就活のコートマナーで礼儀正しい振る舞いができることをアピールしよう
就活時期はその年によって異なり、いつからいつまで就活を行うかもその学生によって違ってくるものです。
いずれ社会人にもなりますし、入社が決まった後も入社前研修などで何度か会社に訪問する機会もできますから、あらかじめコートは準備しておいて損はありません。就活生向けにコートの選び方や面接時のコートの扱い方に関するマナーをまとめました。
街を歩いている社会人と同じではダメ!就活で着るコートの選び方
就活用のコートのイメージはある程度あるかと思いますが、就職活動では実際に街を歩いている社会人ほどカジュアルではいけません。
というのも、就活では学生は基本的に「他社を訪問する」立場であり、社会人の中には「自社に通うだけ」の人も多く、適用されるマナーが違うからです。誤解したまま就活に臨むと失敗しかねませんので、基本を確認しておきましょう。
コートの色はシンプルで落ち着いた色を選ぶ!カジュアル過ぎる赤や緑、黄色は避けた方が無難
コートの色は基本的には黒や濃紺などのダークカラーです。明るい色のコートが好みという場合には、ベージュやグレーを選ぶと良いでしょう。女性なら、多少明るいブラウンでも大丈夫です。鮮やかな赤や緑、黄色、白などは就職活動ではカジュアルすぎるので控えた方が無難です。
なお、冬場の就活では手袋やマフラーなどを身に着けることもありますが、これらもコートと同系色のシンプルで落ち着いた色のものを選びましょう。
コートの柄は無地がおすすめ!デザイン性の高いものはやめよう
コートの柄は基本的に無地のものが良いでしょう。多少のステッチや肩当てがあるデザインのものも、そこまで強調されていないものなら大丈夫です。リベットやラメ、金属類が多いデザインのものは避けてください。
コートの素材は汚れにくい化繊で!ライナー付は秋冬にも活躍する
就職活動におけるコートの素材は、カジュアルになりすぎないように注意した方が良いでしょう。ナイロンやポリエステルなどの化繊は汚れにくく、軽い特徴があるのでおすすめです。
防寒を重視したい人はコットンやウール素材が良いですが、素材感が強いものだとカジュアルになってしまいますので注意しましょう。ニットを編み込んだようなコートも避けてください。着脱可能なライナー(裏地)が付いたコートだと秋冬の時期にも活躍してくれるでしょう。
コートの種類は装飾がないシンプルなステンカラ―を選ぶのが王道
就活やビジネスシーンで最も多く使われているのはシンプルなステンカラーコート(襟のついたコート)やトレンチコート(ベルトがついたコート)です。
ボタンはシングルでもダブルでも構いませんが、装飾はあまりついていないシンプルなものが無難です。ダウンコートやダッフルコートなどはカジュアルになってしまいますので避けましょう。
また、ファーやフードがついているタイプのコートも多いですが、就活中のコートとしては不向きです。取り外せるものなら取り外して使うのは問題ありません。
就活用のコートの価格の相場は?誰かに借りることも考えて見よう
就活用のコートという括りがあるわけではありませんが、スーツ量販店などで販売されている就活生向きのコートの価格は15,000円~30,000円がボリュームゾーンです。
もちろん、もっと安く入手することもできますし、もっと高価なものもたくさんあります。予算に不安がある場合などは、後々購入することを考えて、兄弟姉妹や学校の先輩に借りられないか相談してみると良いでしょう。
失敗はしたくない!就活用のコート選びで注意すべきポイント
就活で着るコートは1着あれば十分です。就活のコート選びで失敗しないために注意するべきポイントを解説します。
1.コートは上から羽織るので少し余裕のあるサイズを選んだ方がいい
就活用のコートはスーツの上から着用しますので、サイズに少し余裕があるものを選びましょう。肌着にシャツ、ジャケット、場合によってはさらに内側から着込んでいる場合もあり、その上でコートを羽織ることになります。
最近はデザイン上スリムなシルエットのものや、袖だけ細いというものも多いので、想定をしっかりして選ぶようにしてください。
2.コート丈が短いとカジュアルに見えるので膝丈を意識するといい
ビジネス用のコートでは、丈の長さはスーツの上着が隠れるくらいが基本です。最近は膝までの丈のコートでも特に問題はないとされています。短いコートはカジュアルに見えやすいので、ロングコートとまではいかなくとも長めを意識しておくと良いでしょう。
3.コートは防寒だけじゃない!機能的なものを選んだ方がいい
コートは防寒具とばかり考えていて、その他の機能を軽視するのも失敗パターンです。撥水加工されているものは雨の日にはレインコート代わりにもなりますし、ライナーがついているものは季節によって温度調整ができて便利です。
また、素材によって耐久性や洗いやすさにも違いがありますので、機能面にも注目してコートを選びましょう。
就活中に気をつけたい!脱いだ・着る・たたむ・置く時のコートマナー
面接や説明会でコートを着て就活をするケースは少なくありません。就活中のコートの扱い方にもマナーがありますので、しっかり確認しておきましょう。
企業を訪問したときのコートを脱いだり着たりするときのタイミング
コートを着たり脱いだりするタイミングは、実は「建物の前」と決まっています。マフラーを一緒に着用している場合も同じタイミングで外します。
これは、相手の会社の中に雨や雪などで塗れたり汚れたりしたコートを持ち込まないため、また、コート着用で訪問することで「寒い中をわざわざ来させてしまった」と気を遣わないようにするための配慮です。
訪問先が、オフィスがたくさん入っている大きな複合ビルの場合には、ロビーやエレベーターホールで脱いでも大丈夫ですが、その場合は水滴などを落さないように十分配慮してください。
社会人でも間違っている人が多い!脱いだ後のコートのたたみ方と持ち方
コートの畳み方や持ち方にもマナーがありますが、社会人でも間違っている人が多いです。
基本的にコートは防寒だけでなく、雨や雪、埃や花粉など外の様々な汚れの原因から身を守ってくれています。だからこそ、コートの表面を相手に見られないようにするのがマナーです。裏側が見えるのは恥ずかしい気がするかもしれませんが、コートはそういう前提で作られているので裏側も見た目よく作られています。
コートの正しい畳み方
コートの両袖を内側に織り込むように返します。すると背中から山折りになり、両肩部分が重なり裏地が表面に出ます。持ち運びの際は、そのまま上下で二つ折りにして、折り目を腕にかけて持ち運びます。
スムーズに行えないと、建物の前で着脱に時間を取ってしまい、焦った気持ちで会場に入ることになりかねませんので、事前に練習しておくことをおすすめします。
椅子に掛けてはダメ!室内でのコートの扱いはコンパクトにまとめる
カバンを椅子の上におかないように、コートも基本的には汚れているものとして考えます。そのため、室内に案内された時に椅子にコートをかけてはいけません。地面には置かず、カバンの上に置くようにしましょう。
持ち運んでいた時の形から、さらにコンパクトに畳んでカバンの上に置いてください。カバンはコートを乗せることを考えて、少し厚みのある自立できるデザインのものを選んでおいた方が無難です。
基本的に室内ではコートを着ることはありませんが、体調が急に悪くなってきた場合など、どうしても我慢ができない場合、一言断ってから膝にかけたり、羽織ったりするのは問題ありません。
先方が室温を調整してくれたり温かい飲み物を準備してくれる場合もありますが、その場合はありがたくお願いし、体調の回復を待ちましょう。
コートの着こなしはだらしくなく見えないように気をつけよう
付属のベルトがあるコートの場合は、ボタンから付属しているベルトまで必ず締めるようにします。ベルトを締めずにブラブラさせているのはカジュアルというより、だらしなく見えてしまいますので気を付けましょう。
ボタンを開ける場合は後ろでベルトはまとめるようにします。男性の場合は、スーツ同様に一番下のボタンは留めません。
コートは就活で評価されないけれど必要な投資は惜しまない方がいい
就活生にとって一番の心配事は、やはり企業からの評価ではないでしょうか。
コートについて言えば、コートの種類で評価されることはまずありません。たとえダウンコートを着て行ったとしても問題が無い場合も少なくありません。基本的には建物に入る前に脱いでしまいますから、それが採用担当者の目に触れることもありません。
しかし、コートをどのように扱っているかというマナーの部分は、目についてしまえば確実に減点されます。
ただ、もしもの減点を避ける上でも、また自分が周囲の就活生から浮いていると感じて不要なプレッシャーを感じるくらいなら、必要な投資だと思って就活用のコートを準備するべきです。人生の大事な決定に関わりますから、このくらいの投資は惜しまない方が賢明です。
良い就活を行うためにコートの扱いや選び方に気を遣いましょう
就活中に着用するコートには特に決まりがあるわけではなく、評価の対象でもありません。何でも良いという見方もできますが、より気楽に就活を進める上では、基本に忠実な形や色のコートを準備しておいた方が良いでしょう。
どんなにお気に入りのコートでも、就活中に悪目立ちしてしまうと肝心の自分のパフォーマンスを発揮できない原因になってしまいます。コートの選び方や扱い方のマナーに注意し、良い就活を行いましょう。