食品メーカーの志望動機は自分にしかない武器を語って書くべし
食品メーカーの志望動機は、一般的な情報から考えてしまうとどうしても他の志望者と重複してしまいがちです。食品メーカーは人気のある業界だけに、志望動機でしっかり差別化するためには紹介する例文のように自分にしかない武器を使うことが大切です。
就活で人気の食品メーカーは志望動機で差をつけろ
就職活動において、食品業界と言えば人気の業界であり、食品メーカーを志望する学生も毎年多くなっています。身近な食品を扱い、イメージしやすいということもありますし、消費者への貢献がわかりやすいということもあって、良いイメージを持っている人も多く、また経営上の安定性が比較的高いことも人気の一因です。
こうした食品メーカーへ就職を希望する場合には、多くのライバルがいることが予想されますが、周囲と差をつけるためには「志望動機」が大切です。
食品メーカーで志望動機が大切な理由
食品メーカーでは志望動機がとても重要です。安定しているイメージがある食品メーカーですが、反面大きな変化が頻繁に起こる業界ではないため、人によっては退屈と感じる人もいます。そのために就職後、数年で離職する人も決して少なくなく、その中でしっかり務め、企業にとって欠かせない人材にまで成長することができる人を企業も求めています。
もちろん、そんな人材が見分けられれば苦労はしません。しかし、就活生の中から可能性を感じさせてくれるのが「志望動機」で、しっかりした動機をもって入社してくる学生ほど辞めにくく、意欲的に仕事に取り組んで成長してくれることが予想されるからです。
多くの志望者がいる食品メーカーだからこそ、採用担当者は同じような内容の志望動機を何度も見ることになります。そのために頑張って作ったものでも、印象が強く残らないことも多いため、他の人にないオリジナリティが求められるのです。
食品メーカーの志望動機でのアピールポイント
食品メーカーの志望動機では、オリジナリティ豊かに書きたいものです。どういったところに注意してアピールするのが良いか紹介します。
その会社でなければならないというアピール
食品メーカーに限った話ではありませんが、その会社でなければならないことをいかにアピールするかは志望動機のキモと言えます。多くの食品メーカーがあり、類似の商品を扱っている会社も多くの場合はあるはずです。その中でどうしてその会社でなければならないのかをしっかり考えて、自分の言葉で表現できるように準備しましょう。
その会社でなければならない理由は、一般的な情報からだけでは具体的に浮かばないことが多いです。しっかりした志望動機を作るためにも、業界研究・企業研究を通してしっかりと企業のことを知り、また商品知識も多少身に着けておくと、志望動機に反映させやすくなります。
ただ食に携わりたいでは弱い
食品メーカーを志望する学生の中には食に携わる仕事がしたいということをアピールする人も多いのですが、「食に携わる」というのは非常にその範囲が広く、食に携われれば何でもよいのかと逆に相手に疑問を持たせてしまいますし印象も弱いです。「食に携わる」の具体的な内容が決まっているなら、それを明確に表現したほうが無難です。
「学校で栄養学を専攻しており、食の大事さを痛感し、食に携わりたいと思いました」「飲食でのアルバイトをしていましたが、食を通して喜ばれるお客様の姿をたくさん見る中で、食に携わる仕事をしたいと感じました」など、自分の経験や経歴などを通して、どうして食に携わりたいのかが明確に伝わるようにしましょう。
便利な表現であり、また社会人らしい言い回しであることから「食に携わりたい」と言えるといい気分にはなりますが、採用担当の人が見ているのは言い回しの適切さではありません。
食品メーカーの仕事を通して自分のやりたいことをアピール
食品メーカーの仕事というのは、基本的には分業されていることもあり、多少単調な部分もあります。仕事を通して自分が何をしたいのかを明確に示すことは、決してわがままなことではありません。その人の仕事に対する価値観を表現するものとして採用担当者も重視しています。
「無添加食品の営業を通して、安心できる食卓を地域に広めていきたい」「良質で栄養価の高い食品を低コストで家庭に送り届けたい」など、志望する食品メーカーの仕事を通して自分が何をしようとしているのかを考えてアピールしてみましょう。
自分だけのエピソードがある志望動機は強い
志望動機を作成する場合、十分な文字数が確保できないこともありますが、余裕があるようならぜひ自分にしかないエピソードを志望動機に組み込みましょう。インターネットや書籍などにある情報だけで志望動機を作成してしまうと、周囲も同じ情報を持っているために差別化は難しくなります。自分だけのエピソードを織り込みつつ、志望動機と絡めていくことによってより情熱と真実味のある志望動機を作ることができます。
食品メーカーの志望動機の作成手順
食品メーカーの志望動機の作成手順について一例を紹介します。良い志望動機を書くための手順ですから、しっかりと頭に入れましょう。
1.業界研究・企業研究を行う
食品メーカーの業界研究・企業研究を行いながら、自分の志望する企業を選びます。調査なしに、事前に知っている知識から選んでも良いですが、正確な情報をもとに志望動機を作成する方が好ましいため、志望する企業が決まっていても企業研究は行いましょう。
2.志望動機の核を決める
志望動機の中心となる核を定めます。「安全性の高い商品をこだわって作っている」「高い冷凍技術で従来の不可能を可能にしている」「企業理念に強く共感した」など、その企業を志望する理由の核を決めましょう。このとき、その企業にしかない内容か確認してください。
3.盛り込むキーワードを決める
食品メーカーを志望する志望動機の核が決まったら、その周囲に自分が表現したいキーワードを書いてみましょう。「安全」「消費者の笑顔」「技術」など様々なキーワードが出てくるはずです。そのキーワードをいくつか並べてみると、志望動機の大枠ができてきます。
4.志望動機やキーワードに矛盾しないエピソードを盛り込む
自分の経験や体験を通してのエピソードは強力な差別化ポイントです。食品メーカーを志望する志望動機の核や他のキーワードと矛盾しない内容のエピソードを探して盛り込みましょう。
5.考えた志望動機を文章化する
考えた内容を文章化します。このとき、最初に明確に志望動機を表現し、そしてその理由やエピソードを展開して内容を補強します。そして最後に、仕事に対するビジョンなどを入れてまとめると良いでしょう。一日以上時間をおいてから読み返してみると、客観的に文章の良し悪しも評価できますのでおすすめです。
食品メーカーへの志望動機の例文
実際に食品メーカーへの志望動機の例文を見てみましょう。
冷凍食品メーカーへの志望動機(営業職)
私が御社を志望する理由は、「多くの家庭に対話と笑顔を提供したいから」です。
私は母子家庭で育ちましたが、女手ひとつで母が私と弟をここまで育ててくれました。近所に身寄りがいなかったこともあり、私が幼いころ、母はいつも仕事が終われば私や弟を学校や学童に迎えに行き、それから家で大急ぎで食事を作っていました。
高校生になる頃には、母の代わりに食事を作ることもしましたが、その際に御社の商品にも大変お世話になりました。食事が短時間で美味しく作れることで、忙しい我が家にあっても夕食の時間は唯一ゆっくり対話し、笑顔になれる時間としてみんなが大事にしていました。
今は母子家庭とは言わずとも、共働きの家庭も増え、大人も子供も食事の準備にかける時間や、食卓での対話の時間は減っているといいます。御社商品のような高品質で時短に貢献できる商品の普及を進める中で、多くの家庭でもっと笑顔が増えてほしいと思っています。その理想の実現のために、御社でぜひ一緒に働かせていただきたく存じます。よろしくお願いします!
この志望動機では、食品メーカーの仕事を、ただの食品の生産や販売に終わらせず、家庭環境にまで結びつけて考えているのが特徴的です。自分の経験から、食事や準備にかける時間が重要であることを訴え、それを守るために商品を販売していきたいというビジョンが明確です。
食品メーカーは食品を作ることや販売することだけでなく、食品を通していかに社会に貢献するかを考えていますので、こうした見方ができる人は好感を持たれることでしょう。
食品メーカーの志望動機はオリジナリティあふれるエピソードが大事
食品メーカーの志望動機において、オリジナリティあふれるエピソードを盛り込むことは非常に有効です。なぜなら、食品メーカーは製品開発やブランディングなど、クリエイティブな要素が求められる業界であるため、自分自身がオリジナルなアイデアを持っていることや、新しい視点で取り組むことができるということをアピールすることができます。
例えば、自分自身がオリジナルなレシピを考案し、そのレシピを友人や家族に提供した際に好評だったというエピソードを挙げることができます。また、自分自身が食品メーカーの製品を使って独自の料理を考案し、そのアイデアが商品化されるきっかけとなったというエピソードを挙げることもできます。
また、食品メーカーの製品には、消費者に喜んでもらえる味や栄養成分が求められます。そのため、自分自身が食品に対して深い知識や興味を持っていることをアピールすることも有効です。例えば、自分自身が栄養学や食品科学に興味を持ち、自分自身が開発した健康的で美味しいレシピを提供することができるということをアピールすることができます。
このように、食品メーカーの志望動機において、オリジナリティあふれるエピソードを盛り込むことにより、自分自身がクリエイティブなアイデアを持ち、食品に対して深い興味と知識を持っているということをアピールすることができます。これは、食品メーカーが求める人材像に近づくことができるため、非常に有効な手段となります。