転職フェアは知らない企業との出会いの場
転職したいと思った時、どうやって求人を探しますか。とりあえず、インターネットの求人情報サービスを使って自分で探してみる、または人材紹介会社などの求人を紹介してくれるサービスを利用してみる、といった方が多いのではないでしょうか。
転職活動を後押しするサービスは様々なものがありますが、中でもオススメしたいのが転職フェアです。インターネットで求人を探しているだけでは、なかなか転職活動をしている実感を持ちにくいものです。もっと積極的に自分の足を使って仕事探しができればいいのに、と思ったことはありませんか。
沢山の企業と出会うことができる転職フェアは、まさに自分の足を使って仕事探しができる貴重なイベントです。まだ行ったことがないという人は、転職活動の一つの手段として活用してみてはいかがでしょうか。
転職フェアとは
簡単に説明すると、様々なジャンルの企業が出展するイベントです。メーカー、流通小売、サービス、金融、IT、など多数の業界の企業が集まるので、興味のある会社のブースを訪問して、直接企業の担当者から求人について話を聞くことができます。
転職フェアの多くは求人媒体会社などが主催しています。主催する会社により転職フェアの規模は大小様々ですが、大規模かつメジャーなものは、リクナビやDODA、マイナビといった大手の求人媒体会社が運営しているものです。
各社とも数百社が出展するような大規模な転職フェアを開催しており、来場者数も数千人から1万人以上にのぼります。初めて転職フェアに参加する人の割合も多く、会場内で様々なサービスも展開していますので、まずはお試しで1回参加したいと考えている人は、これらの大規模な転職フェアに参加してみるのがいいでしょう。
多くの転職フェアは、東京や大阪、名古屋、福岡などの全国の大都市で開催されています。参加する場合は、自分の住んでいる地域に近い日程を調べてみましょう。
転職フェアの開催時期は、転職活動が盛んになる時期を狙って開催されることが多いです。年度始まりの転職に合わせた2月から3月の時期や、気候が落ち着く9月から11月くらいの時期に集中して開催されますので、こまめにチェックしておくといいでしょう。
大手企業が運営する主な転職フェアの特徴
大手求人サイトが運営しているイベントについて紹介していきます。それぞれ特徴を簡単に押さえておきましょう。
リクナビNEXT(リクルート)
求人媒体としては最大手の株式会社リクルートキャリアが運営するリクナビですが、ここ最近転職フェアを積極的に開催しています。若手社員や初めての転職活動を応援する「はじめての転職フェア」は、来場者の約90%が20~30代で占めています。
DODA(デューダ)
DODAは、2017年7月にインテリジェンスから商号変更したパーソルキャリア株式会社が運営する求人媒体です。「DODA転職フェア」という名前で積極的に転職フェアを行なっています。平均面談数が90名を超える大規模なイベント展開が特徴です。
マイナビ
株式会社マイナビも、「マイナビ転職EXPO」と「マイナビ転職セミナー」という名前で積極的に転職フェアを展開しています。マイナビの特徴は、大都市だけでなく、全国各地で積極的に転職フェアを開催している点でしょう。大都市の近くに住んでいない方でも気軽に参加しやすくなっています。
そのほか、株式会社キャリアデザインセンターが運営する@typeという求人媒体も多くの転職フェアを開催しています。特にエンジニア職や女性に特化したフェアを積極的に開催しており、専門職に強いのが特徴です。
転職フェアに参加するメリットは?
なんと言っても、応募する前に企業の担当者と直接話せることは、転職フェアの大きなメリットです。求人情報だけでなく、その会社のことも質問することができますから、ホームページだけでは掴めない会社の雰囲気を知ることもできるでしょう。
沢山の企業に出会える点も見逃せません。誰もが知っている有名企業だけでなく、業界も問わず大小様々な企業が参加するので、今まで知らなかったいい会社に出会えるチャンスです。
「最初は興味がなかったけど、話を聞いてみたら面白そうな会社だったので応募した」など思いもよらない出会いがあるのが転職フェアの醍醐味です。
転職フェアはどうやって参加したらいいの?
転職フェアは、事前予約なしで参加することができます。気軽に参加してもらいたいイベントですから、当日に急に思い立って会場へ足を運んでも問題ありません。履歴書も持っていかなくて大丈夫です。
入場時には、会場受付で備え付けのエントリーシートに記入してから入場します。多くの転職イベントでは、企業側がブースに来てくれた人を把握するために、それぞれの企業ブースに訪問するごとにエントリーシートを1枚提出する仕組みになっています。
事前に準備しておく物はあるの?
多くの転職フェアは、イベントを運営している求人サイトに登録して事前にエントリーシートを作成しておけば、当日の受付をスムーズに進めることができます。大規模なイベントにもなると、大勢の来場者が一斉に受付をしますので、入場するまでに余計に時間がかかってしまうことがあります。できるだけたくさんの企業の話を聞きたい場合は、時間を有効に使うため、事前に登録を済ませておくのがいいでしょう。
転職フェア当日はどんな服装で行けばいいの?
転職フェアのほとんどが服装自由となっていますので、私服で気軽に行くことができます。ただ、転職活動で企業の担当者と直接会うイベントですから、やはりスーツで参加した方が無難です。実際に会場に行っても、スーツで参加している人の方が圧倒的に多いです。
それぞれの企業が必ず会社案内などの資料や、来場してくれた人向けにお土産を用意していたりします。ですから、手ぶらで行かない方がいいでしょう。
できれば、面接や説明会などで企業を訪問する時と同じくメモ帳や筆記用具を準備して参加しましょう。その方が、会場でもいい印象を持たれるはずです。
企業ブースの他に会場内には何があるの?
転職フェアの会場内では同時進行で様々なイベントが行なわれていますが、目玉となるのは著名人による講演会です。転職コンサルタントとして活躍している方や芸能人など、イベントによって様々な人の講演を聴くことができます。
会場は席に限りがありますので、講演を聴きたい場合はスケジュールをしっかり確認しておきましょう。転職アドバイザーに相談ができるコーナーを設けていることも多いので、企業ブース訪問の合間に転職活動についてアドバイスを受けることもできます。
その他、会場内では休憩スペースもありますので、疲れたら休憩することもできます。最近の転職フェアでは、バリスタが淹れたコーヒーが飲めたり、飲み物の種類を沢山取り揃えていたりなど、休憩スペースで用意する飲食物にこだわっているものが増えています。
企業ブースを訪問する時はどうすればいいの?
転職フェアの開催時間内であれば会場内は自由に回ることができますので、話を聞いてみたい企業のブースにどんどん足を運んでみましょう。ブースを訪れると、企業の担当者がついてくれて、会社や求人のことについて説明をしてくれます。もちろんその場で質問もできますので、積極的に話をしてみましょう。
転職フェアの会場内で気をつけなければいけないことは?
転職フェアの特徴は、限られた時間と空間の中で沢山の人が動き回るイベントであることです。じっくり話をしたいと考えている人にとっては、この点はデメリットにもなりえます。
転職フェアは来場者の数も出展している企業の数も多いので、会場内はとても混雑します。特に有名企業など人気のあるブースは、多くの来場者が話を聞きたいと思っていますので、満席でブースに入れないままイベントが終わってしまうこともありえます。
どの企業のブースにいつ訪問するのか、会場内を動き回る前にある程度決めておいた方がいいでしょう。多くの人が入れ替わり立ち替わりでブースを訪問するので、自分だけじっくりと話をする時間を取ってもらうことも難しいです。質問したいことがある場合は、内容をコンパクトにまとめておくようにしましょう。
転職フェアをうまく利用するには?
会場内は混雑しがちですが、講演会がある時間帯はそちらに人が集中するため、その間は比較的会場内は動きやすくなります。人気のある企業の話を聞きたい時などは、こうした時間をうまく活用するといいでしょう。
企業側も沢山の来場者と話をすることになりますので、普通にブースに訪問して話をしているだけではなかなか印象に残りにくいものです。どうしても入社したい企業であれば、履歴書を用意しておいてその場で渡すなど、アピールをすると逆に印象に残りやすくなります。
転職フェアのメリットは、企業の担当者と直接話ができることですので、選考前から企業にいい印象を持ってもらえる場にできれば、転職をとても有利に選考を進めることができます。
転職フェアに参加した後は?
転職フェアは時間が限られていますので、転職フェアの会場内で選考を行うことは基本的にはありません。ほとんどの場合は、日を改めて企業説明会に参加して、さらに詳しい説明を受けたり、面接に来てもらったり、といった流れを取ります。
訪問した企業には自分のエントリーシートを渡すことになりますから、後日企業の担当者から連絡が入ります。自分のスケジュールを確認しておき、しっかり対応できるようにしておきましょう。自分が訪問した中で興味がある企業があった場合は、チェックしておくのもいいでしょう。
転職フェアを活用して転職を成功させよう
転職フェアは、うまく活用すればとても有利に転職活動を進めることができるイベントです。転職活動の一つの選択肢として積極的に活用することによって、まだ出会っていない魅力的な企業に出会うチャンスになります。まずは一度、参加してはいかがでしょうか。