プレエントリーとは?いつから何社に応募すればいい?

プレエントリーは日本の就活では、もはや欠かせないものとなりつつあります。選考上は関係ないと言いますが、事実上一次試験になっていることも多いです。プレエントリーに関する様々な情報をまとめて紹介しています。

プレエントリーとは?いつから何社に応募すればいい?

日本の就活にしかないプレエントリー

日本の就職活動にしかない就活用語のひとつに「プレエントリー」があります。プレエントリーについてきちんと理解できていないと、就活のスタートからつまずき、大きく出遅れてしまうことになりかねません。

選考とは関係ないという話もありますが、関係しているという話もあり、就活生にとっては大きな関心事でもあります。就活におけるプレエントリーの役割や、正しい対応について確認していきましょう。

プレエントリーとは何を意味するのか

エントリーというのは「応募する」ことを言いますが、「プレ」は「前に」「事前に」というような意味を持つ言葉です。エントリーという言葉はついていますが、プレエントリーは、エントリーそのものではなく企業に資料請求をすることを意味します。

プレエントリーとは何

大学の就職課では「いつまでに何社くらいはプレエントリーをしておいた方がいい」という指導がされることが多いです。プレエントリーは、就活をする学生が自分で直接企業にアプローチをする第一歩であり、就活を始めたことを強く意識するようになる行いです。

早めに資料請求を行って企業研究を始め、感覚をつかんでおいた方が良いという意味もありますし、実際に選考に関わる案内を受けるために必要だからという意味もあります。応募する数はともかく、従っておいて間違いのないアドバイスです。

資料請求のようなものとは言え、必要な個人情報以外にも選考に関係する様々な設問を設けている企業も増えてきていたり、プレエントリーをした人にしか会社説明会の案内が連絡されなかったりするなど、選考や評価に多少なりとも影響するまさに「プレエントリー」となりつつあります。

プレエントリーと本エントリーの違い

プレエントリーと本エントリーの最大の違いは、企業側が選考を前提とした応募として受理するかどうかにあります。

基本的にはプレエントリーをしたからと言って、選考に参加できるわけではありません。プレエントリーをしても本エントリーをしないなら、辞退とみなされることもあります。

プレエントリーは、一般的に本エントリーが始まる前から始まります。これは企業の新卒の採用活動や選考を始める時期がルールによって制限されているからです。そのため、採用を行う企業は、自社で採用サイトを作って就活情報サイトなどに自社の企業情報やプレエントリーに関する情報を掲載し、選考活動が解禁されてからの期間をできるだけ早く選考に使うようになっています。

就活生たちがプレエントリーを早めに行う必要があるのは、本エントリーの機会を逃さないためでもあり、できるだけ業界研究や企業研究などにかける期間を前倒しし、選考が始まってからは資料作成や面接などの採用に直接つながる活動に投資するためです。

プレエントリーをしても、必ずしも本エントリーをしないといけないことはありません。逆に、プレエントリー無しでも本エントリーは可能な場合も多いです。

プレエントリーは何社くらい応募するべきか

大学の掲示板を見る学生

就活を始める学生にとっては、何社ほどプレエントリーをするべきかは気になるところです。

しかし、プレエントリーの応募数には正解はありません。傾向として、自分が何をしたいか良くわからない人ほど多くプレエントリーはしておいた方が良いです。

何をしたいかわからない原因は、業界知識や企業研究が不足していることも多く、多くの企業の活動やこだわりに触れる中で、自分が社会の中で果たしていきたい役割やビジョンが浮かんでくるでしょう。

自分の志望がハッキリしていないなら、規模や知名度にこだわらず、様々な企業に応募してみることをおすすめします。最低でも10社以上、できれば20~30社は応募しておくようにしたいものです。その中で優先順位をつけて手に負える範囲でエントリーしていくと良いでしょう。

当然、応募するだけでなく案内や資料には全て目を通すようにしてください。そうしてこそ、プレエントリーを多く行ったことが自分の実力となっていきます。

就活では何社受ける?エントリー数や選考を受けた数を聞いてみた

プレエントリーはいつから?

大学構内で振り返る女子学生

プレエントリーは、基本的に採用活動が解禁される3月1日からできることが多くなっています。選考開始は6月からとなっていますので、それまでにはプレエントリーは終了すると考えておいた方が良いです(2019年卒者のスケジュール)。

企業の判断で、十分な母集団が集まったと判断された時点でプレエントリーの募集が前倒して終わることもありますので、できるだけ早く応募しておくべきでしょう。

一方で、選考が始まってからもプレエントリーや本エントリーを受け付けている場合もあります。興味のある企業については、時期が過ぎてもあきらめずに確認はしておいた方が良いです。

選考が始まってから二次募集、三次募集がある場合もありますが、この場合は、プレエントリーをしていない人にもチャンスがある場合もあります。

プレエントリーを済ませていた人や本エントリーをしていた人にのみ募集の案内が届く場合もありますので、できるだけ興味がありそうなところはとりあえずでもプレエントリーしておくようにしてください。

プレエントリーのやり方

プレエントリーをする準備が整ったら早速エントリーをしてみましょう。プレエントリーのやり方は、以下のように進めていくといいでしょう。

企業の採用サイトからエントリーする

企業が採用サイトでプレエントリーを募集している場合は、採用サイト経由でプレエントリーを行うことができます。資料請求に必要な個人情報や質問事項を入力するだけでOKです。

就職情報サイトからエントリーする

リクナビやマイナビなどの就職情報サイトに個人情報を登録しておけば、該当する企業のページからプレエントリーの募集があれば応募することができます。この場合、登録されている個人情報が自動的に企業側に伝わることになりますが、他に設問などが設置されている場合は、その入力が必要となります。

プレエントリーは企業サイトから確認し始めよう

ネットで企業サイトを見る学生

プレエントリーや本エントリーは、就職情報サイトからのみでできる場合もありますし、企業サイトのみの場合もあります。

一時期のように、募集が始まった直後に応募しないと足切りとなって応募できないというケースは少なくなっているようですが、なるべく早く応募したいのであれば、まずは応募したい企業の採用サイトから確認を始めると良いでしょう。本命であるほど、企業の採用サイト、就職情報サイトの両方を確認しておくのが基本です。

プレエントリーは本エントリーに影響している

企業が、本エントリーを行う前にわざわざ時間とお金をかけてまでプレエントリーを行うのには理由があります。

応募者数を予測したいから

企業側の立場に立ってみると、採用活動というのは大きなコストがかかるものです。資料作成は勿論、基本的に郵送費も企業持ちになりますし、多くの募集に対応するために派遣社員やアルバイトを雇って対応することもあります。

毎年の応募者数などのデータもありますが、本エントリーの応募者数の予測精度をより高めるためにプレエントリーを行っているのです。

応募者数がある程度見えてくると、選考のステップ数やスケジュールなども策定しやすくなりますし、採用活動におけるコストも予想しやすくなります。

採用活動を効率化したいから

企業説明会に参加する就活学生

就活の採用活動の解禁時期が定められていますが、これは日本経団連に属する企業の話であり、いわゆる日本を代表するような大手企業についての話です。つまり、就活の採用活動の解禁時期は、中小企業や外資企業には関係がありません。

企業側としては、優秀な人材を早めに確保し囲い込みたく、採用活動の解禁後はできるだけ早く選考を進めたい意向があり、企業説明などを事前に済ませておくことで採用活動の短期化を期待しています。

プレエントリーを選考の補助材料として使いたいから

プレエントリーは、選考に必ずしも関係があるわけではありませんが、選考の補助材料になっていることはあります。プレエントリー時の人数や設問への回答から、足切りのラインを判断したりするといったことは行われています。

会社説明会への出席やプレエントリーを本エントリーのための条件にしている企業もあり、事実上の一次選考になっているケースも見られます。

選考の前提になっているプレエントリーは早めに行うべし

プレエントリーは本エントリーではないものの、現在の日本における就職活動では事実上の一次試験、選考の前提条件になっていることが多いです。応募可能な時期も決まっていますので、関心のある分野の企業や興味のある企業については、とりあえずでもプレエントリーしておくようにしましょう。

プレエントリーで出遅れたために就職活動で後悔する人も毎年少なからずいますので、重要性を理解して、確実にプレエントリーは行うようにしてください。