履歴書の職歴・学歴で使う「現在に至る」の書き方
履歴書の職歴を書く時のフレーズに「現在に至る」があります。この言葉の正しい書き方を解説します。現在に至る、以上、など職歴には幾つかの決まり文句があります。正しい使い方、正しい行に書く事で人事担当者に好印象を与えることができます。履歴書は自分をアピールする大切な書類です。マナーを守った書き方をしましょう。
履歴書で「現在に至る」を使用するときのポイント
履歴書の職歴や学歴欄に「現在に至る」や「以上」などを使用する際には、どんなルールがあるのでしょうか。面接官や人事担当者に「常識あるな」と判断されるためにも、正しい使用方法を覚えておきましょう。
「現在に至る」は履歴書の学歴欄ではなく職歴欄で使用する
「現在に至る」という表現は、学歴欄ではなく職歴欄で使用します。在職中に次の仕事を探す場合や、アルバイトをしながら就職活動を行っている場合に、入社の次の行に「現在に至る」の表現を用いて在職中であることを示します。
学歴欄では次の使用方法はNGです。
2013年4月 ○○大学 経済学部経営学科 入学
2015年8月 現在に至る
学歴欄には、次のように書きましょう。
2013年4月 ○○大学 経済学部経営学科 入学
2015年8月 ○○大学 経済学部経営学科 在学中
職歴欄では次のように書きましょう。
2013年4月 株式会社○○ 入社
現在に至る
職歴欄で、「現在に至る」を使用しないで書くこともできます。
2013年4月 株式会社○○ 入社
2015年8月 株式会社○○ 在職中
履歴書の職歴欄で「現在に至る」を使用しても、「以上」は必要?
「現在に至る」という表現は、なんとなく文章の最後に書かれているような気がするものです。ですが、本来は「現在の状態を示す」だけの表現ですので、「現在に至る」と記しても、これ以上の職歴はないことを示すために「以上」と書くべきなのです。
「現在に至る」と「以上」の正しい位置関係は、一行開けることです。在職中の仕事がある場合は、次のように書きましょう。
2013年4月 株式会社○○ 入社
現在に至る
「在職中」の表現を使用した場合には、次のように書きましょう。
2013年4月 株式会社○○ 入社
2015年8月 株式会社○○ 在職中
アルバイトの場合でも、「現在に至る」を職歴に書きますか?
アルバイトの応募の際の履歴書には、今までのバイト経験を「職歴」として書いておく方が、採用する側にとっても非常に参考になります。アルバイトの職歴も積極的に書いていきましょう。
2013年4月 株式会社○○ 入社(アルバイト)
2014年7月 株式会社○○ 一身上の都合により退社
2014年8月 ○○株式会社 入社(アルバイト)
2015年7月 ○○株式会社 一身上の都合により退社
就職活動においても、アルバイトの経験が職種に関わってくる場合や、アピールしたいポイントになる場合は、積極的に書くことができます。この場合、現在もアルバイトをしながら就職活動を行っているなら、「現在に至る」の表現を使用することができます。
2013年4月 株式会社○○ 入社(アルバイト、主に接客・販売に携わる)
2014年7月 株式会社○○ 一身上の都合により退社
2014年8月 ○○株式会社 入社(アルバイト、主任としてアルバイト生の指導を行う)
2015年3月 ○○株式会社 一身上の都合により退社
2015年4月 株式会社△△ 入社(アルバイト、主任としてアルバイト生の指導を行う)
現在に至る
この場合も、「在職中」の表現方法を使用できます。
2013年4月 株式会社○○ 入社(アルバイト、主に接客・販売に携わる)
2014年7月 株式会社○○ 一身上の都合により退社
2014年8月 ○○株式会社 入社(アルバイト、主任としてアルバイト生の指導を行う)
2015年3月 ○○株式会社 一身上の都合により退社
2015年4月 株式会社△△ 入社(アルバイト、主任としてアルバイト生の指導を行う)
2015年8月 株式会社△△ 在職中
就職活動にアルバイト経験を「職歴」として書く場合には、どのような内容の仕事だったのか、どのように活かせそうかが分かるように、括弧で括って補足的な説明を加えることが望ましいです。
履歴書の職歴欄で失敗しないために注意すべきポイント
職歴が豊富なほど企業にとっては採用したい人員になるというわけではありません。何に注意をして職歴欄を書いていく必要があるでしょうか。また、どんなことに注意をするならば、失敗のない職歴欄が完成するでしょうか。
履歴書の職歴欄は、入社と退職、入社と在職中はセットで使用
あまりにもアルバイト経験や就職経験が多いと、つい入社の時期のみを記載して、退職時期や在職中であることの記載を省いてしまうことがあります。書いている側にとっては大きな問題ではなくても、履歴書を読む側、つまり採用する側にとっては「故意に退職の時期を隠そうとしているのだろうか」「何か問題があって早期に退職したのだろうか」と考えてしまう原因となります。
入社と退職、入社と在職中(もしくは現在に至る)は必ずセットで使用するようにしましょう。
職歴のセット
2013年4月 株式会社○○ 入社(アルバイト)
2014年7月 株式会社○○ 一身上の都合により退社
職歴のセット
2014年8月 ○○株式会社 入社(アルバイト)
2015年7月 ○○株式会社 在職中
履歴書の職歴欄で略字は使用しない
アルバイトだからと言って、仕事であることには変わりはありません。(株)や(有)を使用しないで、「株式会社」「有限会社」とはっきり書きましょう。また株式会社が社名の前に入るのか、それとも後ろに付くのかもしっかりとチェックしておきましょう。
職歴欄を正しい言葉で正しいルールで仕上げることで、履歴書自体の完成度も上がります。一つ一つに手を抜かずに書いていきましょう。
履歴書に書く「現在に至る」は職歴欄に書こう
履歴書には、職歴欄に「現在に至る」を書くようにしましょう。これは、その職種や業界によって異なりますが、現在も同じ職場で働いている場合に使われます。
しかし、注意しなければならないのは、「現在に至る」という言葉が必要ない場合があることです。例えば、履歴書を書く時点で、既に退職している場合などは、必要ありません。
また、「現在に至る」を使う場合でも、文脈に合わせて使い方を正しくすることが重要です。例えば、現在も同じ職場で働いている場合には、「~現在」ではなく、「~現在に至る」のように、より完了形に近い表現を使う方が適切です。
正しい使い方をすることで、良識ある社会人であることをアピールしましょう。