応募準備

履歴書のJIS規格と独自様式の違いと選び方

日本で使われる履歴書の様式は日本工業規格によって標準が定められています。日本工業規格とは日本の工業品の寸法や生産方法、用語や単位などの標準を定めたものです。名前は「Japanese Industrial Standards」の頭文字をとってJISと略されます。読み方は「ジス」で、意味が重複していますが一般的な呼び方として「JIS規格」ということが多いです。

JIS規格でなければいけない?

履歴書の様式については、JIS Z8303「帳票の設計基準」に記載があり、その規格に沿った書式が一般的に標準とされています。但し、JISとはあくまで標準であり、例えば文字や罫線のサイズの上限下限など、ある一定の枠となります。また、JIS Z8303は設計の基準であり、履歴書について示されたのは様式の参考例で、項目の内容などの厳密な決まりには及んでいません。さらに言うなら、JIS規格に反するものが無効であるとはされていないので、規格外や未認定のものが履歴書として認められないかというと、その判断は当事者に委ねられることになります。

求人募集に「履歴書はJIS規格準拠」という条件がある場合があります。この記載をしている会社の意図にもよりますが、一般的にJIS規格の履歴書というと本来の意味でのJIS規格ではなく、前述のJISの中で示された「標準的参考例」の様式のものを指すことが多いです。同じ様式であれば市販のものでもインターネットでダウンロードしたものでも一般的には構わないと思います。

どんな履歴書を選ぶべきか

履歴書は原則的に、企業側の指定がなければ、決まった様式でなければいけないということはありません。どのような様式であっても基本自由です。だからといって、ハガキサイズのものや、名前や住所、学歴欄がないものなどでもよいかといえば、常識的な観点から言って良くないです。最低限として、写真や氏名、生年月日と年齢、性別、住所・電話番号、学歴・職歴、資格・免許、志望動機などの事項が入っていれば問題ないでしょう。色はロゴなどを除いて1色刷りのもの、各項目は枠で囲い、関連するものはまとめてあるものがよいです。サイズはA4かA3が一般的ですので、これに従ったほうが無難かと思います。自由ではありますが、自分でつくるよりは用意されているものをご使用するのがおすすめです。

趣味や自己PRなどの項目が含まれていても、含まれて居なくても構いません。逆を言えば、社会人なのに得意科目の欄があったり、新卒者なのに扶養家族の欄があったり、といった場合で困っているならば、別の様式を選択してもよいのです。

また、企業側で項目を指定した書類の提出を求められることもあります。それは、次で紹介するエントリーシートというものです。

履歴書のサイズと種類の選び方3つのポイント

エントリーシートとは

エントリーシートとは、「ES」とも言いますが、採用企業側で項目を用意した履歴書といった感じのものです。エントリーシートが用いられるのは求人倍率の高い人気企業が多く、目的としては一次選考で候補を絞ること、企業から候補者に共通した項目について聞けることです。

エントリーシートの書き方も、要領は履歴書と同じです。自己分析をして、企業の求めるニーズを研究し、要点をまとめ、読みやすく簡潔に書くことです。違うところをあげるとするならば、相手企業側で項目が決められているというところです。つまり、その項目の内容からも、企業の求めているものは何なのか、それに対して自分はどう返答すべきか、という事を推し量ることが試されます。

英文履歴書

海外、特にアメリカなどに就職を考えている人は、英文履歴書、レジュメなどとよばれる日本の様式とは違う履歴書を作成する必要があるので注意が必要です。

【履歴書・英語版ダウンロード】すぐ使えるフォーマットと書き方

様式が国家標準で決められている日本とは違い、英語圏で履歴書は特に様式が決められていないと言われています。日本の職務経歴書と同様に、特定のフォーマットがあるわけではなく、候補者それぞれが自分の経歴を一枚の文章として作成します。一般的に日本の履歴書と違う項目としては、まず経歴を古い順からではなく新しい順から書いていくこと、また写真や性別を載せないとする所もあります。