物流業界の志望動機の書き方はどうやって差をつける?
物流業界の志望動機で、他の応募者と違いを出すためには、しっかりと書くべきポイントをおさえてアピールしていくことが大事です。企業の目に留まる志望動機を書くために、例文を参考にしながら、しっかりした物流業界の業界研究や企業研究を心がけるようにしましょう。
物流業界の志望動機でライバルたちに差をつけよう
就職活動をしている学生の中で人気がある業界のひとつが「物流業界」です。ビジネスに欠かせない物流という仕事は、常に進化し続けており、私たちの生活を支えています。そのスケール感や精巧な仕組みを初めて知り、驚いて物流業界に興味を持つ学生も少なくありません。
しかし、これは多くの学生が経験することであり、そのままに志望動機としてしまうとどうしても他の応募者と重複してしまいます。ライバルたちに差をつける物流業界の志望動機の作成方法を考えてみましょう。
志望動機を書く前に物流業界について詳しく知ることが大事
物流業界と言われても、学生なら多くの場合は宅配便のイメージや、スーパーやコンビニなどへの搬入のイメージが多いでしょう。しかし、これらはあくまで物流の中のほんの一部であり、実際にこれらの前段階から多くの物流業が働いています。
物流業界について正しく知ることは、志望動機を固め、そして多くの企業の中から自分の志望する企業の独自性を見つけ出すことができるためにとても重要なことです。業界研究や企業研究は、徹底的に行っておいて損はありません。
特に今は物流業も大きな改革期に来ており、人手不足や、AIによる様々なサポート体制の構築、品質管理や輸送状況に対する確認のニーズなど、配達さえしていれば良いという状況ではなくなっています。その中で効率化や今後の事業計画をどのように考えているかは、企業研究の中でも特に重要な内容です。IR用のレポートやアニュアルレポート、企業説明会などの情報をよく確認して理解していく必要があります。
物流業界は仕事によって求められるものが違う
一口に物流業界と言っても、その仕事は様々です。
物流業界では、配送を担当するドライバーだけでなく、倉庫において在庫や管理状況をチェックする仕事の人もいれば、出荷できる状態に商品を包装したりタグづけをする仕事を持っている人もいます。当然、オフィスで事務の仕事をこなす人もいれば、営業に回りながら新たな取引先を見つけてくる人もいます。
一般的に物流でイメージされるドライバーなら体力や運転の技術などが求められますが、事務職なら事務職に、管理の仕事なら管理のために求められる適性があります。
自分が物流業界において何をしたいのかをよく考え、その際に自分に求められているものを理解してアピールしないと、トンチンカンな志望動機になりますので注意しましょう。
物流業界の志望動機のNGな書き方と良い書き方の例文
では、実際に物流業界の志望動機の例文を見ながら作成の仕方を考えてみましょう。
物流業界への志望動機(NG例文)
私は、大学時代にラグビーをやっており、自分の体力には自信があります。ハードな部活動を行いつつも、大学の講義は欠席することなく全て受講することができ、筋力だけでなく健康面でも自信をもっています。
物流業界は様々なビジネスを足元で支える役割であり、地味な仕事と評価されることもありますが、ラグビーでもトライを決める選手の影で多くの選手がその道を作るために身を挺して頑張っています。ラグビーで鍛えたフォア・ザ・チームの精神で、御社のビジネスを支え、日本の物流を支えていきたいと思います。よろしくお願いします。
ラグビーを経験しており、体力に自信を持っている応募者の志望動機を例として取り上げます。個性的なアピールであり、面接官の印象に残る内容かとは思いますが、一方で採用をするという視点で見ると難しい点がいくつか見られます。
まず、明確に志望動機と取れるような内容がないことです。どこかではそれをアピールするつもりで作成していると思いますが、志望動機として強調されているものがないためにわかりにくいです。結論で、明確に示した方がわかりやすくなります。
また、個人のアピールに走りすぎた感があり、肝心な業界や企業を選んだ理由が述べられていません。これでは、「体力があるから物流を選んだ」と思われてしまい、その企業で働かなければならない理由がないことから、離職の心配をされるかもしれません。
体力があることや、物流業で頑張りたいなどの気持ちは伝わりますが、仕事の中で何をしていきたいのかに具体性がなく、企業における活躍イメージがわきにくい面があります。
物流業界への志望動機(良い例文)
私が御社を志望したのは、「絶えず新しいチャレンジを繰り返している企業だと感じたから」です。
物流業界は様々なビジネスを水面下で支えています。私は大学時代にラグビーでフォワードというポジションをしていましたが、トライを決める選手たちの影で、その走る道を作るために常に体を張っていました。華やかな成功の影には、常に地味な仕事で支える裏方がいて、むしろ主役以上に大事だと身をもって知っています。
御社は裏方として多くのビジネスを支える一方、安定が求められる物流業界において絶えず先進的な試みからトレーサビリティや業務効率の向上に取り組んでこられています。
私は、御社で物流の可能性を広げるお手伝いがしたいと考えています。ラグビーで鍛えたフォア・ザ・チームの精神で、自分だけでなく、多くの関係者がより良い仕事ができるようコミュニケーションの潤滑油になっていきたいです。どうぞよろしくお願いします。
先ほどの志望動機のNG例を改善したのがこの例になります。
まず、冒頭で志望動機の結論として、「新しいチャレンジをしている企業であること」を挙げています。そして、物流業界に興味を持った理由を、自身のラグビーの経験を通して語っています。続けて、企業としての特色を簡略に表現して、自分もそういった仕事をしたい旨を伝えています。最後のアピールは少し唐突ですが、キャラクターを印象づける上では良い効果をもたらすでしょう。
伝えるべきポイントを盛り込んでいくと、志望動機は長くなってしまいがちですので、文字数などに制約がある場合は、何度も文章を見直してみて、適切な量に調整するようにしましょう。
物流業界を目指すならマメに情報収集をしておくこと
物流業というのはずっと昔からありますが、特に最近はその求められるニーズが多様化してきているため、仕事内容の変化が激しくなっています。
企業がどのように事業環境を見ているのか、そして環境の変化に対してどのような手を打とうとしているのか、企業によっても違いますし、同じ企業でも年度が違えばまるで違っています。
IoTへの対応やドローンによる輸送の可能性、AIによる倉庫管理など、どんどん新しい技術が物流業界へも導入されていますし、配達をするドライバーの手元にある情報端末もどんどん高機能化しています。
自分の知っている知識やイメージだけで就職活動に臨んだり、古い業界情報をアテにして臨んだりすると失敗しますので、マメに情報収集をして最新の動向を頭に入れておくことが大事です。そこから志望動機についてもより適切なものが出てくることでしょう。
物流業界の志望動機を書く上で大事なこと
物流業界の志望動機を作る際に大事なことを確認していきましょう。
志望動機を書く時の基本はまず結論から語る
ビジネスシーンでのやり取りは、まずは質問に対して結論から答えるのが基本です。一言で答えが明確なのがベストですが、言葉の意味は後で補足していけば良いので、一言で全てが伝わる必要はありません。結論が見えないままあれこれと話を聞き(読み)続けるのは、受け手にとって負担となりますので、まずは明確に結論から語るように習慣づけましょう。
どうして物流業界を選んだのか志望理由を語る
志望動機では、まず物流業界への志望理由を語る必要があります。物流業というのは基本的に地味で、ビジネスにおいて主役になることは少ないものです。華やかな仕事もたくさんある中で、どうして物流を選んだのかは企業が応募者の考えを知る上で大事なポイントになります。自分の言葉で、物流業への興味を伝えましょう。
選んだ企業への志望理由を語る
物流業界と言っても、その企業や事業内容は様々です。その中で、応募した企業に対してどのような魅力を感じているのかを伝えていきます。この時、自分が「この企業を選んだ理由」で考え、また「他の企業ではダメな理由」についても考えてみましょう。数ある企業の中からその企業でないといけない理由が明確なら、企業側に志望度の高さが明確に伝わります。
自分が物流業界の仕事を通してやりたいことを語る
物流業界の仕事は、業種としても様々ですし、また事業として全体で行っていくことも様々に違います。自分がもし志望企業に入社することができた場合に、どのような位置でどんな仕事を行っていきたいのかビジョンを示せる志望動機になると良いアピールになります。
また、仕事を通してやりたいことと共に、自分のこれまでの経験の中から、希望している仕事と自分の適性が合っていることを示せるとより良いアピールとなるでしょう。
物流業界の志望動機を書く時はしっかりした業界研究から始めよう
物流業界に興味を持つ理由は、現代社会において物流が重要な役割を果たしているためです。物流は、商品の生産から消費者への届けるまでの流れを支え、生活やビジネスに欠かせないインフラとなっています。私は、物流業界において、より効率的かつ持続可能な物流システムを構築することができると考えています。
具体的には、物流業界において、人工知能やビッグデータ分析などの技術を活用し、物流の効率化や品質の向上を目指すことが重要だと考えています。また、環境保護にも配慮し、省エネや再生可能エネルギーの導入、CO2排出削減などに取り組むことが必要だと考えています。
物流業界には、さまざまな企業や業界が存在しています。それぞれの業界によって、取り扱う商品やサービス、物流の方法や流通ルートが異なるため、物流業界におけるしっかりとした業界研究が必要です。私は、物流業界に関する情報を収集し、業界の様々なニーズに応えられるような物流システムを提供することができると考えています。
また、物流業界においては、コミュニケーション能力が重要であると考えています。顧客やパートナー企業との密なコミュニケーションを通じて、顧客のニーズに応えることができるよう、努めていきたいと考えています。
以上のように、物流業界においては、技術革新や業界研究、コミュニケーション能力が重要であると考えています。私は、これらの要素を活かし、より効率的かつ持続可能な物流システムを提供することができるよう、努力していきたいと考えています。