就活はスケジュール管理が大切
企業の選考開始時期がズレようが、それでスケジュールが前倒ししようが、内定を取る人は取ります。それは、就活においてスケジュール管理をシッカリとしているからです。就職活動のスケジュールを組むことは単なる予定確認だけではなく、組むことで就活を有利に進められるのです。
ただ漠然と就活スケジュールをこなすのではなく、第一志望の会社に入るために「将来を見据えた就活スケジュール」をどう立てるかが重要です。
就活スケジュールは視野を広く持って考える
就活スケジュールは個人の動向だけでなく、あなたの大学スケジュールに加えて企業の動向についても考慮されたものでなければなりません。基本的に企業の動きを優先すべきですが、卒業が危ぶまれるのであれば大学のテストや講義といった、単位取得に関するスケジュールを優先させましょう。一部では卒業論文や卒業研究に勤しむ方もいますが、内定式がある10月以降でも問題ありません。
企業に対する研究をして内定を取るべきだというのが1つの理由として考えられますが、もう一つ重要なことがあります。それは全体的な視野を持つということです。就活においてこの能力が身につかない方は残念な結果になることが多いです。だからこそこの能力を持つというのは他との差別化につながると言っていいでしょう。
就活のスケジュール管理をする時に考えたいこと
内定・採用を取れる就活生になりたいのであれば、2つの能力が必須です。1つは働くことのへの熱意、もう1つは物事を大局的に見る目です。就活のスケジュールを管理を始める時は、2つの能力について考えてみましょう。
働くことへの熱意
「この企業で働きたい」「この業界で活躍したい」という熱意が必要です。「働けるならどこでもいい」という考えから真面目で熱意ある就活生を完璧に演じてみても、努力の方向性が違いますし、興味のないことを長く続けるのは苦痛でしかありません。理想的な就活生という仮面をかぶることに一生懸命になっている方は、大抵短期間で辞めてしまいます。
辞めない為、内定・採用を貰うためには、自分の興味のあることや得意なことが出来る企業・業界を目指しましょう。熱意も自然とついてくるでしょう。
大局的な目
大局的な目を持つといっても、難しいことではありません。自分にとって良きにつけ悪しきにつけ様々な可能性を洗い出し、その対策を練られることが重要なのです。自分の状況や企業スケジュールについてしっかりと把握し、今後どのようなことが起きるのか、自分はどのような行動を取るべきかを見極めなくてはいけません。
物事を大局的に眺めるというのは働き始めても役に立つ能力で、自分は、仕事は最終的にどこで落ち着くべきかを把握しなくてはいけないのです。学生時代から自分だけでなく相手のスケジュールを加味したスケジュール管理をしておくと、社会人として働き始めたときに役立つでしょう。
一般的な就活スケジュールはみんな一緒
自分と企業の予定を把握してそのどちらにも配慮したスケジュールを組み立てなくてはいけないのが、就職活動の大変なところの1つです。スケジュールの基本となるのが、経団連による採用選考の一斉解禁日です。ここを基準にして就活生は予定を組みますが、最近は頻繁に変更されているので去年の予定はあまり参考にしない方が良いでしょう。
ただ、始まる月が違うだけで具体的な内容や流れに大きな変更がありませんので、大学と企業それぞれのスケジュールを確認しておきましょう。
大学側の就活スケジュール
大学によって内容の増減はあるでしょうが、基本的に行われる就活に関するイベントが以下の6つになります。
大学のスケジュール
- 学内セミナー
- SPI等の筆記試験対策
- 自己分析
- 業界(企業)研究
- OB・OG訪問
- 合同(個別説明会)
主に情報収集が基本です。始めるのは早ければ早いほどいいのですが大体3カ月もあればほとんど網羅できるので、多くの方はインターンシップが始まる前から始めています。業界・企業研究は実際にインターンシップで働いてみないと見えてこないこともあるので、働きながら不安解消のために情報収集を行う方もいます。
もちろん、情報収集は1度やって「はい終わり」というのではなく、何度か繰り返し行って新しい情報や拾いきれていなかったデータを集めていきます。これらが軌道に乗ってきたぐらいに履歴書やES(エントリーシート)の書き方を学び、エントリーが始まる頃には就活モードになれることが望ましいでしょう。
企業側の就活スケジュール
企業のスケジュール
- プレエントリーの開始
- 説明会の実施
- 選考開始
- 面接
- 内定発表
- 内定式および懇親会の実施
大学のスケジュールよりも企業スケジュールの方が就活生にとっては関心が高いでしょうが、これらの企業スケジュールが始まるのは4年次です。つまり、開始されるまでに行われる大学スケジュールは抜かりなく準備をしておかなければなりません。エントリーや説明会が始まる前までにキッチリと情報収集し、良い質問をして相手の興味を惹くことに繋げましょう。
管理が必要な就活スケジュールの内容
就活する際には先述のような大事なイベントが12個ありますが、他の細々とした書類提出日や説明会の日程、応募日などを含めると50以上のスケジュールがあるのです。今回はメインイベント12個の中からいくつかピックアップしました。
学内セミナー
通常、3年次の12月から選考が開始までの期間に行われます。就活に関する基本知識をベースとし、大学によって特色があります。時間の融通が利き、最新の情報を聞ける貴重な場です。
業界・企業研究
社会人として働くうえで欠かせないのが情報収集能力です。業界・企業研究のために必要なのも情報ですので、就活生の頃からある程度の収集能力が必要だといえます。四季報を始めとする本や経済新聞などを普段から読み、情報を集めることが大切です。テレビのニュースやSNSでも情報を集められますが、ネットリテラシーの点で情報の真偽や必要かどうかといった見極めが難しい部分があります。
OB・OG訪問
本格的な就活が始まる前までに一度は経験してください。志望企業に就職しているOG・OBとはいえ、名前しか知らない方とお話するのは気が引けるでしょうが、比較的年齢が近い社員に訊けるチャンスは多くありませんので無駄にせず気になることは訊きましょう。職場を知る人から情報を聞けるというのは、他の志望者よりも優位に立てるチャンスでもあります。また、社会人との交流は視野を広げてくれますので、新たな選択肢に気付けるようになるでしょう。
説明会
合同と個別と説明会には2種類あり、合同はホームページで分かるような情報を改めて発信します。だからといって行く価値がないわけではなく、知られているような情報を合同説明会でどのように発信しているかでその会社の中身が見えてきます。ここで説明会に来ている社員がやる気なさげに発表していたら、その企業の底が見えるというものです。
対して、個別説明会では企業の売りや業績などを詳しく説明してくれる場です。合同と個別は見るポイントを分けて就活に利用しましょう。説明会で企業の社員が関心を惹くような質問をするためには、事前の情報収集、つまり業界・企業研究やインターンシップへの取り組み方が重要になります。
プレエントリー
これは3月から選考開始まで行われます。「リクナビ」や「マイナビ」などの就活サイトへ3月1日に就活生が一斉にアクセスします。このときに何をやっているかというと企業の情報を受け取れる状態にしているだけです。エントリ-の仕方は個別説明会や企業からのお知らせをこまめにチェックしておく必要があります。
選考
選考は3月から開始しても良いのですが、経団連の意向に沿う企業は6月から開始します。一般的な選好ではES提出、筆記試験、グループ面接、個人面接、内定という流れを使います。大体は1~2か月で終わります。
内定と内々定
実は企業というのは10月以降でないと正式な内定を出すことができないことになっています。しかし、人材確保のためには早い段階から人材をつなぎとめておく必要があります。そのため内定予約の状態を「内々定」と言い、入社式で受け取る正式な入社資格を「内定」と言います。
就活管理スケジュールを立てる際の注意点
就活スケジュールを作成するにあたって注意点がいくつかあります。
注意点3つ
- 早見表の作成
- オリジナルであるか
- 不安な箇所を明確にできているか
早見表はネット上で簡単に手に入るので、すぐに入手して就活にはどのような工程があるのか視覚的に確認しておくとよいでしょう。しかし、早見表にかかれている内容は「みんなと一緒」の部分しかありません。経団連の一斉解禁日をすべての企業が順守しているわけではなく、業界や地方によっては選考日にバラツキがあります。
志望する業界や企業のスケジュールと早見表との差を確認し、オリジナルの就活スケジュールを組み立てることが重要です。このとき、余裕を持った予定を組んでおきましょう。
予定を立て終わったらOB・OG訪問や説明会に向けて、疑問や不安を洗い出しておきましょう。公開している情報と現場の状況に齟齬が無いか、休日や手当がどうなっているのか、一日の仕事の流れはどういったものか、会社内の雰囲気はどうかなど、実際に見たり経験したりしなくては分からない内容についてまとめ、OB・OG訪問やインターンシップに参加する際に活かせるようにしておきましょう。
スケジュール管理は就活の要
就活スケジュールを立てることで重要な能力が得られます。しかし、これは一朝一夕に身につくものではなく継続して取り組まなくてはなりません。また、就活スケジュールというのはその時々の状態で変化するものです。この変化にいち早く気が付くように注意しておいてください。