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サイレントお祈りとは?企業の思惑に負けない就活の仕方

サイレントお祈りは企業が行うことですので、就活生がどうにかすることは出来ません。しかし実際にサイレントお祈りをされた場合、どのような対処をすれば良いか分かれば慌てずに済みます。今回はサイレントお祈りが行われる理由や就活生ができる対処法を、サイレントお祈りとは何かと共に解説します。

就活生らが怒り心頭!サイレントお祈りの実態

就活生が嫌うものの1つに「お祈りメール」があります。お祈りメールとは、採用試験の不合格を知らせるメールのことを指し、メールの定型文である「今後のご活躍をお祈り申し上げます」から俗称がつきました。以前は手紙による不採用通知もありましたが、現在はより経費の掛からないメールで知らされることがほとんどです。

ところが近年ではお祈りメールすら出さない企業が増えており、大企業(1001名以上の社員を持つ会社)の1/4がお祈りメールを出していないという調査結果もあります。なぜ企業はお祈りメールを出さないのかを見てみましょう。

サイレントお祈りとは

採用選考を受けた方に対して送られる不合格通知のことを「お祈りメール」と呼び、この名前は「選考の結果、残念ながら不合格となりました。貴殿の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます」という定型文から付けられました。つまりサイレントお祈りとは合格者にしか通知を出さず、不合格者に本来通知されるはずのお祈りメールを出さないことを指します。

面接結果を伝える時期を、あらかじめ明確に伝えずにサイレントお祈りをする会社もあります。合格者にしか通知しないのであれば、せめて期限を決めておくべきです。サイレントお祈りだったとしても「本日から2週間以内には結果をご報告させていただきます」と伝えられていたなら、期限を過ぎれば気持ちを切り替えられます。

企業がサイレントお祈りをするのは辞退者を補う補欠要員が欲しいから

なぜ企業は「サイレントお祈り」を行うのでしょうか。今どきオンライン上で採用・不採用通知をすることは、特に難しいことはありません。封筒代や紙代、郵送代もかからないメールが主となっているので、経費削減のためにサイレントお祈りをしているわけではありません。

「サイレントお祈り」をする大きな理由とは、端的にいうと人材不足です。「お祈りメール」を出した時点で、メールが届いた志望者を採用することはなくなります。一方、合格通知を貰い内定を獲得した人物には辞退する権利がありますので、もしも辞退されてしまえば人材が足りなくなります。足りなくなったときに補欠を作っておけば修復が可能となりますが「お祈りメール」を出した時点でそんなものは存在しません。つまりサイレントお祈りすることで補欠を保っているのです。

就活生が知っておくべきサイレントお祈りの問題点

「サイレントお祈り」の何が問題点であるのかを明確にしておくことで、対処しやすくなります。ましてや「サイレントお祈り」は企業側の都合であるため、就活生として対応策を知っておくことは必須事項となります。

企業に報連相(ほうれんそう)をしても響かない

まず面接官や説明会に訪れる。いわば社会人としての先輩諸君に「報連相をしっかりしましょう」「礼儀やマナーを弁えて行動すべし」といった文言を聞くことになりますが、社会人としてのマナーというのは社会人になってからでなければ本当の意味では分かりません。ゆえにしっかりと発信しておくことが重要です。しかし、「サイレントお祈り」をするような企業に報連相や礼儀やマナーを諭されても全く心に響きません。

採用か不採用なのか分からないので次に進むことができない

就活生は多忙であり常に次のことを考えておかねばなりません。合否結果が出ないことには先方にも失礼だし、早く終わらせてしまいたい就活ですから無駄な就活はしたくありません。ところが「サイレントお祈り」は合否結果の通知を出さないため就活生を迷わせてしまいます。「次はどうすればよいのか」「合格なのか否か」「次の企業はどうしようか」などと悶々と考えさせておいて先に進ませない生殺しの状態を生み出してしまいます。

採用されたとしても自分が補欠からの入社であることが分かる

最後の問題点は些末なことですが、自分が補欠として入社するというのはそのあとの頑張り方にも関わってきます。補欠として入社する場合は大体が格下に見られています。そこで意外な働きを見せることで評価がガラリと変わることもありますので知っておくことは重要です。

サイレントお祈りされても大丈夫な予防策

「サイレントお祈り」の予防策としてお礼メールやお礼状を書いておくか予め結果通知の期日を確認しておくとよいでしょう。お礼メールでは面接を受けさせてもらったことへの感謝と良い返事が来ることへの期待を綴ったものにしておきます。メールでは社会人が1日に膨大なメールを受け取っていることを鑑みて題名に要件と差出人が明記してあることが望ましいです。

面接の最後には質問があるかを問われますので合否結果が来る期日を確認しておきましょう。その後、期日が過ぎても何の連絡も来なければメールや電話で確認することができます。

電話で確認するときは始業直後と昼休み、就業間際は避けるようにしてください。昼休みはともかく始業直後と就業間際は最も忙しい時間となります。そんな時に電話を貰ってもまともに対応できませんし、何より業務の妨げとなり著しく悪印象を持たれることになります。望ましいのは午前10時から11時と午後3時から4時の間です。この時間であれば余裕をもって対応できる可能性が高いです。

サイレントお祈りかもと思った時に合否結果を確認するための例文

会社に押しかけてまで合否を確認することは控えてください。合否結果を確認するためには電話とメールを使うことが考えられます。ここでは合否確認をするために使う一般的な例文を載せておきます。ご参考になれば幸いです。

合否を電話で確認する時の問答例文

就活生:「お忙しいところ恐れ入ります。私、××大学××学部の××と申します。先日の第2次選考の結果について伺いたく、お電話させていただきました。人事部××課の××様はいらっしゃいますでしょうか」

担当者:「お待たせいたしました。担当者の○○でございます」

就活生:「お忙しいところ恐れ入ります。私、××大学××学部の××と申します。今、お時間よろしいでしょうか」

担当者:「ええ。ご用件は何でしょうか」

就活生:「先日はありがとうございました。第2次選考の結果について、選考状況を教えていただきたく、お電話させていただきました。差し支えなければ、結果をお伺いしてもよろしいでしょうか」

上記のような流れで会話することが想定されますが、合否の如何に関わらず、最後にお礼の言葉を述べることを忘れてはいけません。また「選考中です」という風に返事をもらった場合は「それは失礼しました」と謝罪を入れ合否結果を楽しみにしている旨を伝えましょう。

合否をメールで確認する時の例文

件名:第2次面接の結果について(OO大学OO太郎)

株式会社 ○○
人事部○○課 XXX様

お世話になっております。
○○大学○○学部○○学科の△△と申します。
先日はお忙しい中、第2次面接のために貴重なお時間をいただき
ありがとうございました。

選考結果についてご返事をお待ちしておりましたが、
その後の選考状況はいかがでしょうか。

お忙しい中、このように催促するようなメールをお送りして大変恐縮ですが、
ご連絡をいただければ幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。

○○大学○○学部○○学科
△△
メール:――――――
電話:――――――(携帯)

選考結果に対しては謙虚な姿勢を保つものであり催促するものではありませんので、必ず謝罪の一言を入れておきましょう。また内容がどうであれお礼の返事は必要です。

サイレントお祈りに負けない就活をしよう

言うまでもなく「サイレントお祈り」はマナー違反です。しかし、実行理由としては世の中の人材不足がありやむを得ない事情もあります。現在では「みん就」などの就活掲示板やツイッターなどのSNSで合否情報を手に入れることも可能ですのでこまめにチェックしておくとよいでしょう。