就活でスカートを着用するなら
3月の企業エントリ―開始に向けて、就活に関する情報収集に励みはじめた就活生は多いことでしょう。なかでも、就活に不可欠なリクルートスーツ選びは、就活生にとって悩ましい問題です。リクルートスーツの着こなしによって、面接官が受けるイメージは大きく変わってきます。今回は、女性の就活生のスカートの着こなしのポイントや注意点について解説します。
就活で着用するスカートの選び方のポイント
女性の就活生は、就活時にスカートを着用することが多いです。百貨店やスーツ専門店においては、さまざまなリクルートスーツがジャケットとボトムのセットで販売されています。しかしながら、「リクルートスーツ」という表記があれば就活時に着用して問題はないと思い込んで、何も考えずに購入するのはおすすめできません。スカートは特にシルエットや丈のバリエーションが多いので、その選び方のポイントとコツをご紹介します。
1.リクルートスーツのカラー
リクルートスーツの定番カラーはなんといってもブラックです。最もフォーマルなカラーであり、いずれの業界でも使用できます。就活の面接で落ちた際にリクルートスーツのチョイスに対して悔いを残したり、敗因として疑ったりしたくない人は、ブラックを選ぶとよいでしょう。
知的かつ信頼できる人物として印象づけることができるネイビーも人気です。ブラックと同じく、いずれの業界でも受け入れられるため、ブラックよりももう少し柔らかな印象を与えたいという人におすすめです。
近年はグレーも人気です。濃いグレーやライトグレーなどカラーの幅も豊富ですから、就活で自身をどのように印象付けたいかによって選ぶことができるのが魅力です。ライトグレーは顔回りが明るくなり、華やかな印象を与えることができます。
2.スカートの丈
スカートの丈は、長すぎても短すぎてもマナー違反となります。面接では、部屋に入ってきたときの歩き姿、立ってお辞儀をする姿、椅子に座って話をする姿のすべてをチェックされています。立ったときに膝丈、つまり膝頭にかかるか完全に膝頭が隠れる丈、座ったときに膝上5cm程度がベストです。座ったときにスカートのすそが上がることを考慮して、試着時に椅子に座った姿もよく確認したうえで選ぶようにしましょう。
3.スカートのシルエット
業界や職種を問わず、一般的に受け入れられているリクルートスーツのスカートのシルエットはタイトタイプです。すっきりとした清潔感と、フレッシュな印象を与えることができます。
ただタイトスカートで注意したいことが2点あります。少し歩きにくく足さばきがあまりよくない点と、タイトすぎると座ったときにスカートのすそが上がりすぎてしまう恐れがある点です。体型に合わないタイトすぎるスカートは下品な印象を与えてしまうため、試着してよく確認し、店員さんや家族など第三者にも見てもらうとよいでしょう。
タイトスカートで歩き回ることに不安がある人は、スカートのすそに向かって少しAラインに広がった台形のスカートがおすすめです。
最近のリクルートスーツは、ビジネスシーンで浮かない程度に工夫のあるシルエットのスカートが多くなってきています。フレアスカートやマーメイドスカートは体型の気になるところをカバーし、タイトスカートよりも似合うという人も多いです。志望業界の傾向を考慮しながら、検討してみてはいかがでしょう。
就活で好印象を与えるスカートの着こなし
就活で着るリクルートスーツは、少し気を遣うだけで、より印象アップを狙える着こなしができます。スカートの着こなしで好印象を与えるコツをお伝えします。
1.清潔感のある着こなし
就活時の服装で一番大切なのは清潔感です。食べ物や飲み物のシミがついていないかどうか、自宅を出る前にしっかりと確認しましょう。スカートのすその糸がほつれて出ているとだらしない印象を与えてしまうので気を付けてください。
2.身体にフィットするサイズを選ぶ
就活ではタイトスカートが基本になりますが、例えば、スポーツなどをしていて筋肉がつき、腰回りや太ももが張っている人が、無理をしてピッタリ張り付くようなタイトスカートを着用する必要はありません。歩き姿や座ったときの姿が見苦しくなるぐらいなら、台形やフレアなど、他のシルエットを検討するのがおすすめです。
就活は自分を客観視することが求められ、それは服装においても同様です。自身の体型によくフィットし、自分をより魅力的に見せることのできるスカートを選びましょう。
3.しわに気を付ける
就活中は、説明会やセミナーで長時間着席したり、電車で移動したりするため、スカートにしわがよりやすいです。特にヒップの部分はしわになりやすいため、毎日鏡でチェックし、気になる場合はアイロンをかけるか替えのスカートを着用するようにしましょう。スカートにアイロンをかける際は、生地を傷めるのを防ぐために、当て布を1枚はさむことをおすすめします。
志望業界別のスカートの着こなし方
就活といっても志望業界によって求める社員像は異なり、面接時の服装の傾向も大きく異なります。志望業界の傾向と求める社員像をよく理解し、面接時の服装はその企業に合わせてアレンジするようにしましょう。ここでは、主な業界の面接時の服装の傾向、スカートの選び方をまとめました。
1.金融・公務員
金融業界、なかでも銀行は最も「お堅い」業界です。顧客の信頼を得ることが第一であることからも、清潔感のある常識的な服装として、最もフォーマルなリクルートスーツ姿が求められます。公務員にも同じことがいえるでしょう。
服装で個性を見せることは求められていないため、スカートのシルエットはタイト、丈は立ったときにちょうど膝丈になるもので、カラーはブラックやネイビーのものを選ぶと無難です。
2.メーカー・商社
各種メーカーや商社に求められる服装はいたってノーマルなものです。奇をてらうのはよくありませんが、銀行や公務員ほどカッチリと決める必要はありません。清潔感があり、自分に似合うカラーのリクルートスーツを選ぶとよいでしょう。
3.出版・新聞・広告
出版・新聞・広告といったマスコミ業界は、就活時の服装の自由度が高いです。ジャケットの下にはワイシャツではなく、丸首やVネックのTシャツやデザイン性のあるブラウスを身に着けて、柔らかさを出す就活生も多いです。
スカートのシルエットもフレアやプリーツ、ウエスト回りに膨らみを持たせたタイト目のバルーンなど、工夫のあるデザインのものを選ぶのもよいでしょう。
4.アパレル
アパレル業界は、就活時の服装の自由度が最も高い業界の1つといえるでしょう。ジャケットとスカートを別々のものでコーディネートし、センスを見せるのもおすすめです。必ずしもスーツ用のスカートを選ぶ必要はなく、季節感のある素材のプリーツスカートなど、素材やシルエットで個性を発揮するのもよいです。
なかにはリクルートスーツではなく、私服で来るように指定される場合もあります。そのような場合は、志望するアパレルメーカーの商品の雰囲気とかけ離れないように留意しながらも、自分らしさが伝わるような服装をコーディネートしましょう。
ただ、あくまで就職面接であることを忘れず、極端なミニスカートや奇抜なシルエットのものは避けるべきであるといえます。
就活でNGのスカートの着こなし
面接官は、就活生の服装からその人となりや常識のある人間であるかどうか、一緒に働きたいかどうかを瞬時に判断しています。悪印象を与える着こなしについて覚えておきましょう。
第一に、しわがよっていたり、飲食時のしみがついたりしたままで清潔感がないスカートを着用するのはNGです。ペットを飼っている人は、毛がついていないかどうかもよく注意してください。ダークカラーのリクルートスーツにペットの毛やほこりが付着していると目立ちます。
パンツスーツ同様、ビジネスシーンにふさわしくないスカートの丈やシルエットはNGです。両親など、面接官の年代に近い第三者に見てもらうと安心です。
印象をアップさせる着こなしを身に着けよう
就活において、面接で話す内容や人となり、学生時代に学んできたことなど、人間としての「中身」が最も重要であることは言うまでもありません。しかしながら、就活生の「外見」はそのまま面接時の第一印象となり、一緒に働いてほしい人であるか否かの大きな判断材料となります。
ベストな印象を与えられるよう、リクルートスーツの着こなしには細心の注意を払う必要があります。シルエットや丈で大きく印象が変わるスカートについては、志望業界の特徴と自身のスタイルなどを考慮して、印象をアップさせられる着こなしができるものを選び、悔いのない就活ができるように努めましょう。