就活

専門学校卒は就職に有利?おすすめの人気学校ベスト3

専門学校は就職に有利といわれていますが、本当のところはどうなのでしょう?ここでは、専門学校と大学の特徴の違いを比較しつつ、専門学校のメリットやデメリット、人気の専門学校について解説。さらに、就職率という落とし穴に触れながら、学校選びの注意点をご紹介しています。

専門学校卒の就職の実態と人気の学校を紹介

昔から手に職があれば食いっぱぐれがないと言われていますが、実際に専門学校に入学して、技術を身につけたり、資格を取ったりしていると、本当に就職には有利なのでしょうか。

そこで、専門学校がどんなところかをはじめ、具体的にどのような種類の専門学校が人気で、就職率が良いのかということについて実態を調べてみました。これから進学予定の人や転職準備を始めたいという人は、ここで紹介する専門学校卒の就職の情報を新たな一歩を踏み出す参考にしてください。

そもそも専門学校とは、どんな学校?

専門学校とは、高卒以上が入学資格となる専修学校専門課程のことで、基本的に実務的な専門職業教育を行う高等教育機関です。特定の職業に必要とされる専門的な知識・技術・資格を身につけるために、高校を卒業した生徒が高度な専門的技術を学びます。

専門技術の養成のためカリキュラムが用意されているほか、1つの専門的分野を深く学ぶための実習が多いことから、卒業後に即戦力として働ける能力を身に付けることができるのです。専門学校は、大まかに次のような8つのカテゴリーに分類されています。

専門学校の種類

・医療(看護、歯科衛生、作業療法士、理学療法士など)
・衛生(調理、製パン、製菓、栄養士、美容、理容など)
・教育・社会福祉(保育士、幼稚園教諭、社会福祉、介護など)
・文化・教養(法律、音楽、美術、デザイン、外国語など)
・服飾・家政(和洋裁、ファッションビジネスなど)
・農業(農業、園芸など)
・工業(土木・建築、自動車整備、情報処理、電気など)
・商業実務(医療事務、簿記、経理、秘書、旅行、ビジネスなど)

専門学校と大学の違い

専門学校は専修学校専門課程のことで、主に職業教育を行う高等教育機関です。狭い範囲で専門的知識を学ぶことを重視しているため専門の分野での就職活動が優位になります。職業に直結した技能教育が中心となっているため、技術を身に付けたり資格を取得したりすることで、それを活かせる職業がはっきりします。

それに対して大学は、学術的、倫理的な学問を学ぶとともに、幅広い教養を身に付けるための教育を行う教育機関です。専門的な学問や学術を研究が主なため、一部の学部、学科を除き専門の職業につくための養育は行われません。

このように、専門学校で学ぶと即戦力として働くことを目指せる一方、分野に関連のない職業に就職するのは難しいため、専門学校へ進学する場合は、将来就きたい職業をハッキリ決めておくことが絶対条件となります。

専門学校選びの注意点

一般的に専門学校と呼ばれている学校は、学校教育法の第124条で定められている生徒数や授業時数などを満たしている場合に都道府県知事の認可を受けて設置する認可校と、それ以外の無認可校に分けられます。

認可校と無認可校では入学が可能な学歴や年齢が異なるほかに、無認可校は学割や国の教育ローン(JFC:日本政策金融公庫)、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度が利用できないことから、専門学校選びの際に費用面で不安がある場合はその点を事前に確認しておくことをおすすめします。

学校教育法の第126条では、「専門課程を置く専修学校は、専門学校と称することができる」とされるため、認可校は「○○専門学校」と名乗っているのに対して、無認可校は「○○学院」「○○アカデミー」という名称が多いことから、学校名で認可校か無認可校かを見分けることができるのです。

また、認可を受けている高等教育機関には次のようは3課程があります。

専門学校卒の就職の実態

就職するなら大卒が有利なのか?それとも、専門学校卒のほうが有利なのか?これについては、永遠のテーマとも言えることでした。果たして、どちらなのでしょうか。さっそく、その実態を見てみましょう。

専門学校卒のほうが就職に比較的有利と言われている

大学生の中には10社以上受けても内定がもらえない人もいれば、「就職浪人」や「就活浪人」という言葉があるように、大学を卒業したからといって必ずしも就職できるというわけではありません。

それに対して、「専門的な知識や技術を身につけている」「業務に必要な資格を取得している」などの理由から、即戦力として専門学校生の採用に力を入れている企業が増えています。また、専門学校の場合は大学と違って、就職のノウハウを身につけた専門スタッフが就職指導にあたることで、高い就職率を実現しているのです。

専門学校のホームページなどに掲載の就職率を鵜呑みにしないほうがいい

大学より比較的就職に有利とされる専門学校ですが、ホームページやパンフレットで掲げている「就職実績100%!」「専門スタッフが就職までサポート」などのキャッチコピー全て信用してはいけません。パートやアルバイトの紹介を就職率にカウントするほか、就職率を維持するためにブラック企業に就職をあっせんする専門学校もあり、必ずしも正しい就職率をホームページやパンフレットに載せているとは限らないのです。

また、紹介する求人数が極端に少なかったり、OBや企業との繋がりが弱かったりして、就職活動自体にあまり力を入れていない専門学校も多いため注意しましょう。専門的な知識や技術をしっかり学ぶことができ、手厚い就職サポートによって高い就職率を実現している専門学校に入ることが、就職への近道と言えます。

専門学校卒のメリットとデメリット

就職のために専門学校を選ぶ場合、予算や目的に合った学校選びが大切なことから、どのようなメリットやデメリットがあるのかを知っておくことが大切です。専門学校卒のメリットとデメリットとして、次のようなものが挙げられます。

専門学校卒のメリット

特に、実績のある専門学校の場合、学校と企業との間に信頼関係ができているので、就職活動がしやすくなります。また、実務に即した技術や知識、資格を身に付けていることから、企業側が一から教える必要がないので採用されやすいと言えます。

専門学校卒ののデメリット

専門学校に入学後、「やっぱり無理」「これ好きじゃない」という状態になってしまった場合、せっかく払った高い入学金や授業料が水の泡になってしまう場合があります。途中で気が変わってしまった場合、また一から出直さなければならないので、本当に就職を希望する分野を入学前からきちんと決めておかなければいけません。学びながらでも自分の進む方向性を決められる大学と違い、そこが専門学校のデメリットとも言えるでしょう。

また、専門学校には大卒の人、社会人だった人、他の専門学校からの編入、留学生などの様々な経験の持ち主がいることから、しっかり勉強しないと授業についていけなくなり、就職すら危うくなってしまう恐れがあります。

役立つ知識や技術が身に付く人気の専門学校ベスト3

最近では専門学校も多様化してきているので、やりたいことがない場合、どの専門学校にしようか目移りしてしまいます。そんな進路に迷っているという人は、人気のある専門学校を選んでみてはいかがでしょう。

1.看護系の専門学校

女性に人気の看護系専門学校は、人材不足もあって就職率の高さが魅力です。比較的自由に職場を選ぶことができるだけでなく、収入が高く、やりがいの持てるお仕事だといえます。最近は、看護師を目指して入学する男性も増えています。

看護師になるための志望動機を書くときの5つの考え方

2.公務員を目指す専門学校

お堅い職業を目指している人におすすめなのが、昔からの人気の公務員系の専門学校です。公務員といっても、国家公務員や地方公務員のようなお役所勤めだけでなく、警察官や消防官、海上保安官など、さまざまな公務員試験の合格を目指します。

公務員の志望動機に書くべき事と例文

3.福祉系の専門学校

高齢化の波により介護職の需要が高まる中で、社会福祉士や介護福祉士の国家資格の取得のための専門学校が増えています。さらに、理学療法士、作業療法士などの専門的な国家資格の取得コースも人気です。

専門学校からの大学への進学や編入学も可能!

専門学校に入ったものの、もっと勉強がしたいという場合、次のような条件を満足していれば、大学への進学や編入が可能になります。
・大学への編入学:在校期間が2年以上で総授業時間が1700時間以上
・大学院への進学:在校期間が4年以上で総授業時間が3400時間以上

専門学校卒で就職を考えるなら進路を明確にしておく

資格もなければ技術も経験もないし、とりあえず、専門学校に入ってから今後の身の振り方を考えよう…などと、どこか中途半端な気持ちで専門学校を選んでしまうと、時間とお金を無駄にしてしまうことになります。

専門学校で学んで希望の企業への就職を有利にするためには、どんな仕事に就きたいのか、自分がやりたいことを専門学校の入学前にしっかり決めておくことが大切です。そうすると、どのような分野の専門学校を選べはよいのかもおのずとはっきりします。

ここで紹介した専門学校卒の就職の実態や専門学校の人気の学校などの情報を自分が就きたい仕事を考えたり、進学先の専門学校選びをする際に役立ててください。