「定額貯金」と「定期貯金」の違いと特徴
定額貯金と定期貯金はどのような違いがあるのでしょうか。同じような名前でも中身は違います。主な違いは引き出し方法です定額貯金は半年後、定期貯金は指定した期間を経たずに引出すと解約扱いとなります。具体的な利率や金利などを紹介します。また定期貯金はゆうちょ以外の銀行でも取り扱いがあるので自分にあった銀行を探しましょう。
定額貯金と定期貯金は違う貯金方法
貯金するうえで貯める場所を気にしたことはありますか?「家で毎日コツコツ小銭貯金をしています」とか、「夫婦共働きで、子供ができるまで二人で使う貯金用の口座に貯めています」など、人によって様々な貯金プランがあると思います。
0円から貯金をするならば貯金プラン考えたほうが貯めやすく、ある程度まとまったお金になります。まとまったお金が貯まったなら、貯金プランを見直すとさらに貯金を増やすことができます。まとまった貯金を有効的に活用して、さらにお金を貯める方法は大きく分けて「資産運用」と「貯金場所の見直し」の2つです。
しかし「資産運用は損する可能性も十分にあるから、やりたくないなあ」という方も多いでしょう。今回は「貯金場所の見直し」に注目しましょう。資産運用より貯蓄は増えにくいですが、確実に貯金額は増やせます。具体的な手段として、「定額貯金」と「定期貯金」があります。その二つの違いに触れながら、貯金計画を見直していきましょう。
定額貯金と定期貯金の違い
代表的な二つの貯金場所である「定額貯金」と「定期貯金」は何が違うのでしょうか。それぞれ「取扱銀行」、「預入金額」、「払い戻し方法」、「据置期間」、「利息計算方法」、「預入期間」の6つの観点から比較していきましょう。
定額貯金とはゆうちょ銀行の貯金プラン
定期貯金とは、ゆうちょ銀行のみで取り扱われている貯金プランです。利率は2013年では0.035%です。
しかし、いきなりその金利というわけではなく、預入日から3年間で段階的に増えていき、3年後以降にやっと証書に印字された利率に固定されます。注意点は、満期10年間の預入期間を過ぎると通常貯金の利率に戻ってしまうので、過ぎた場合は早めにお金を引き出して再契約やプランの変更をすると良いでしょう。
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取扱銀行
ゆうちょ銀行のみ -
預入金額
1,000円以上 (1,000円単位)
1口の預入金額は、1,000円、5,000円、1万円、5万円、10万円、50万円、100万円又は300万円の中から選ぶことができます。 -
払い戻し方法
据置期間を過ぎればいつでも払い戻すことができます。 -
据置期間
預入日から起算して6か月間 -
利息計算方法
半年複利 -
預入期間
最長10年間
10年過ぎても入れ続けることはできるが、前述の通り、通常貯金の利率に戻ってしまうので、注意が必要である。
定期貯金とはゆうちょ銀行以外でも取り扱いがある貯金プラン
定期貯金とは、ゆうちょ銀行を含むほとんどの都市銀行及び地方銀行などで取り扱われている貯金プランです。銀行によって、利率も預入期間も違います。
必ずしも、いつも利用している銀行の利率が高いというわけではないので、しっかりと利用する銀行を吟味して選択してください。ただし、定額貯金よりは利率は高いものが多いです。注意点は、預入期間前に解約すると利率が下がることです。今回は、前述の「定額貯金」との比較もかねて、ゆうちょ銀行を例に上げます。
(例)ゆうちょ銀行の場合
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取扱銀行
ゆうちょ銀行を含む殆どの銀行 -
預入金額
1,000円以上 (1,000円単位) -
払い戻し方法
預入期間を過ぎればいつでも払い戻すことができます。
預入期間を過ぎると通常貯金の利率に戻ってしまうので、注意が必要である。 -
据置期間
なし -
利息計算方法
預入日か3年未満であれば単利
3年以上5年以下であれば半年複利 -
預入期間
1ヶ月、3か月、6か月、1年、2年、3年、4年、5年のいずれかの期間を指定することができます。
定額貯金も定期貯金も満期まで解約できないのが共通点
まず、定額貯金と定期貯金二つとも共通するのは、3年間経たなければ低金利ということです。したがって、「少なくとも3年間はこのお金は使い道がない」というようなお金を貯金するのがいいでしょう。
ですが、定額貯金は半年経てば低金利でも払い戻すことができるので、長期的にお金を貯めるプランを立てつつ、困ったときの最終手段としていつでも引き出せるメリットがあります。よって、長期的にお金を貯めこむことに不安や抵抗がある方や、保険をかけつつ貯金したい方などにおすすめのプランです。
一方で、定期貯金は、ゆうちょ銀行の場合であれば、3年、4年又は5年の預入期間をあらかじめ指定しなければ、半年複利にはなりません。3年未満なら単利であるため、むしろ定額貯金の方が得になります。また、預入期間が過ぎるまで原則として引き出すことができません。預入期間を過ぎる前に引き出すと「解約」扱いとなり、金利が下がります。よって、長期的にお金を貯めることが得意で自信がある方や、定額貯金とセットにして保険をかけつつ貯めたい方などにおすすめです。
定額貯金と定期貯金はとりあえず使い道が決まっていないお金の預け先におすすめ
まとまったお金を活用してお金をさらに貯める手段として「貯金場所を見直す」方法があり、貯金場所の代表的なものに「定額貯金」と「定期貯金」があります。
定額貯金は、預入日から半年間の据置期間を経て、最長10年間まで半年複利で貯めることができる貯金手段です。また、金利は預入日から3年まで段階的に増えていき、3年後以降に証書に印字された利率に固定されるタイプです。これは、長期的にお金を貯めこむことに不安や抵抗がある方や、保険をかけつつ貯金したい方などにおすすめの方法です。
一方で、定期貯金は、契約時に決めた預入期間は原則として引き出すことのできない貯金手段です。また、金利は預入日か3年未満であれば単利で、3年以上であれば半年複利のタイプです。これは、長期的にお金を貯めることに得意で自信がある方や、定額貯金とセットにして保険をかけつつ貯めたい方などにおすすめの方法です。
引出しについての違いをまとめると
- 定額貯金の預金の引き出しは半年後であればいつでも可能。
- 定期貯金の預金の引き出しは指定した期間経過後に可能、期間の途中で引出すと解約扱いになり金利が低くなる。
このように、定額貯金と定期貯金をうまく見極めて利用することにより、貯金をさらに増やすことができます。貯まった貯金があるのであれば、ぜひ貯金場所を見直す方法で、損することなくお金を増やしてみませんか?