは職種や企業によって様々です。
従って、就職活動において顔採用を気にしている人は、自分の志望している企業がどれだけ容姿や外見を重視しているのかを調べる必要があります。それを調べる方法は、ズバリ自分で志望企業の社員の容姿や外見を見て判断する他ありません。なぜなら容姿や外見の良し悪しは人の主観によるものだからです。
しかし例外として公式に顔採用を実施している企業はあります。例えば某広告代理店では、顔を分析するシステムによってその顔から性格を読み取り、それに応じて応募に融通を利かせるという顔採用を行なっています。
顔採用が存在する理由
顔採用が存在する理由は、言ってしまえば採用担当者が顔採用=企業の利益につながると考えているからです。
ある人がどんな容姿をしていようと、利益につながらない人材だと判断された場合は企業にとって無駄な人件費にしかならないので、その人が採用されることはありません。
例えば、ある企業に「超美人の女性がいる」と有名になれば、共にビジネスをしたいと考える新規のクライアントが増加する可能性が高くなります。また、顧客がそれを理由の一つとして再度取引をしたいと考え、顧客離れ防止となります。加えて、美人の社員がいれば男性社員の生産性の向上にもつながります。
顔採用を導入している会社は、その人が集客能力・リピーターの増加・社員の士気上昇といった観点で貢献してくれると考えているのです。
顔採用が行われやすい職種
もちろん、容姿が良いからと言って必ず利益につながるとは限りません。例え容姿が良くても、コミュニケーション能力や理的思考能力、チームワーク力といった社会人としての基礎的な能力が劣っているのであれば、利益を生まないどころか無駄な人件費となってしまう可能性もあります。
自分の志望企業が容姿も含めてコミュニケーション能力や論理的思考能力、チームワーク力などをそれぞれどれだけ重視しているのかを意識することはとても重要です。採用活動において容姿を重視する傾向にある職種を紹介します。
1 営業職
営業職は容姿が重視される最も典型的な職種です。営業の人は会社の顔、すなわち、お客様にとってはある意味で会社の代表なのです。その代表となる人材の外見が悪ければ、それは会社の印象が悪いことを意味するのです。ここでいう外見とは何も容姿だけではなく、振る舞い・仕草・話し方などを含めた雰囲気のことを指します。
「営業は顔でなく、雰囲気が重要だ。」みたいなことが囁かれ、間違いないと思われますが、現実的に考えて基本的に容姿はお客様と出会った瞬間最初に見られる箇所です。従って、営業職の採用担当者からすれば容姿抜きで採用か否かを判断するのは無理な話なのです。営業職を希望する人は、前述したことを十分に念頭に置いた上で就職活動をしましょう。
2 一般事務職
一般事務職は主に窓口対応や受付事務などをする人のことを指します。一般事務職も営業職と同様の考え方で、受付と言えど、お客様からすれば会社の代表となり、容姿が重視されるのは当然のことです。
また、受付事務は営業職と異なり、指示されたことのみをこなす受動的な仕事が主になります。従って、受付事務を志望する人は、それらの仕事を難なくこなせる能力がある前提・覚悟で受付事務として企業に応募してきます。
採用担当者からすれば営業職と比べて志望者の差を能力のみで判断するのは難しく、容姿で採用か否か判断してしまう可能性が高いことを意味しているのです。
顔採用が反映されにくい職種
顔採用が反映されにくい業種は、簡潔に言えば容姿が会社の損益にあまり影響しない業界・業種のことです。ここではそれらを少し紹介します。
1 エンジニア
エンジニアは作った商品やシステムをクライアントに提供する仕事です。従って、エンジニアとしての能力(例えばシステムエンジニアであればプログラミングの能力など)がなければ仕事として成り立ちません。顔採用するとすれば、全く同じ能力を持ち合わせた複数人を選考しなければならない状況になった時でしょう。
もちろん容姿が良いことに越したことはないので、容姿を見ていないわけではありません。単純に優先順位の問題です。
2 その他技術職
容姿を重視しない業界職種というのは、容姿という要素よりも能力などの別の要素の方が売上を上げることに影響が出る業界業種のことです。自分の容姿に自信がない人は検討するべき職種と言えます。
顔採用への対策として男性ができること
顔採用の対策として男性ができることは、イケメンだろうが不細工だろうが、自分なりに清潔感を出すことが肝心です。相手が自分の容姿を見て不快にならなければ基準はクリアできていると判断して問題ありません。まずは雑誌やスーツ店などのモデルのスーツ姿を真似るのが得策でしょう。
とにかく、就活ではどんなに不細工な男性でもやれることを最大限やることがとても重要です。髪や爪が長いなら切る、太っていると自覚しているならば痩せるなど、「自分は外見に関して最善を尽くした」と思えることが顔対策の本質です。
顔採用は不確定要素が多すぎて確実な対応策というものがありません。不確定要素が多いものに対しては、とにかく最大限やれることをやり、失敗した時に後悔しない状況にすることが大事なのです。
顔採用への対策として女性ができること
女性の場合も、男性と同様、失敗した時に後悔しない状況にすることが大事です。メイクはばっちりしていますか?髪をセットしていますか?これらの質問に堂々と答えられない人は注意です。
就活では「自信」が上手くいくための全ての根源なので、少しでも不安を取り除くことが重要です。最近では大学内などで就活メイクの講座などを開いていたり、化粧品会社が開催しているセミナーなどもネットで検索することができますので、メイクに自信のない就活女子はこういったイベントを積極的に活用することをおすすめします。
就活中のヘアスタイルについても、行きつけの美容院で担当のスタッフに相談してみるとよいでしょう。
また、メイクをしようと髪をセットしようと、自分の容姿のせいで就活にどうしても自信が持てないという方は、他の能力を強みとして補うほかありません。とにかくその悩みが建設的かどうかを常に意識して行動することが大事です。最低限自分がポジティブになれる考え方や行動を心掛けましょう。
顔採用に悩むより自分にできることをしよう
顔採用は「主観」で判断されるものです。主観で判断されるものに悩み、振り回されることほど無駄な時間はありません。ある程度気を遣うことも大切なことではあるのですが、就活においてはこういった悩みに大きな時間を費やすよりも、企業研究やESなど応募書類の推敲など別のことに集中したほうが賢明です。
「自分はやれるだけのことはやった!」と言い切れるのであれば、あとは自分を信じて選考に臨みましょう。その自信もあなたの印象アップにつながります。