送付状の書き方を教えて
ビジネスの場面では送付状を送る場面が多いですよね。日ごろ何気なく作成し送っている送付状ですが、基礎から理解している方はほとんどいないのではないでしょうか。
ビジネスにおいてはもちろん、仕事以外の場面でも、FAXや書類を送るときに送付状を添付すると印象が良くなります。知っておいて損はない、送付状について基本から今一度学んでいきましょう。
送付状とは?基本的な記載事項
送付状とは、FAXや郵便などで書類を送る際に添付する書類のことを指します。
- 宛名
- 日付
- 書類内容、枚数
- 送付名
といった概要に、時候の挨拶や簡単なコメントを添えるのが一般的な形とされます。
添え状、挨拶状などとも呼ばれ、一般的にはビジネスの場面においてやりとりがされています。
ビジネスとは人と人との係わり合いの上で成り立っていくものなので、あなたがきっちりと送付状にまで気を使えば、相手はその誠意を受け取りあなたに信頼を寄せることにも繋がります。
細かい所かもしれませんがぜひ気を配りたいところですね。
ビジネスの送付状の書き方
ビジネスの送付状はどのような場面においても型がほぼ決まっていますので、あらかじめテンプレート化しておくのが望ましいです。また、時候の挨拶もいくつかストックして保存しておくと便利ですよ。
社外向けの送付状の書き方
送付状は社外の方にこそきちんと送りたいものです。
送付した書類に落丁がないかを確認してもらうためにも、送付状は大切な役割を果たしていると言えるでしょう。
また、自分を覚えてもらえるように送付状を工夫してみても良いでしょう。
社外向けの送付状に記載する項目
項目には抜かりがないように作成しましょう。
日付
忘れがちですが、日付は書類において最も大切なパーツのうちの一つになります。忘れずに入れてくださいね。入れる場所は送付状の右上が一般的とされます。
宛名
特定の相手に送付する場合は、名前も記載するのが望ましいです。
送付者名(あなたの名前・連絡先)
会社名、会社所在地、あなたの名前、連絡先を明記しましょう。送付者名は宛名の次に目立つ位置に記載すると相手に親切です。
時候の挨拶
本文の冒頭で簡単な挨拶の一文を入れます。こちらも親しい間柄では違和感が出ますので、その場合は簡潔に。
送付書類の概要
送付書類が何であるかを記載します。
(例)
- 会社案内資料 1通
- 契約書 1通
というように、送付部数も記載しましょう。冊子であれば、頁数まで記載してあるとなお良いです。
社内向けの送付状に記載する項目
基本の型は社外向けの送付状と同じで良いですが、より要点をわかりやすく絞り、簡潔に仕上げるのが望ましいでしょう。
日付
必ず記載。書き方は、社外向け送付状と統一しましょう。
宛名
必ず記載。相手の役職に気をつけましょう。会社によっては○○様ではなく○○課長といったように役職名で記載しなければならない、なんてルールがある場合も…。
送付者名
必ず記載。連絡先などは不要ですし、場合によっては苗字のみで良い場合も。シーンによって使い分けましょう。社員番号の記載が必要な場合もあります。
用件及び送付書類の概要
「お疲れ様です。」といった簡単な挨拶と、今回の書類の概要を伝えます。
社内ではメールでやり取りするケースが増加している
社内ではメールでやり取りする場合が増えています。そのため送付状を送る機会は減少していると言えます。送付状をなくすことで経費削減にもなり、メールの方が間違いなく目を通す、といった理由があります。
送る相手の性格や状況に応じて、メールや電話を活用することも頭の中に入れておくと良さそうです。
FAXで書類を送る時の送付状の書き方
FAXの送付状は一般的に送信状と呼ばれ、よく活用されています。
書類を一枚で送ると不躾な印象を与えてしまうため、できる限り添付すると良いでしょう。
FAXの送信状に記載する項目
記載することは基本的な項目の
- 宛名
- 日付
- 書類内容、枚数
- 送付名
この4項目になります。
さらにFAXで書類を送付する場合は送信枚数を記載しましょう。
(例)
- 送信枚数:3枚(送信状含む)
といった形になります。
通信失敗のせいで書類が届いていなかった…といったミスを防ぐためにも、重要な一文です。
請求書を送る時の送付状の書き方
請求書は一枚で送付してしまうと失礼な印象を持たれてしまうことがありますので、テンプレートでも構わないので送付状を添えるようにしましょう。毎回コメントを変えると、なお印象が良くなりますが必要であればコメントを変える程度が望ましいです。
請求書の送付状に記載する項目
請求書の送付状に記載する項目も基本的に一緒です。
- 宛名
- 日付
- 書類内容、枚数
- 送付名
時候の挨拶から始まる簡単なお手紙の部分は、入金をお願いする旨や、不明な点がある場合の問い合わせ先を案内するような文章を入れておくと親切になりますね。
就職活動の書類に添付する送付状の書き方
ビジネスマン以外にも送付状を書く場面があります。
最も多いのが、就活生が履歴書やエントリーシートを提出する際に送付状を添えるケースですね。今ではエントリーシート等もPC上で入力したり、メールで送付したりすることが増えていますが、今もなお郵送でのやり取りはあります。
学生にとっては馴染みのない送付状ですがビジネスの場では常識のマナーです。送付状を添えられるだけで「勉強しているな」「マナーがなっているな」と心象が良くなることも。
いざというときのために送付状について学んでおきましょう。
履歴書、エントリーシートの送付状の書き方
日付
右上に必ず日付を入れます。
宛名
会社名、部署名、役職も忘れずに。わからない場合は「採用ご担当者様」とすると間違いがありません。
送付者名(あなたの名前・連絡先)
あなたの名前、住所、メールアドレス、電話番号を記載します。
本文
まず冒頭に拝啓+時候の挨拶を入れます。時候の挨拶はシンプルなもので良いでしょう。主文の後の結び(敬具)を忘れないように注意してください。
送付書類の概要
送付書類が何であるかを記載します。
記書き
何を郵送するか、書類の概要と枚数を記載します。最後に、右下に「以上」をつけるのもマナーです。
送付状を書く時に注意するポイント
送付状を作成する際、事前に注意しておくことがいくつかあります。送付状には、受け取る人、読む側の人の立場に立って気遣いをしのばせましょう。
正しい敬語を使う
敬語や敬称はきちんと調べてから作成しましょう。せっかく送付状を作成しても内容に大きなミスがあっては大失点となってしまいます。とくに敬称についてはよく調べるのがベターです。
見やすさを心がける
どんな書類でも見やすさを心がけるのはビジネスの基本です。見づらい書類は見られることなく捨てられてしまいます。用件が一目でわかるような配慮を。
書類と送付状はクリアファイルに入れる
紙の書類は傷つきやすく、雨が降るなどして濡れてしまうおそれもあります。書類と送付状は必ず新品の綺麗なクリアファイルに入れた状態で提出しましょう。
個人のお客様やお世話になった人への送付状の書き方
個人宛に書類等を送るときの送付状は、それがビジネスかどうかで雰囲気・書式を変えると良いでしょう。
ビジネスではない関係の場合
または、親しい間柄の方へ何かを送る場合、送付状も雰囲気を変えてみるのがおすすめです。
ビジネス上の送付状ではわかりやすさ第一で、用件を端的に伝えることが大切ですが、ビジネス以外では必ずしもそれが良いというわけではありませんよね。
相手に手紙を書くような要領で、テンプレートではなくオリジナルの送付状を作成すると印象が良くなります。
ビジネス以外で、個人に出す送付状の例
簡単に例のみ記載しておきます。書き方はそれぞれで良いですが、あくまでも「送付状」「添え状」になりますので、用件は忘れずに伝えましょう。
(例)
○○さん
新春の候、いかがお過ごしですか。今年は寒さが厳しくないとはいえ、ご体調は崩されていませんでしょうか。
さて、この度・・・・・・(中略)
これからもどうかご自愛くださいね。
といったように、相手を思いやるような、手紙のような送付状にすると優しい印象になります。送る相手によって雰囲気を変えるのはとても大切なことと言えますね。
送付状の書き方であなたの気遣いがわかる
働いている中で何となく送付状の書き方を学んでいき、自然と書けるようになっている、という方も多いかもしれませんが、今一度自分の送付状を思い返してみてください。抜けている項目がないか、受け取った相手がわかりやすいか、そして相手によって適切な送付状が出せていますでしょうか。
送付状はそれ自体が重要な役割を持つものではないかもしれません。しかし、書類を補佐する役割を持っていますし、何より相手を思いやるあなたの気遣いが現れるものです。相手もあなたの気持ちを受け取りますから、送付状一つで印象が良くなったり、信頼関係が築けたりすることがあります。
自分をうまく表現することができれば、あなたの仕事・人間関係が円滑に進んでいくはずですよ。