面接で短所を聞かれた時はいいカンジで答えたい
就職活動の中でも面接は人生をかけた大舞台。ただでさえプレッシャーに押しつぶされそうになってしまう場面で、面接官から矢継ぎ早に質問を浴びせられたら、誰だってパニックを起こしたり、頭が真っ白になってしまいますよね。これから採用面接を受ける予定の人は、そうならないためにさまざまな質問に対する回答を事前に用意していることでしょう。
その中で最も答えにくいといわれているのが「あなたの短所は?」という質問です。自分の長所のように良い話をする際、たいていの人は笑顔を交えながら饒舌にアピールすることができるのに、短所を聞かれると「できれば話したくない」「隠せるものなら隠し通したい」とネガティブな気分になるのはなぜでしょう?
短所を尋ねられたら時こそ、あなたが自己アピールをする絶好のチャンスなのです。では、どうすれば短所を自己アピールにつなげるのか?ここでは面接官からの「あなたの短所は?!」の質問に対して、プラスの印象を与える方法をご紹介します。
1.面接で短所を聞かれたら前向きな姿勢で語る
面接で自分の長所について話している時には、前のめりな姿勢であんなにイキイキと語っていたのに、「あなたの短所は?!」と質問された途端、「ウッ」と戸惑ってしまってはいけません。その一瞬ひるんだ表情や姿勢を面接官はしっかりと見ていますよ。
意外にも、短所を聞かれた時に今までの勢いはどこへやら、態度が急変する人がとっても多いのです。あなたは以下に挙げるような行動をとってしまってはいませんか?!
悪印象につながる短所を語る際に取りがちな態度
・急に声のトーンが下がる
・顔を歪めたり眉間にシワを寄せて喋ってしまう
・短所への質問には答えずに、違う内容に話をすり替える
・「短所はない」と言い張る
面接官は、答えにくい短所という質問をあえて投げかけて、どのような姿勢で答えるのかを見ています。声のトーンや顔の表情が極端に変わってしまったり、その質問自体に向き合わない“逃げの姿勢”を見せてしまうと、決して良い印象を与えません。
面接では回答の内容も重要ですが、どんな質問にも前向きに答えようする姿勢も大切。積極的な態度こそが、面接官に良い印象を与えるポイントなのです。
2.自分の短所は真正面から向き合うことが大事
人は潜在的に自分の短所から目をそらす傾向にあるようです。もちろん就職活動の面接では、短所について自己分析をして、自分自身の見解を語ることが求められます。にもかかわらず、現実を直視するのが嫌で、仕方なく薄っぺらい内容の答えを用意している人も少なくありません。
社会人になれば、好きなことにだけ目を向けてもいられません。時には気乗りしないようなことにも力を注がなくてはならない場面が必ずやってくるでしょう。そんな逆境において、マイナスな面を真正面から見ることができない人材では、到底会社の戦力にはなれないのです。
面接ではしっかりと自己分析をして、マイナスなことであってもしっかりとした意見を持って語ることができるかどうかが見られています。そのため、短所だからといって疎かにせず、真正面から向き合うことが大切なのです。ここで紹介する短所と向き合う方法を参考に、日頃から短所について分析してみてはいかがでしょう。
自分の短所を書き出してみる
頭でボンヤリと考えるより文字にすることで、短所がより明確になります。その際は、それぞれの短所について、なぜそれを短所だと感じるのか理由を洗い出しみると、問題点がより分かりやすくなるでしょう。
親しい友人や周囲の人に聞いてみる
気心が知れた間柄と、他の人なら言いにくいことでもはっきりと教えてくれるでしょう。特に、友達は短所などのマイナス面も受け入れた上で付き合ってくれている貴重な存在。なぜ、短所を受け入れてくれているのか理由を思い切って聞いてみると、あなたの人間性が明らかになるかもしれません。
専門家にアドバイスを求める
そこらへんの素人に自分の短所を指摘してもらうなんてプライドが許さない!という人には、精神科や臨床心理などに診てもらうことをおすすめします。相手はなんといってもカウンセリングのプロなので、客観的にあなたの人間性を診断してくれることでしょう。
3.面接で短所を聞かれてもすぐに答えられるようにエピソードを用意する
自分の短所をしっかりと熟知して、長所と同じくらい熱く語ることができるようになったら、次は、その短所がプラスにどう繋がるのかを具体的に説明する必要があります。
面接で短所についての質問をすることで、面接官は「マイナスな質問へ向き合うことができる」「冷静に自己分析ができる」という2点のほかに、「マイナスをプラスに変える力があるか」というポイントを注視しています。それでは、どうすればマイナスの「短所」をプラスの「長所」に変えられるのでしょう?
短所を長所に変えるためには、短所を受け入れることによって得られるメリットを知ることが重要です。自分自身の短所を話す時には、「その短所を改善するためにしている努力」と「その努力がどうプラスになるか」というエピソードを必ず付け加えるとよいでしょう。この2つのエピソードがあることで、短所についての質問に対して好印象の回答ができるはず。実際に2つのエピソードは、以下の具体例のようにまとめること。
短所が「人見知り」の場合
・短所への改善策
「知らない人とも積極的に話そうと、あらゆる話題に対応できるよう趣味を増やししました」
・改善することで得られた結果
「社交的になり誰とでも良好な関係を築ける能力が身に着きました」
上記の改善策と結果から面接官には、「どんな環境にも対応する努力ができる人」という好印象を与えることができます。
短所が「優柔不断」の場合
・短所への改善策
「3秒で答えを出すルールを自分に課して、迷わずに即決する練習をしました」
・改善することで得られた結果
「直観力が鍛えられて、思い切りのよさが身につきました」
上記の改善策と結果から面接官には、「適応能力が高い努力家」という好印象を与えることができます。
面接で短所を聞かれたら短所をプラスに変えて答えよう
「あなたの短所は?!」という質問に答えづらいと感じている人は多いはず。しかし、マイナスなことだからといって、いかにも言いにくそうに答える必要はありません。短所には、あなたの長所を引き出す沢山のヒントが詰まっていることを忘れてしまってはいけません。
面接官が知りたいのは、あなたの苦手なことや良くない面ではないのです。面接官が求めている「マイナスをプラスに伝える能力」を磨いて、ぜひ面接でアピールしてみましょう!