自己PRで体力を効果的にアピールできる3つのコツ

自己PRで体力をアピールポイントにしようと考える人は少なくありません。しかしながら、体力をアピールするのは、一歩間違えればマイナスの印象を持たれかねない難しさがあります。体力を自己PRの軸にする際に注意すべきこととコツを解説します。

自己PRで体力を効果的にアピールできる3つのコツ

自己PRで体力をアピールするのは体育会系の就活生

自己PRで体力があることをアピールするのは、体育会系の部活動に励む学生生活を送った新卒の就活生が多いものです。反対に言えば、転職の自己PRで体力をアピールするのはおすすめできません。

「これまで積んだ社会経験がありながら、アピールするのが体力しかないのだろうか?」と採用担当者に思われてしまう恐れがあるので、転職の場合は職務経験から出てくるアピールポイントを見つけてまとめてください。

自己PRでアピールする「体力」とは?

体力とは文字通り、肉体的な力の強さを意味します。そのうえで、就活における自己PRで使われる「私は体力があります」には、忍耐力があること、何事にもめげない精神力があることといったことまでアピールする意図が含まれています。

自己PRで体力をアピールできるコツ3つ

自己PRで「体力には自信があります」とアピールする際に、気を付けるべきコツがあります。単なる体力自慢にならないように気をつけましょう。

1.体力だけでは自己PRとして弱いことを認識する

体力をアピールする男性

体力があるということだけでは、就活における自己PRとしてはどうしても弱いことは否めません。体力だけをアピールするなら、中学生でもできるということをまず自覚しましょう。

オリンピック出場といった余程突出した成績を修めた経験でもないかぎり、体力だけしかアピールポイントのない人を採用する企業はほとんど存在しないと言っても過言ではありません。

学生時代に体育会系の部活動に励んだ経験を持つ就活生の多くは、体力があることを自己PRに盛り込みます。その典型的で数ある自己PRの中で、採用担当者や面接官の印象に残るためには、体力にプラスしてアピールできるポイントを持つことが不可欠です。

2.体力の他に協調性や思考力があることを同時にアピールする

円陣を組むサッカーチーム

自己PRで体力があることをアピールすることで懸念すべき点は、いわゆる「体育会系の運動しか能力のない人」といった先入観を持たれてしまわないかどうかということです。

どのような業種・職種であっても、体力だけでは務まりません。たとえば剣道などの武道に励んだ場合は、「集中力と思考力、自身を見つめる客観的な視点が身に着きました」といった自己PRにつなげることができます。

チームで行うスポーツに励んだ場合は、「協調性や調整能力、論理的に戦略を立てる能力を培うことができました」「チームでの話し合いをまとめる役割を果たしました」といった自己PRを加えることもできます。

3.体力が自己PRになる職種であるかよく考える

一日中オフィスで座って業務に従事するような職種つまり事務職や受付職などや、残業の少ない職種などにおいて、体力があることをアピールしても何の自己PRにもなりません。

体力が求められていないような職種の採用試験において、体力があることを自己PRでアピールした場合、「仕事内容について理解ないで応募したのだろうか」や「じっと座って仕事をすることができるのだろうか」といった不安感を採用担当者や面接官に抱かせるおそれがあります。

自己PRをしたつもりが、マイナスポイントをもらってしまうようなことにならないよう、体力が希望する職種にふさわしいアピールポイントであるのかどうか、よく考えることが大切です。

自己PRで体力をアピールすることで期待できる効果

自己PRで体力に自信があることをアピールすると、どのような効果が期待されるのでしょうか。考えられるポイントを確認していきましょう。

健康的なイメージを持ってもらえる

働くうえで何よりも大切なのは健康です。いくら他の人より抜きんでた高いスキルがある人であっても、健康を害して欠勤を重ねるようでは話になりません。元気に毎日の業務に励む姿が容易に想像できる人は、企業にとってはとても魅力的にうつります。

早期退職の心配が少ない人として認識される

腕立て伏せするビジネスマン

体力に自信がある人は、学生時代に体育会系の部活に励んだ経験があることが多いです。先輩・後輩の上下関係が厳しいイメージのある体育会系の部活のなかで、忍耐力が培われるイメージがあることでしょう。

企業が採用活動において最も避けたいのは、せっかく採用した人が早期に退職してしまうという事態です。体力があることを強調して自己PRを行うと、その体力と忍耐力によって早期退職をする心配の少ない人物ではないかと採用担当者が期待し、採用に前向きになることもあり得ます。

粘り強く物事に取り組む能力をアピールできる

体力のある人は、学生時代の部活動に代表されるような、一つの物事に集中して取り組んだ経験を持っているというイメージを持ってもらいやすいです。粘り強く仕事に取り組む姿を採用担当者や面接官にうまくイメージしてもらえれば、採用に一歩近づくかもしれません。

体力をアピールする自己PRの例文

駅伝でゴールを切る選手

新卒の就活生が、体力があることを自己PRでアピールする際の例文を挙げます。自信のある体力を培った学生時代の経験を具体的に提示し、さらにその経験を今後社会人として仕事に生かしていけるのかを分析して自己PRに落とし込んでいるところがポイントです。

体力を軸にした自己PRの一例として参考にしながら、オリジナルの自己PRを考えてみてください。

体力をアピールする自己PRの例文(新卒の場合)

私の強みは、体力と精神力に絶大な自信があることです。●●大学において駅伝選手として、箱根駅伝を目指して4年間を通じて練習に励みました。

駅伝は体力と持久力は言うまでもなく、強靭な精神力も不可欠な競技です。日々肉体的にも精神的にも追い込みながら記録をのばし、三年次には△△大会に出場し、チームで▲位に入賞しました。

自身のトレーニングに加えて、副部長として、よりよいチームワーク形成のためのミーティングや、選手のケアにも励みました。

学生時代に駅伝に熱中して励んだ経験によって、貴社の○○職に求められる、あきらめずに多角的なアプローチで粘り強い交渉をするという能力を身に着けることができました。この能力を生かして貢献したいと考え、志望いたしました。

自己PRで体力をアピールするにふさわしい職種

体力を自己PRするなら、体力を必要としている職種を志望した方が効果的です。体力がある就活生を歓迎する職種を見ていきましょう。新卒者だけでなく、転職を考えている人も参考にしてください。

肉体作業の多い職種

引っ越し業者やフィットネスジムのトレーナーといった、身体的な強さが直結する業種・職種においては、もちろん体力は大きなアピールポイントとなります。

当然ですが、本当は体力がないのに自己PRでアピールして採用されてしまうと、職務を全うすることはおそらく不可能でしょう。

深夜残業が多く休みが少ないマスコミ業界

バーベルを持ち上げるビジネスマン

テレビ局、新聞社、出版社、広告代理店といったマスコミは、深夜残業が多く休日も少ないことが多く、体力がない人が勤めることは難しい過酷な業界です。

体力があることは大前提とされていますが、「体力には絶大な自信があります」と改めてはっきりと主張されると、「この人を採用すると大丈夫だ。タフな身体できっと頑張ってくれるだろう」という安心感を与えることができるでしょう。

あちこち外回りをする営業職

営業職は、体力と精神力のどちらも求められる職種の代表です。雨の日も風の日も、毎日の外回りの営業活動をこなせるタフさがあることは、営業職として採用される第一条件と言えます。どのようなプレッシャーのもとでも、体調を崩すことなく粘り強く営業活動に励むことができる人を企業は求めています。

エネルギッシュな生徒と毎日過ごす教師

教壇に立つ教師

近年、学校の教師の勤務時間の長さが社会問題として報じられています。担任業務や授業以外にも、部活動の顧問が不可欠な学校も多いです。体力がなければ、若くエネルギッシュな児童や生徒とともに毎日を過ごすのは難しいと言えます。

世間一般的にも、フレッシュで快活な教師像が求められがちであるため、体力があることは一つの自己PRとして十分に役割を果たします。

介護職など夜勤のある職種

介護職をはじめとした、夜勤があり肉体も酷使する職種では、体力があることは最も求められているポテンシャルの一つです。採用試験のなかで、体力に自信があるかどうか確認されることも多いでしょう。

自己PRでは体力だけではないことをアピールしよう

自己PRは文章で書かれるものであるため、文章の構成や文体にも気を配る必要があります。自己PRは、説明文のように書かれることが多く、自分自身を紹介する文章であるため、明確な表現や整った文体が求められます。

また、自己PRには自分自身の経歴やスキル、経験を記載することが一般的ですが、その際には、単に事実を列挙するだけでなく、それを通じて自分自身の価値や強みをアピールするようにします。例えば、スキルを紹介する際に、そのスキルがどのような業務に役立っているかを具体的に説明することで、自分自身の価値を伝えることができます。

また、自己PRには、自分自身がどのような人物であるかをアピールすることも重要です。例えば、コミュニケーション能力に優れていることをアピールする際には、自分自身がどのように相手とのコミュニケーションをとるか、その結果どのような成果を出せるかを具体的に説明することが効果的です。