職務経歴書はいらない?履歴書との違いや役割とは
職務経歴書はいらないと、転職活動している際に伝えられたことはありませんか。採用担当者から職務経歴書は不要だと伝えられても、用意しておくべきです。転職活動中の方や検討している方へ、転職するうえで重要な書類である職務経歴書の役割や履歴書との違い、作成の仕方などをご紹介します。
「職務経歴書」は本当にいらないのか
企業の面接を受ける際「職務経歴書はいらない」と伝えられることがあります。普通「職務経歴書」は就職活動する際には必要なものですから、「いらない」と伝えられても不安に思う方もいるでしょう。採用担当者がいらないと伝えたということは、何かしらの理由があるからです。今回は職務経歴書がいらないと言われたときの対処方法についてご紹介します。
職務経歴書とは
転職活動において重要な書類の1つに「職務経歴書」があります。職務経歴書にはこれまでのキャリアやその経過に何があったのかについて記載するため、どれくらいの期間働いていたのか何が起きて転職をしたのかということが分かります。職務経歴書を作成する際はPCでも手書きでも、どちらでも構いません。
新卒として就活をする時はエントリーシートを作成しますが、転職活動時の職務経歴書はESの代わりになるものです。そのため、書いている内容が分かりづらかったり、基本的な内容に不備があったりすると面接まで進めませんので、簡潔にどのようなことをしてきたのかを書いておく必要があります。ESの代わりといってもどのような経験をして何が会社で生かせるかを採用担当者が見るものですので、単純に経歴だけ書いても意味がないと考えておきましょう。
職務経歴書と履歴書との違い
転職活動時の重要な書類として「履歴書」も挙げられます。職務履歴書との違いとは何かに気を付けながら作成することで、見やすい書類に仕上がるでしょう。
担当者が見る履歴書のポイント
履歴書では自己アピールの欄が少ないため簡潔に書かざるを得ませんが、採用担当者が見るポイントを知っておけば、短くも要領を得た内容を書けます。下記に挙げた点を考慮しているかどうかを確認してみましょう。
見られるポイント
- 通勤可能なところに住んでいるのか
- 学歴や職務経歴について応募先で評価できるだけの関係性があるか
- 応募企業への熱意は見受けられるか
- 転職回数から組織適応力に問題がないか
- 希望給与などに隔たりがないか
- 丁寧な字で書いているか
担当者が見る職務経歴書のポイント
履歴書とは異なり能力面や動機の根拠が求められています。職務経歴書は、いわば履歴書の裏付けとしての特色が強い書類といえるでしょう。
見られるポイント
- 求める実務能力を満たしているか
- 仕事に意欲を持っているか
- プレゼン能力があるか
- 発揮できる強みを自覚しているか
- 転職目的が納得できるか
- 記載内容に信憑性があるか
職務経歴書がいらないと言われたら
職務履歴書について特に明記されていない場合や「いらない」といわれた場合は、万が一のことが無いように採用担当者に、本当にいらないのか確認しておきましょう。本当にいらないのなら問題はありませんが、採用担当者が伝え忘れていたり、常識だから伝える必要がないと思っていたりする可能性も、まったくゼロとは言えません。
電話か、会社が行う説明会で就職の時に必要な物について伝えられることがありますが、どちらの場合でも聞き間違いや聞き漏らしの可能性も、担当者の言い間違いや伝え忘れの可能性もあるので必ず再確認します。
単純に必要かどうかを訊いても問題はありませんが、スマートにさりげなく訊ける術を知っておくと相手が居心地悪い思いをせずに済みます。例えば「弊社へ○月○日○時に履歴書を持ってお越しください」と伝えられた際に「かしこまりました。○月○日○時に履歴書と職務経歴書を持ってお伺いします」と答えると、本当に職務経歴書がいらない場合は訂正されます。
アルバイトやパートの場合は職務経歴書がいらない場合が多い
アルバイトやパートといった雇用体系をとっている職場では、職務経歴書がいらないケースが多いです。ただし、派遣業務を行う場合には相手に専門的な知識とその運用実績があるのかについての証拠も必要となるために職務経歴書が必要になります。
採用担当者は履歴書の資格取得履歴を見れば、志望者がどんな勉強をしてきたのか、何に興味があるのかが分かります。しかし、実際に資格を取っていても実際に活かした仕事で経験を積んでいるとは限りません。座学だけでは分からない、現場の常識や特徴を把握できているかが重要な為、派遣の場合は職務経歴書の提出を求められます。
職務経歴書は「いらない」と言われても万が一に備えて作っておこう
職務経歴書は転職の際には必ず必要な書類ですので、「いらない」と言われていても作っておくようにしましょう。職務経歴書は履歴書の裏付けのような機能がついているものですし、応募先の企業が経歴を評価できるような内容にしておかなければありません。
職務経歴書に求められることは案外難しいものであり、いきなり書けるものではありませんので、あらかじめどのようにして魅力的にまとめるのかを考えておかなければならないのです。まとめる能力というのは現状を見つめ直すことに繋がり、結果的には転職活動の目的を明確にするものです。自分や現状を見つめ直し、面接時の受け答えに一貫性を持たせなくてはいけませんので、職務経歴書は万が一の時に備えて準備しておくものだと認識しておきましょう。
「職務経歴書」の作り方
職務経歴書を作るうえでの優位点を知っておくことで、より良い書類を作れます。採用担当者の目を惹く職務経歴書を作るためには、自身の経歴と応募先との関連性を十分に把握してまとめる必要があります。
職務経歴書のフォーマットはネット上から取り寄せることが可能です。基本的には300字程度の経歴要約、勤務先概要、職務概要、アピールポイントをA4サイズの用紙1枚に書き、編年体(年を追って書く書式)かキャリア形式(キャリアアップの過程を追うかたちで書く書式)で経歴の詳細を、以下のポイントに気を付けながら記入します。
職務経歴書と履歴書の内容は一致させる
職務経歴書と履歴書の内容には一貫性が求められます。補足的な説明であれば構いませんが、メインとなる内容に関しては共通して書かれていなければなりません。これらを見て応募先の企業は書類選考を行い面接をするべきかの判断をします。
面接時に質問されそうなことを頭に入れて作成する
最初から面接に行けるという慢心は禁物ですが、履歴書と職務経歴書という2種類の書類を参考にして面接を行うのは間違いありません。そのためどのような質問がされるかを予測しながら作成しなければなりません。これが抜けてしまうと自分で記載内容を記憶しておらず変な回答をする恐れがあるからです。
自分の経歴をちゃんと把握している書き方にする
学生時代、歴史教科は点で覚えずに流れで覚えろと言われたことはありませんか。経歴にも同じことが言え、点で自分の経歴を捕らえているということは自分の把握ができておらず、それまでの成績に関しても原因追求が出来ていないということになります。
応募先企業のニーズをとらえたうえで作成する
職務経歴書はあなたのことを書いていますが、それが魅力的かどうかを判断するのは応募先の企業です。企業が求めていないものを強調されても魅力的には感じません。そのため応募先の企業が求めることを予めリサーチしておかなくてはならないのです。
応募先企業で生かせる経験を強調する
魅力的に感じる部分があなたの経歴と完全にマッチするわけではありませんので、応募先の企業が魅力を感じる部分を強調する様に作成しなければなりません。
採用担当者の立場で読み返す
作製した職務経歴書は自分目線ではなく、自分が面接官になって見返すとよいでしょう。職務経歴書を見たときに雑多な書き方や要点が分からないようなまとめ方をしていないかに注意しましょう。
職務経歴書はいらなくない!特に転職活動で必須の書類
職務経歴書は、自分の職務経歴やスキル、実績などを記載した書類です。履歴書とは異なり、職務経歴書では具体的な業務内容や成果、使用したツールや技術などを詳細に示すことが求められます。転職活動においては、履歴書とともに必要不可欠な書類の1つとなっています。
転職活動においては、企業側が求めるスキルや経験、実績を明確に示すことが求められます。そのため、職務経歴書を用いることで、履歴書では伝えきれないより具体的な情報を提供することができます。転職希望者自身が自分自身のスキルや経験を客観的に整理し、自己分析することもできます。
また、職務経歴書は企業側からの問い合わせに対して迅速に回答できるため、採用プロセスがスムーズに進むこともあります。応募書類の中でも履歴書とともに最も重要視されることが多く、書類選考通過のためには、適切かつ充実した内容で記載することが大切です。
転職活動においては、職務経歴書が必須の書類となります。自己分析や採用プロセスの円滑化、書類選考の通過率アップなど、様々なメリットがあるため、転職活動を行う際には必ず作成するようにしましょう。