OB訪問は就活にプラスになるやり方で行うのがコツ

OB訪問の正しいやり方について詳しく知らないという人は、意外と多いのではないでしょうか。何となくOB訪問をしているのと、やり方を意識してOB訪問をしているのとでは大きな差が生まれます。そこで、正しいOB訪問のやり方をご紹介していきます。

OB訪問は就活にプラスになるやり方で行うのがコツ

OB訪問はやり方次第で就活にプラスになる

「OB訪問は意味がない」という意見もありますが、OBから自分の将来にとってプラスになる話を聞くことができれば、むしろ良い方向に働きます。OB訪問で考えたいのはOB訪問をすることの是非ではなく、どんなOB訪問にするといいのか、OBから何を聞けばいいのかという事です。

OB訪問は、正しいやり方に則って行うべきです。マナーに欠けていれば相手に失礼にあたりますし、おざなりにしてしまえば得られるはずだったものも得られなくなってしまいます。せっかくのOB訪問という貴重な機会を作ることができたのであれば、全て有効活用するべきです。そのためにも、正しいやり方をきちんと知っておきましょう。

就活にプラスになるOB訪問のやり方とは?

OB訪問をしたいと考えた時に、まずするべきことは、自分がこれからどのように行動するかという計画を立てることです。決して思い付きで動かないようにしましょう。とりあえずやってみよう、という気持ちで始めてしまうと、他の就活の予定と重なってしまうこともありますし、この先どうすれば良いのかわからない、といった事態に陥る可能性もあります。就活にプラスになるOB訪問は、先を見越した行動をとるのがコツです。

OB訪問はOBである社会人に連絡をしてアポをとりつけることから始める

アポをとりつける女性社員

OB訪問は、初めに、社会人である大学のOBやOGにアポイントメントをとりつけます。この時、どこで卒業生を探すかという問題があるでしょうが、多くは大学のキャリアセンターを利用すると良いでしょう。キャリアセンターには、卒業生の連絡先一覧が掲載されています。そこから、自分が志望している企業に就職した先輩の連絡先を手に入れてください。

この時、全く面識がないからと言ってためらわないようにしましょう。確かにOBであっても知らない社会人にいきなり連絡をとるというのはかなりハードルが高いことに感じるでしょうが、これも就活の一環だと割り切って我慢するほかにありません。OB訪問のやり方で大切なのは、ためらわないことです。

大学のキャリアセンターで就活生が受けられる10の支援

OB訪問では電話やメールを使ってOBに連絡をとろう

OBのうち誰に連絡をとるか決まったら、電話かメールでOB訪問の依頼をしましょう。この時に望ましいのは、メールでの連絡です。できれば、メールで依頼するようにしてください。相手は忙しい社会人ですから、電話をかけても受けてくれる可能性は低いです。それに、唐突にOB訪問をしたいと電話をされても、向こうも面食らってしまうこともあるでしょう。

OBに確実に自分の意思を伝えたいのであれば、メールを利用するべきです。落ち着いて文面を作ることによって、何を言いたいのかをしっかりと伝えられることからも、電話よりもメールでのやり取りの方がおすすめできます。

ですが、OBの中には、電話番号しかキャリアセンターに残していないという人もいます。そういった人に関しては、諦めて電話での連絡をするしかないでしょう。そういった時には、できる限り落ち着いて、ゆっくり、はっきりと、相手が聞き取りやすい声で話すようにしましょう。

メールでOBにアポをとる時は企業に対する熱い思いを伝える

メールでアポをとる時には、必ず書かなければならないことがあります。こちらの所属大学や指名、連絡先はもちろんのことですが、他にも、『失礼のない挨拶』『情報を得た詳しい経路』『どうしてその企業に興味を持ったのか』『OB訪問を依頼する旨』『日時などの候補』といったことを書いておかなければなりません。

OBは突然メールを受け取ることになるわけですから、どこから自分のメールアドレスを知ったのかと不審に思ってしまう可能性があります。なので、キャリアセンターなどから知った、といったことをきちんと伝えておきましょう。

また、企業に対してそれほど興味もないのにOB訪問の数を増やしたくて依頼してきている、と思われてしまったり、どうしてこの企業でなければいけなかったのか全然わからない、と疑問に思われてしまったりしては、OB訪問を断られてしまう可能性があります。ですから、その企業に対する魅力を語るぐらいの気持ちで、興味があるのだということをアピールしてください。

そうすれば、OB訪問を依頼しても不自然ではありません。日時などの候補は、あくまでもこちらからの提案ですから、もしOBが快諾してくれれば改めて日程調整してくれるでしょう。

OBとOB訪問の日程調整をするときはOBの都合に合わせるのが基本

無事にOBにアポをとりつけることができたら、次は日程の調整をすることになります。OB訪問をする上で、日程はOBに合わせておくべきでしょう。自分にも都合があるから、というのもわかりますが、あまりにもそれを主張するのはなるべく差し控えておいてください。

OB訪問の日程をOBに合わせて動くのもまたOB訪問のやり方の重要な点です。どうしても無理だという時以外は、断らないようにしましょう。また、断るのであれば、なぜ断るのかをきちんと伝えましょう。理由を言わずに断ってしまうと、OBにとって悪印象を与えてしまいます。

その日はセミナーがあるので行けない、とか、他の面接が入っているから行けない、とか、他に優先するべきことがあるから行けないのだということをきちんと伝えてください。

実際にOBと会い、話を聞く(OB訪問をする)

座って話を聞く男性社員

日程調整が済んだら、いよいよ実際にOB訪問をすることになります。OB訪問のやり方として重要なのは、ここでいかに多くのものを得られるかということです。せっかくここまで順調に進んできて、そつがない就活生だと思われていたのに、いざ会ってみたら不躾でマナーがなっていない学生だったと落胆されてしまっては全てが台無しになってしまいます。

OB訪問では、OBに指定された場所(カフェやレストランなど)や、オフィスのロビーなどで話をしてもらうことがほとんどです。落ち着いた場所で話をしようとしてくれるOBの心遣いに感謝して話を聞くようにしましょう。

OB訪問をする時は服装にも気をつかう

OB訪問をする時は、普段着のままで訪ねるのはやめましょう。「クールビズでいいよ」と言われた場合は、チノパンにポロシャツでOKなのか、どの程度のクールビズなのかを確かめるようにしてください。そうでない場合は、スーツスタイルが無難です。OB訪問はこちらからお願いをして会ってもらっている場ですから、くれぐれもOBに失礼のない、きちっとした服装で伺うのがマナーです。

OB訪問時の適切な服装と押さえておくべきマナー

OB訪問のやり方で大切なのはOBに失礼なことをしないということ

OBの話を聞く社員

OB訪問が始まった時に、一番やってはいけないのは真面目に話を聞いていないということです。せっかく苦労してとりつけたOB訪問の場だというのに、真面目に話を聞いていなかったら何の意味もありません。それに何より、そういった態度はOBに対してとても失礼ですし、自分が属している大学の就活生の評判まで下げかねません。

OBが話している間に、適当な相槌を打っていたり、聞き流していたりと、明らかにやる気が見えない態度をとっているのはマナーどうこう以前の問題です。OBからしてみれば、何がしたいのだろう、と思われてしまうでしょうし、途中で帰られてしまっても仕方がないでしょう。そうならないためにも、正しいOB訪問のやり方を身につけておくべきです。

OB訪問でとるべき態度とはしっかりとOBの話に耳を傾けること

OB訪問でとるべきなのは、まずしっかりと相手の話に耳を傾ける姿勢です。この時忘れてはいけないのが、メモをとることです。OBが何か答えてくれたら、すかさずメモをとるようにしましょう。メモをとっておけば、後で見返して、こういうことを教えてもらったな、と確実に思い出すことができます。

自分が言ったことをメモにとってくれている姿勢をみていれば、OBも話しやすいでしょう。真面目に話を聞いてくれる人に対しては、話しにくいと感じる人はいません。

また、相槌はきちんと打つようにしましょう。メモをとっていると俯きがちになって、黙り込んでしまうこともあるでしょうが、上を向き、相手の目を見て相槌を打ってください。OB訪問は会話をしているのだということを忘れないようにしましょう。

OB訪問で相手を一方的に質問責めにするのは避けよう

OB訪問のやり方として、どんどん質問をしても良いのではないか、と考えてしまう人も少なくはないでしょう。ですが、OB訪問としてはそれはあまり好ましくはありません。OB訪問が始まった途端、いきなり怒涛の質問責め、といったシチュエーションでは疲れてしまい、答えようという気も失せてしまいます。

OB訪問はあくまでも善意でしてもらっていることです。そこで相手を不快な気持ちにさせてしまっては意味がありません。もちろん質問をしなければ意味がないのですが、限度というものがあります。続けざまに質問をされ続けては、答えるのも億劫になりますし、OB訪問を受けなければ良かったな、と思われてしまうのは避けられません。

OB訪問はコミュニケーションの一種です。ですから、質問は会話の流れの中に自然に挟み込むように心がけましょう。

質問したいことはOB訪問までに整理しておこう

ノートパソコンの前に座って考える男性社員

OB訪問のやり方として重要なことのひとつに、質問の整理というものがあります。せめて前日までには、OB訪問で何をどのように質問するかを考え、整理しておきましょう。その場で考えたり、ぐちゃぐちゃなままで質問をしようとしたりすると、何を聞こうとしていたかわからなくなってしまいます。

そのままOB訪問を終えてしまうと、帰宅してから、あれを聞けば良かった、これを聞けば良かった、と見落としに気づくことになりかねません。ですから、OB訪問までには必ず質問を整理しておきましょう。

また、質問を整理しておかないと、すらすらと質問をすることができなくなってしまうため、会話に妙な間が生まれてしまいます。もう質問はないのかな、と相手に思われてしまいますし、そうなると焦りが生じてしまい、余計に何も言えなくなってしまいます。

質問はきちんと整理しておくのがOB訪問のやり方としてかなり重要な位置を占めています。ぜひ気をつけておいてください。

業界研究もOB訪問までにしっかりしておこう

OB訪問までに、必ずしておくべきなのが業界研究です。業界研究やその企業の情報はきちんと下調べをしておかないと、OBに対して無駄な質問をしてしまうことになります。OBに会って具体的な質問をするチャンスなのに、パンフレットやホームページ、四季報に書いてあることを質問するのはあまりにももったいないというものです。

また、業界研究は、その企業がどういったことをしているのかということを少しでも多く知っておくためにも必ずしておくべきです。全てを知るということはもちろんできませんが、業界研究をして来たのとして来なかったのとでは大きな差がついてしまいます。

OBにもそれは伝わってしまいますし、何よりも自分が質問をするための土台となる知識が足りていないという事態に陥ってしまうことになってしまいます。そうならないためにも、業界研究はきちんとしておきましょう。

OBにお店でおごってもらったら無理に断らないようにしよう

OBと一緒にコーヒーを飲む社員

カフェやレストランなどの飲食店でOB訪問をした際には、お茶代をOBがおごってくれるのが慣習です。ですから、ここでそれを固辞しないようにしましょう。絶対に自分が払います、と言ってしまうと、それは逆にマナー違反です。ありがたく気持ちを受け取りましょう。

ですが、だからといって初めからOBのその気持ちに乗るのはやめるべきです。払わないにしろ、財布を出すポーズはしておくべきでしょう。そうでないと、この就活生はおごってもらって当然だと思っているのだな、と受け止められ、厚かましい学生だと思われてしまいます。

感謝の気持ちはOBに必ず伝える

OB訪問が終わったら、感謝の気持ちを伝えて解散しましょう。忙しい中わざわざ足を運んでくれたことに対して、心からお礼を述べましょう。この時、別のOBとの繋がりを持つことができれば尚良いと言えます。もし良ければ、という切り口で、他のOBともOB訪問をできるチャンスを作ることができないか聞いてみましょう。

OB訪問が終わったらメールでのお礼は必ずしよう

OB訪問が終わったら、必ずその日のうちにお礼のメールを送りましょう。

メールの件名はシンプルなものにするべきです。『OB訪問についてのお礼 ○○大学 鈴木』といったように、一目見て用件がわかるものにしましょう。スパムメールのように件名が長いと、相手がメールを開封してくれない可能性があります。

また、どのような話をきいて、そこからどのように感じたかをメールの内容に盛り込むと良いでしょう。具体的にこういった話を聞いたためにどういったことを考えられた、ということを伝えられれば、OB訪問をした相手は話して良かったな、と思ってくれることは間違いありません。

OB訪問後に送るお礼メールとお礼状の正しい書き方

OB訪問をするためにOBを探す時は様々な手段を使おう

スマホの画面

OBを探す時には、大学のキャリアセンターだけでなく、サークルやゼミの先輩などに紹介してもらうという方法もあります。最近は、マッチングサイトやアプリも活発化してきているので、それらを利用するのも良いでしょう。キャリアセンターで上手く見つけることができない時には、そういったものを試してみてください。

OB訪問のやり方は就職活動の中でも重要な位置を占めている

OB訪問は就活において、直接内定に繋がるものであったり、面接で問われるものであったりと、かなり重要視されプラスになることが多いです。ですから、決してやり方を疎かにしてはいけません。その企業への志望動機を固めるためにも、OB訪問は必ずしておくべきだと言えます。正しいやり方を身につけて、OB訪問をより活用していきましょう。