履歴書の基本情報の書き方を覚えよう
就活において面接の前に提出する履歴書は、企業とあなたのファーストコンタクトになります。書かれた内容によって「ぜひ会ってみたい」と思われるか「これは期待できないな」思われるか、運命の分かれ目です。
応募先の企業に提出する書類のひとつとして欠かせない履歴書ですが、就活で初めて履歴書を書く場合、基本情報の書き方がよく分からない人もいるでしょう。ここでは、履歴書に書く基本情報の項目ごとの書き方のほかに、履歴書を書く際に知っておきたい注意点なども併せて紹介します。基本情報の書き方を覚えて、企業の採用担当者に良い印象を与えられる読みやすい履歴書に仕上げましょう。
日付欄の書き方
履歴書の上部にある日付の記入欄は、直接持参する場合は提出日、郵送する場合は投函した日を書きます。前もって記入したとしても、提出日より古い日付では履歴書を使い回ししたのではと思われる可能性があるからです。
氏名・名前欄の書き方
名前の欄は、自信を持って大きめに書きましょう。自分の名前を通して、前に出る気持ち、受かりたいという意欲を表すとよいかと思います。といっても、やりすぎは禁物ですが。また、他の項目と比べても文字数が少なくて誤魔化しが利かなく、初めに目が行くところなので、一文字一文字をバランスよくとりわけ丁寧に書くように努めましょう。
振り仮名も忘れずに記載しましょう。すぐに読める漢字だったとしても省いてはいけません。フォーマットに「ふりがな」と書いてあれば平仮名で、「フリガナ」となっていれば片仮名で振るのが一般的です。どちらかというと履歴書にはひらがなの方が多いかと思います。
生年月日・性別欄の書き方
生年月日の記載は一般的には「1、2、3」などのアラビア数字で、多くの場合「昭和、平成」などの元号が選択式になっているかと思います。特に気をつけることはありませんが、正直に丁寧に書きましょう。「満○歳」というのは、「数え年」という年齢の数え方と区別したものなので、普段使っている誕生日を基準とした年齢を記載すれば問題ありません。正確には1歳分が加えられるのは誕生日の前日からと言われています。
性別欄もほとんどは丸をつけるもので、嘘が無ければ特に気をつける必要は無いかと思います。但し、丸をあまりにも乱暴に書かないように注意しましょう。それほどでなければ、形や大きさで差が出ると言うことも無いかと思います。
電話番号欄の書き方
連絡のつく電話番号を記載します。以前は携帯電話番号ではなく固定電話の番号を記載しなければならないということも言われていましたが、昨今では固定電話をもたずに携帯電話のみという人も増えてきています。お家に固定電話がある場合はもちろん記載した方がよろしいですが、無いのであれば正直に携帯電話のみでも構わないと思います。固定電話にこだわって離れて暮らす実家の番号を記載しても、あなたに連絡がつかないのであれば意味がありません。
また、「電話番号」と「携帯電話」と分かれたふたつの項目がある様式の履歴書もあります。両方あるならもちろん両方書くのがよいのですが、片方だけであれば、無い旨を断って「携帯電話にお願いします」など連絡先を指定してもよいですし、欄が離れていれば同じ番号を書いてもよいかと思います。また、自分にあわない履歴書であれば、悩むくらいでしたらフォーマットを別のものに選び直しましょう。
メールアドレス欄の書き方
毎日チェックできるメールアドレスを記載しましょう。パソコンか携帯電話のものかというところに特に決まりはありませんが、相手方はPCで送ることが多いので、パソコンで確認できるアドレスの方が後々によいかと思います。
パソコンは毎日チェックできないという方でも、パソコンのアドレスを記載して、そのアドレスにケータイのメールアドレス宛の転送設定をしておくというのも方法ではないでしょうか。
現住所欄の書き方
住所を書くときに注意すべきポイントは簡略化をしないということです。同じ地域であっても必ず都道府県から書き始め、「○‐○‐○」といった省略した形ではなく、「○丁目○番○号」や「○丁目○番地」など、正式なものを記載しましょう。
マンションやアパートなどの集合住宅などでは名称と部屋番号も記載します。「○丁目○番○号 □□マンション △△△号室」といった形で記載します。マンションの場合、「○丁目○番○-△△△号」という記載が役所などで正式とされる場合もありますが、その場合でもマンション名と部屋番号は記載して「○丁目○番○-△△△号 □□マンション △△△号室」としておいた方が間違いは少ないかと思います。
連絡先欄の書き方
現住所の他に、連絡先という住所・電話番号を記載する欄がありますが、ここにはご実家の住所を記載するのが一般的なようです。但し、上記の連絡先に連絡がつかなかった場合に緊急時の連絡先として使用される可能性があります。ここは多くのフォーマットの中で断り書きがされているように、得に記載する必要はありませんので、書かずに空欄のままでも問題ありません。
学歴・職歴欄の書き方
学歴や職歴欄の書き方を大まかに説明します。次の5つのポイントに気をつけながら書いてください。
- 初めの欄に「学歴」と書く
- 学校名を記入する
- 一行あけて「職歴」と書く
- 時系列に沿って、会社名と業種、職務内容を記入する
- 最後の行の右はじに「以上」と書く
学校名や会社名は、省略せずに正式名称を書きましょう。例えば高校は「○○高等学校」と書くのが基本です。小学校や中学校の学歴は、卒業年度だけを書きます。 欄が足りない場合は、小中学校を省略して最終学歴のひとつ前から書いてもかまいません。その場合、高卒だったら中学校卒業から、大卒だったら高校卒業から書きます。書き忘れやすいのが最後の「以上」です。締めの言葉ですから、書き忘れないようにしましょう。
志望動機欄の書き方
履歴書の志望動機欄には、その会社を志望した理由を具体的なエピソードを交えて書きます。どのような流れで書くかを考えましょう。 色んな書き方のパターンがありますが、比較的書きやすい構成例を紹介します。
- 志望理由を一文でまとめる
例 看護師として人の役に立ちたい
- 志望理由に関係するエピソードや前職で成功させた事例などを書く
例 母が看護師で人を助ける素晴らしい仕事だと感じ同じ道を選んだ
- 就職後に取り組みたい仕事を書く
例 伝統と実績のある貴院で経験を積み患者様に喜ばれる看護をしたい
文章がまとまったら清書に移ります。志望動機欄の書き方のポイントは、次の通りです。ポイントをおさえて、失礼なく好印象を持ってもらえる書き方をして、企業へ熱い思いを伝えましょう。
- 御社ではなく「貴社」と書く(病院なら「貴院」学校なら「貴校」など)
- 罫線がない場合は鉛筆で薄く線を引くと書きやすい
- 最後の行まで埋まるように字のバランスを考えて書くと好印象
趣味・特技欄の書き方
「特技と言っても思いつかない」と趣味・特技欄に何を書いたらいいか悩む方もいるかもしれません。ですが、「特になし」と書いてはせっかくの自己PRできる欄なのにもったいないです。自分の生活を見直して、履歴書に書けそうな特技や趣味がないかを考えてみましょう。
特技としてベストなものは仕事に関係する特技です。それ以外だと語学関係はアピール力が高いので、英語が得意だったり語学教室で勉強中だったりする場合はぜひ書いてみてください。
また、趣味に近いものでも実績があったり人に負けないほどの知識量があったりする場合は、特技として書くことができます。例えばスポーツでの大会入賞経験があるなら、特技として書いてもいいでしょう。
趣味を書くときは、できるだけ詳しく書くことをおすすめします。例えば読書が趣味なら「三国志関係の本を読むこと」のように、本のジャンルやタイトルなど具体的に書くと、面接の際に採用担当者もそのことについて質問しやすいです。
就活の履歴書を書く際にチェックしておきたいこと
ここからは各項目の書き方以外で、履歴書を書く際に知っておくべきことを見ていきましょう。おすすめの下書き方法や印鑑の押し方、履歴書に貼る証明写真のことなどについても紹介しているので参考にしてください。
就活の履歴書の用紙サイズはB5が主流
市販されている履歴書のサイズは、B5が主流です。 履歴書のサイズに関して企業側から特に指定がない場合は、市販の履歴書を使用する志望者がほとんどでしょう。その場合、A4サイズを使うと書類整理するときに飛び出てしまいますし、B5サイズと比べて開いたときに場所を取ります。そのためパソコンで自作するときもサイズはB5(B4二つ折り)で作る方が無難でしょう。
履歴書は手書きがおすすめ
「字が下手だからパソコンで作成したいなあ」という方もいらっしゃいますが、指定がない場合、履歴書は手書きがおすすめです。温かみのある手書きの字には人柄が表れます。
字が下手でも丁寧に書いていれば「仕事をきちんとやってくれそうだ」と企業側にも良い印象を与えられるでしょう。なんでもパソコンで済ませてしまう時代ですが、あえて手書きで作成することで就職への熱意も伝わりやすいのです。
また、パソコンで作成すると他の会社への使いまわしもできますが「何度でもやり直しができるから」と思わぬ入力ミスをすることがあります。その点手書きですと間違えたら書き直しですからかなり慎重に取り組むことになるので、ミスが少なくなるのです。
履歴書に押す印鑑は最初に押すとミスが少ない
一般的な履歴書には名前の横に印鑑を押す欄があります。履歴書を書く前に印鑑だけ押しましょう。
履歴書を全部書いてから印鑑を押す方法だと、失敗した場合はまた一から書き直すことになってしまいます。その点最初に押すと、万が一失敗した時でもやり直せるので致命傷にはなりません。最初に押すことで押し忘れを防ぐこともできます。
履歴書の下書きは欄の上に小さく書く
手書きの履歴書の下書きは、行の上部に小さく書くと消すときに楽です。鉛筆書きの上からペンでなぞるやり方だと、消しゴムでインクがこすれたり消し忘れたりする可能性があります。企業側は字の消し方もチェックしています。消し方が甘いと「仕事のツメも甘そう」という悪い印象を与えてしまうのです。その点、記入欄の上部に小さく書く方法はインクのこすれや消し忘れを防ぐことができます。ぜひ試してみてください。
証明写真はスタジオで撮ってもらった方が確実
履歴書で使う証明写真、機械で撮ることもできますがスタジオで撮ったほうが確実です。街角のスピード写真機はいつでも簡単に撮影できますが、サイズに合わせて自分で切るのが意外と面倒です。切り方が曲がっていたり、サイズが合っていなかったりする場合は履歴書に使えません。せっかく撮ったのに無駄になってしまうこともあるのです。
スタジオで撮影してもらえばきれいに撮れますし、指定のサイズに切ってもらうことができるので手先が不器用な方には特におすすめです。
また、履歴書に写真を貼る前、裏に氏名を記入しましょう。そうすると、万が一写真がはがれた時でも誰のものかが分かるので安心です。
現住所や氏名欄に「ふりがな」とあればひらがな、「フリガナ」ならカタカナ
「ふりがな」と書いてある場合はひらがな、「フリガナ」と書いてある場合はカタカナで書きましょう。購入した履歴書にどう書かれているかを確認し、それに合わせましょう。現住所欄のふりがなは、漢字の部分だけでOKです。
就活の履歴書は読む人の気持ちになって丁寧に書こう
就職活動の履歴書を書く際には、読む人の気持ちになって丁寧に書くことが重要です。これは、履歴書は自分のアピールや経歴を伝えるための書類であると同時に、企業側が採用の際に参考とする大切な資料であるからです。
履歴書を読む側は、多くの応募者の中から最適な人材を探すために、応募者の情報を詳しくチェックしています。そのため、履歴書を読む側の気持ちになって、情報を簡潔かつわかりやすく伝えることが大切です。また、誤字脱字や記入漏れなどのミスがあると、読む側に不快感を与えてしまうため、履歴書作成の際には細心の注意を払う必要があります。
さらに、履歴書には自己PRや志望動機など、自分自身のアピールポイントをしっかりと伝えることが必要です。自分の強みを最大限にアピールするためには、読む側の目線に立って、どのような情報を伝えるとよいかを考えることが大切です。
履歴書を書く際には、読む側の気持ちになって丁寧に書くことが重要です。自分自身のアピールポイントを最大限に引き出し、誤字脱字や記入漏れなどのミスがないように注意しながら、自信を持って履歴書を提出するようにしましょう。