履歴書の退職理由は退職した状況により書き方が変わる
履歴書の退職理由は転職回数の多い人ほど、どのように書けば良いか迷うでしょう。会社都合の場合はどのように書くのか、自己都合の場合どのように書くのか自分の状況に合わせた書き方があります。理由にあわせて書き方を紹介します。
「一身上の都合」は自分に係わる理由で退職した場合の書き方
履歴書に記載する退職理由ですが、自分に係わる理由で退職した場合は
- 一身上の都合で退職
と記載しましょう。
一身上の都合は自分から会社を退職した場合に当てはまります。 介護や怪我で退職を余儀なくされた場合も一身上の都合となるので注意しましょう。女性の場合は出産や育児なども、退職理由は一身上の都合となります。
一身上の都合というとあまり良いイメージは無いかもしれませんが、履歴書に書く場合はこれが正しい退職理由の書き方になります。詳しい理由は会社の面接の時に必ず聴かれます。その時に退職理由を話す事になるので履歴書にはこの一文のみ記載しましょう。
「会社都合」は会社の都合で退職に追い込まれた場合の書き方
リストラや早期退職、部署の閉鎖など会社の都合で退職された方は
- 会社都合で退職
と記載しましょう。
会社都合で退社した場合も面接では必ず聴かれますが、一身上の都合とは違い理由が明白なので理由を話すのは比較的簡単でしょう。何が理由で退職したのか正直に話す事が大切です。
アルバイトやパートの退職理由を履歴書に書く場合も同じ
アルバイトやパートで働いていた方も上記の理由を書きましょう。 学生の方は授業が忙しい、主婦の方は育児や家事が忙しい、などの自己都合で退職した場合は
- 一身上の都合で退職
と記載しましょう。
職場が閉鎖や移転をする、などの会社都合で退職した場合は
- 会社都合で退職
と記載しましょう。
アルバイトやパートの場合は原則職歴とされていないので履歴書に書く必要はありません。しかし長期で働いていた場合は職歴に空きができてしまうので履歴書に記載しても問題ないでしょう。書く場合は社名の後ろにカッコをつけてアルバイトと記載しましょう。
派遣社員や契約社員の退職理由は「契約期間満了」でOK
派遣社員や契約社員で働いていた場合の退職理由は少し変わった書き方になります。
- 契約期間満了で退職
と記載しましょう。
派遣社員や契約社員は働く期間が定められています。その期間を満了し退職したので一身上の都合でも、会社都合でもありません。
契約期間満了で退職、というのが正しい書き方になります。これは期間のある労働契約を結んだ方のみの退職理由なので特殊な退職理由と言えます。
契約期間満了の場合は面接の時に退職理由を聴かれる事が少ないと言えます。聴くまでもなく退職した理由が分かっているからです。
採用面接で退職理由を答えるときの具体例
では履歴書に記載した退職理由ですが面接ではどのような理由を答えると良いのでしょうか。言ってはいけない理由と好印象を与えられる理由を知ることで、採用に一歩近づく事ができるでしょう。退職理由の具体例を紹介します。
一身上の都合で退職した場合の良い例と悪い例
履歴書欄の一身上の都合で退職、と記載されている場合は必ず理由を聴かれますその時に印象の良い理由を紹介します。
親の介護、怪我などを退職理由にする
介護や怪我など、やむを得ない事情で会社を退職したケースは面接官も納得する理由となるでしょう。介護の場合は会社と両立できるのか、怪我の場合は今後の予防策など、面接を受けている会社の不安を払拭できるような理由を述べると好印象を与えられるでしょう。
出産や育児を退職理由にする
女性の場合は出産や育児などが退職理由になる事があります。育児となると今後も家庭優先になる可能性があるので会社に理解を得られるよう、しっかり理由を考える必要があります。このような退職理由の場合は家庭と仕事を両立できる根拠を示せるかが採用のカギとなります。
資格の取得や自身のスキルアップを退職理由にする
資格の取得や自分のスキルアップも立派な退職理由です。退職して資格を取得した事で自分がどのようにスキルアップしたのか、それをどのように活かせるのかを説明できると面接官の印象もアップするでしょう。
このような前向きな退職理由と今後の対策を話し合う事で面接官も納得して好印象を与える事ができるでしょう。
では面接官にとって印象の良くない退職理由とはどのようなものなのでしょうか。具体例を紹介します。
待遇面の折り合いがつかなかった事を退職理由にする
待遇面を退職の理由にしてしまうと不満が多い人だと思われてしまいます。面接官は、うちの会社にきても文句を言われ退職してしまうのではないかと不安になり、結果不採用となる可能性が高い退職理由です。
職場の人間関係のもつれを退職理由にする
人間関係を退職に理由にするのもあまり良くありません。面接官にメンタルの弱いイメージを持たれてしまいます。特に接客や営業の職種の場合は採用の合否に直結する可能性があるので退職理由にこの理由を選択するのは控えたほうが良いでしょう。
会社の不満を退職理由にする
前の会社にいくら不満があってもそれを正直に答える事は控えましょう。このような理由を面接で答えると、この人を採用し退職した時に、次の面接でうちの会社の悪口を言われるのではないかと疑ってしまいます。SNSなどが活用されている情報社会で、会社が気にするのは悪い噂です。このような理由の人を採用するのは会社からみてもリスクの高い行為なのです。
このような退職理由を面接官は好みません。退職理由を書く時は、時には嘘と建前を上手く使う事を考えてもいいかも知れません。
会社都合で退職した場合の面接での受け答え例
会社都合で退職した場合はどのように話すと良いのでしょうか。一身上の都合と違い面接官は単純に理由のみを知りたいケースが殆どです。その為退職理由によって面接官の印象が変わる事はないので楽な気分で話すと良いでしょう。
以前の会社が倒産し退職に追い込まれた
会社が業績不振で倒産してしまいやむを得ず退職に追い込まれたケースです。面接官に同情をしてもらえるレアなケースと言えます。このようなケースでは正直に話すと面接官に納得してもらえるので面白い話にしようとせずに淡々と話すようにしましょう。
リストラに遭い退職に追い込まれた
会社の業績が振るわずリストラに遭ってしまった方も正直に話しましょう。面接官によっては突っ込んだ質問をしてくる場合もありますが全て素直に話す事で採用の道が開ける場合もあるでしょう。
業績不振で会社の部署が閉鎖され退職に追い込まれた
会社で自分が所属している部署が閉鎖した場合も会社都合の退職になります。採算が合わないと部署を閉鎖するという会社は多いので会社都合では比較的多い理由になります。面接官も自分の会社の参考にしたい為、突っ込んだ質問をされる事があるので気をつけましょう。
このように会社都合で退職した方は、何故退職する事になったのか正直に理由を話す事が大切です。その理由により、採用にプラスにもマイナスにもなる事はないので心配する事はないでしょう。
履歴書の退職理由は3つのうち該当する項目を記載する
履歴書の退職理由は人それぞれありますが、書き方は3つに分けられると考えておくと間違いありません。
- 一身上の都合により退職
- 会社都合により退職
- 契約期間満了により退職
この3つに自分の理由を当てはめて履歴書に記載しましょう。
履歴書で退職理由を「一身上の都合」と書くなら面接で詳しく聞かれることを覚悟しよう
退職理由を「一身上の都合」と表現する場合、面接で詳細を問われる可能性が高まります。そのため、面接に臨む際には退職理由をしっかりと考え、準備しておくことが重要です。
家庭の事情により退職した場合、例えば、家族や子供の世話や介護のために仕事を辞める必要が生じた可能性があります。家庭内の問題や家庭環境の変化も、退職の理由となるかもしれません。
健康上の問題が原因で退職した場合、仕事に支障をきたす病気や健康問題に直面した可能性があります。体調不良や疾病の治療・回復に専念するために退職を選んだかもしれません。
経済的な理由から退職を決断した場合、財政的な困難や経済的な状況の変化が原因となることがあります。収入面や家計のバランスを考慮し、退職を選択した可能性があります。
転居や移住のために退職した場合、地理的な変化が退職の要因となることがあります。例えば、家族やパートナーの転勤や自身の新たな生活環境を求めるために退職した可能性があります。
キャリアパスの変更を目指して退職した場合、自己成長やキャリアの追求のために転職やスキルアップを選択した可能性があります。現職での成長やキャリアの限界を感じ、新たな挑戦を求めて退職したのかもしれません。
これらの退職理由を使用する場合でも、面接官は詳細を尋ねる可能性があります。面接前に自分の状況や思いを整理し、誠実かつ素直に答えることが重要です。