インターンシップへの心構えとして大切なポイント
せっかく企業を中から見ることができ、実際の業務の一端を垣間見ることができるインターンシップですから、企業へのアピールという目的も含め、心構えを持って望む必要があります。インターンシップが始まると忙しさに流されがちになるため、自分を見失わないためにもポイントを抑えておきましょう。
インターンシップに参加決定!心構えのポイント6つ!
インターンシップは、実際の職場で仕事を体験できるうえに、その企業について内部から知ることが出来るいい機会で、就職活動においては大きなメリットとなる有意義なイベントです。特に、第一志望の企業のインターンシップには参加すべきです。面接でインターンシップでの体験を話すことができれば、インターンシップに参加しなかった学生に比べ大きなアドバンテージとなります。
本当にその企業で働きたいと思っているのであれば、インターンシップに参加しようとするのは当然ですし、企業側もインターンシップに参加した学生を優先する傾向があり、インターン枠として早期内定を貰える可能性が高くなります。
1.参加するインターンシップについて前もって知っておく
あなたが参加するインターンシップがどのようなタイプかを把握しておきましょう。インターンシップには短期のものと長期のものがあり、インターンの内容にも違いがあります。
- 1日で終わる説明会やセミナー、実際の職場を見学して説明を受けるタイプ
- 数日から数週間程度行われる、社員を加えた複数人インターン生グループでプロジェクトに取り組むタイプ
- 数ヶ月から長ければ2・3年に渡る、実際の業務を行うタイプ
短期のタイプを除けば、数週間程度のプロジェクトに加わるタイプが多くなります。プロジェクトを進めながら、実際に仕事で直面するであろう状況を想定したグループでの課題達成が必要なので、自主性とともに協調性が求められます。
あらかじめインターンシップへの心構えを持つことで、業務への取り組み方や発言の内容も変わってきます。グループには企業の社員の方が参加し、各個人の発言や取り組む姿勢を評価しています。その評価は、就職活動の面接の時点で参考にされますし、インターンシップでいい評価を得られていれば早期内定の可能性が高くなります。会社によってはインターンシップに参加した学生は、書類選考をパスする企業もあります。
2.主体性を持ってインターンシップに参加する
まずは何よりも主体性を持つことです。自ら動く姿勢を持たなければ、評価の対象になりません。例えば、グループディスカッションで議論が上手くいかず、どうすればいいか分からない状態に陥ってしまったとしましょう。
その時には率先して、代案を発議してみたり、「この話し合いでみなさん共通しているのってこういう点ですよね」といった共通項を発言しましょう。すると、議論が再燃し、全員で落とし所を作れるようになります。その様子を社員の方も見ておられるので、「この学生には全体を俯瞰して見れる客観性と、自らチームのために動ける主体性がある」と判断され高評価に繋がります。
主体性には、他人に働きかけることの他に、「自分で考えることが出来るか」ということも含まれます。「この状況になればどうする?」といった課題がインターンシップではしばしば出されます。その時に必要なのが主体性です。自分のオリジナリティある発想を、発言出来るか・伝えられるかがカギになります。課題に対して、一般的・模範的な回答は求められていません。ちゃんと自分の頭で考えているかどうかが問われているのです。
その時にどう考えればいいのでしょうか?それは自分の長所と結びつけることです。例えば自分の長所は計画性がある所だとしましょう。課題と計画性を結びつけることによってオリジナリティある回答が出来るはずです。「一般の社会人ならこう行動するだろう。」という発想は捨てましょう。自分の長所をアピール出来る場面でもあるので、努めて考えてから発言しましょう。
3.協調性をもってインターンシップに臨む
何事にも積極的に取り組むことは必要条ですが、チームの和を乱してしまっては本末転倒です。「協調性」を意識しましょう。
協調性とは、相手の見解に対して理解を示すことです。グループディスカッションなどで、的外れな発言をしている人に対しても理解を示すことを意識しましょう。グループで1つの課題を解決することがインターンシップでは多くあり、グループごとに課題解決策のクオリティの差が顕著に現れます。
協調性のあるグループは、しっかりとした内容の解決策を発表出来、どのように発表したら分かりやすいかまで考えているグループもあるでしょう。インターンシップは多くの大学から様々な環境の人達が集まる場です。考え方の違う他人同士が集まるわけですから、協調性を持たなければ良い結果を生み出すことはできません。
協調性がないと判断されてしまう人とは、ワンマンプレーをしてしまう人です。自分の優秀さをアピールしたいがために周囲の意見を取り入れず、自分の意見の優位性をアピールし続けてしまう人のことです。主体性があることとワンマンプレーは違います。
ワンマンプレイヤーがいるチームでは特に、協調性を発揮してワンマンプレイヤーと他のインターン生の間に立ち、意見をまとめる必要があります。つい楽をしようとして、全てをワンマンプレイヤーにまかせてしまうワンマンチームもありますが、決してワンマンプレイヤーが優秀と決まっている訳ではなく、ただ声が大きいだけの場合はプロジェクトは失敗に終わります。
ワンマンプレイヤーと一緒のグループになってしまった場合の立ち振舞いとしては、「ライバルを作らないこと」です。ワンマンプレーをしたがる人は、自分と同じくらいできる人を見つけると攻撃的になりがちです。あなたがチームにとってのバランサーとして振る舞う必要があります。皆を平等に評価することが大事で、誰の意見がよくて誰の意見が悪いというわけではなく、「最終的に質の高い結果を残す」という目的のために、ワンマンプレーを仕掛けてくる学生を落ち着かせる必要があります。チームを1つにまとめる役になれば、目に見えて「この人には協調性がある」という評価を受けられます。
4.リーダーシップをとることにとらわれない
インターンシップになると高確率で、グループワークがあります。その時に役割決めをしようとする人がいますが、必要なのは全員が活躍することなので、発表する人だけ決めておくだけでいいでしょう。特に気をつけなければならないのが、誰がリーダーをやるかという議論になった時です。
リーダーを務めることで一定に評価を受けることはできますが、決してリーダーにならなければ駄目ということではありません。会社が1人で回っている訳ではなく、仕事はチームで行われるものです。リーダーになれなかったとしても、与えられた役割の中でアピールする術を見つけることが大切です。
リーダーには様々なタイプがあります。圧倒的技術力でチームを引っ張るリーダーもいれば、チームのまとめ上げる力に優れているリーダーもいます。インターンシップで求められるのは個々の力よりも、チームで協調性を持って動くことができるかです。それはリーダーにも言えることで、チームの協調性を保つことができる人をリーダーに選出することで、自分は技術力をアピールするという方法もあります。
「インターンシップではリーダーを努めていました」というのは、言葉だけ聞けば面接で大きなメリットとなり得そうですが、大事なのは役割ではなく「インターンシップで何をしたか」ということを忘れてはいけません。
5.コミュニケーションとタイムマネジメントを意識する
インターンシップの中には順位を競わせるプロジェクトタイプのインターンシップがあります。そこで評価されるのは、決して正しさやクオリティーの高さといった結果だけではなく、チーム内で円滑なコミュニケーションを取りつつ進められているかという過程も大事になります。
インターンシップで出された課題は、実際の業務同様に納期を守らなければいけません。ある程度の作業見積もりを最初に行い、進捗状況を意識して途中で見直しを行い、実現できない部分とできる部分を判断し、期限内でできる最高のクオリティーに仕上げる必要があります。チームで行う作業ですから、自分に割り当てられた作業が終わったとしてもチーム内の進捗を意識し、チーム全体で遅れがないかを意識することも大切です。
見積もりを出す計画性は大切ですが、経験した業務でない限り当初の予定通り進めることが難しいということは良くあります。チーム内でコミュニケーションを取り、柔軟性を持って計画し、スケジュールは都度調整するというタイムマネジメントを意識することが大切です。
6.他のインターン生はライバルではなくチームメイトと意識する
インターンシップに参加した自分以外は決してライバルではありません。他のインターン生よりもアピールするということは大切ですが、たとえグループが違ったとしても同じ会社で働くチームメイトと考えましょう。
自分のチーム以外の人ともコミュニケーションをとりましょう。インターンシップを開催した側としては、学生の中で誰とでも仕事ができそうな汎用性の高い人材を選ぶことがあります。課題と課題の間の時間もただグループ内だけで喋っているのではなく、優秀な発表をしていた他のグループに立ち寄り、どのような流れで意志決定をしていたかを聞いて回りましょう。その様子を担当者は見ています。
インターンシップは学生内の優劣を決める大会ではなく、あくまで課題に対してどのような過程で望み、どれだけのクオリティを出せるかということが問われています。他のチームの良いところはどんどん吸収していきましょう。
インターンシップはチームワークが大事です
インターンシップに参加してくる学生は、就職活動への熱意が高い学生が多くなります。「リーダーになりたい!」「主導権を握りたい!」「自分の能力をアピールしたい!」という学生が多い中、調整役・バランサーとして機能する様子は「この学生は仕事を(チームで)するということが分かっている」と担当者に思わせることが出来ます。
もちろん、リーダーになった際には、自分の能力をフルに発揮する必要がありますが、あくまでも業務はチームで行っているということを忘れてはいけません。