就活は「留年すると不利」というのは事実
「留年したからといって必ずしも就活に不利にならない」と言う人もいますが、それはウソであると断言します。同じ評価の学生であれば、新卒の学生の方が企業に信用されるというのは当然のことです。
しかし、留年したからといって就職できないというわけではありませんので、ご安心を。留年しても、大手企業に就職できる学生は存在します。そのような学生は、以下のいずれかであることが多いです。
- 留年の理由が妥当なものである:留学や怪我による入院など
- 企業にとって明らかにプラスになる資質・能力を持っている
- 留年したことで成果を出している
- 留年したことにしっかり向き合っている
1,2の場合は、留年自体が問題でない、もしくは留年のマイナス要素を補って余りある長所を備えているというケースですので心配は無用。もし、遊びすぎやバイトのしすぎなどで学業をおろそかにして留年してしまった場合は3・4のような結果や態度を示すことで就活を成功させる可能性が上がるというわけです。
面接官は留年した学生に対し、面接時に行う自己PRの内容よりも、まず留年したこと自体に興味を持ちます。ですから、どうして留年したのか等、その経緯についてもしっかり内容を練っておく必要があるのです。そういう点では、留年した学生は面接準備が大変=就活に不利という見方もできます。
就活時、留年を選択したのは自分というのを話せるようにしておく
3の「留年したことで成果を出している」という場合は、留年を自分で選択したこととして話せるようにしておくことが大切です。
その他、就活の準備として整理しておきたいことは、次の点です。
- どのような成果を出したか:部活でインカレ優勝など
- どうして留年を選択したか
- 留年しない、という選択肢は検討したか
- 留年以外の選択肢のメリット・デメリット
留年したことを正当化しているのではなく、その他の選択肢と検討した上で選んだ結果ということを面接で伝えられればOKです。
面接で留年の理由を聞かれたら正直に言う
上記のような、留年したことで大きな成果を得られたという学生は少数派でしょう。ギャンブルにはまった、バイトのしすぎ、授業に行くのが面倒になった、部活に打ち込み過ぎるも結果は出なかった…という学生さんが大半でしょう。そのような学生さんは「面接でどう言い訳すればいいかな?」と思っていることと思います。しかし、その発想自体間違っているのです!
留年した理由を面接できかれたら…
言い訳は絶対にNG!正直に言いましょう。
できるだけ留年の理由を取り繕いたい…という気持ちも分かりますが、言い訳せずに正直に言うことが最善の結果を生むと言えます。面接官も、何百・何千人という学生を見てきたプロですから、留年するということについてもよく知っているはずです。面接官も大学を出ているのなら、なおさらですね。言い訳するよりは、正直に「学業への熱意が湧かなくなった時期があり…」等と言う学生のほうが正直な印象を与えます。
留年したことにどう向き合っているかを正直に伝える
面接では言い訳をせずに、留年の理由を正直に言うだけでは不十分です。留年について、もう少し詳しく、そして正直に伝えることが求められます。
留年した学生によくされる質問
- 留年したことを反省しているか
- 反省を踏まえて今はどうしているのか
- 留年して得られたことはあったか
- 留年した間は何をしていたか
これらの質問にも、見栄を張る必要はありません。「自分の怠慢で、留年という事態を招いたことをとても反省しています」「社会に出る前に、このように反省する機会が得られてよかったと考えています」「真面目に授業に取り組み、留年分の学費を両親に返還するためにアルバイトをしていました」等々、留年したことを重く受け止め、前向きに動いているという点を面接官に理解してもらうようにしましょう。
留年したことはエントリーシートに書くべき?
面接では留年したことは必ず聞かれますが、エントリーシート(ES)を書く際には留年について触れるべきか否か迷うところではないでしょうか。
ESを書くとき、留年について書くべきか
一留なら書かない、二留以上なら書いた方がベター
留年した理由等をESに書きたいという学生さんもいるようですが、ESに留年のことを書くことで「留年した学生だ」という印象が強くなってしまうのでおすすめしません。一留程度であれば、自分から留年のことをESに書くことはせずに面接に臨みましょう。
その反面で、二留以上の学生さんは留年の理由をしっかり書きましょう。二留以上の学生さんは企業側としても採用を躊躇する傾向がありますので、留年については自己PRと一緒にばっちり説明しておきましょう。
留年しても就活ではありのままにぶつかっていこう
新卒者に比べて不利とされる留年した学生の就活ですが、留年したことを隠さずありのままにぶつかっていきましょう。留年したことを反省しているという姿勢は見せるべきです。ただし決して暗くなったり、卑屈な姿勢を企業に見せてはいけません。あくまで、企業側はあなたを採用したい学生かどうか見極めているのです。面接のときには、堂々と明るい態度を心がけましょう。