転職活動は周囲に波風を立てないようにしたいもの
在職中の転職活動は、非常に難しいものでもあります。おおっぴらにするのも憚られますし、会社の人にもあまり相談しにくいことでもあります。また、離職後の転職活動も、空白の期間が空けば空くほど、焦りも出てしまいます。周囲に波風を立てずに、なおかつ転職も成功させる7つのマナーをご紹介します。
1.転職活動は現在の職場を辞める事を決めてから行う
「良さそうな会社に就職できたら、転職しても良いかも」くらいの軽い気持ちで転職活動を行うなら、現在の仕事も疎かになるだけでなく、転職が決まったとしても「やっぱり転職しないほうがイイかも」と就職を辞退することにもなりかねません。
社会人として責任ある行動をとるためにも、「現在の職場は転職先が決まったら辞める」という気持ちを固めてから転職活動を行います。現在の職場、転職先の職場、どちらに対しても失礼のないようにしましょう。
2.転職活動は転職を希望する3か月前から始める
一般的には、転職活動は転職を希望する3か月前から行うことがおすすめです。現在の職場で加わっているプロジェクトに必要な期間なども考慮しつつ、迷惑をかけないように転職活動を進めて行くには、転職を希望する3か月前の時期がまず順当といえるでしょう。
また、離職後に転職活動を行う人も3カ月以上仕事から離れているならば、「何か問題があるのでは」と採用担当者に不信感を抱かせてしまいます。特別な事情が無いならば、退職後3カ月以内に就職できるように活動を行うことが大切です。
3.転職活動で提出する履歴書・職務経歴書は丁寧に作成する
新卒の時と比較して社会経験が豊富にあることが、転職希望者のメリットでもあります。そのメリットを最大限利用するためにも、履歴書の職歴欄や職務経歴書は丁寧に作成しましょう。
どのような仕事に関わり、どのようなスキル・経験を習得したのかを、人事担当者が読みやすいように記述します。時期や業務ごとに見やすく項目別に整理された書類を作成するなら、事務能力やまとめる能力の高さもアピールできます。
4.転職活動で面接を受ける時は誠意をもって臨む
転職を希望する場合も、新卒の時と同じく、「判断される側」の立場に立ちます。社会人として働いた経験があるからといって、横柄な態度では面接に通過することはできません。
学生の時には得られなかった経験を積んだことで、社会人としての常識・マナーを十分に身につけたことを面接官に示すためにも、丁寧さと誠意を持った態度で臨むべきです。
面接や受付の人が自分より若かったり横柄であったりしても、低姿勢で接することが重要です。
5.現在の職場を辞める理由はポジティブに表現する
現在の仕事を辞めて転職を希望するのですから、転職先の面接で必ず前職を辞める・辞めた理由を尋ねられます。「人間関係が辛かった」「希望する仕事をさせてもらえなかった」「忙しすぎた」などの否定的な理由を述べるなら、「また同じ事が起これば会社を辞めたいと言うのだろうな」と面接官に判断されてしまいます。
現在の職場や以前の職場を決して悪く言わずに、「自分の見識を広げたい」「この分野を極めてみたい」とポジティブな表現を用いて転職先のメリットを述べるように心がけましょう。
6.転職活動中のスケジュール管理はしっかりと行う
いつでも企業側の状況に合わせることができた新卒での就職活動や、ほとんどの時間を就活に充てられる離職後の転職活動とは異なり、在職中の転職活動は時間的な制約が多いというデメリットがあります。
中途採用のために、面接や説明会を土日や平日の夜間に行う企業もありますが、そうでない企業も少なくありません。
有給休暇を活用するなどして、現在の職場にも迷惑をかけずに転職を希望する企業の都合に合わせられるように努力しましょう。何度も時間変更を行うと、転職活動が失敗することもあります。
スケジュール管理能力も問われるのが、在職中の転職活動なのです。
7.転職先が決まったら、すぐに現在の職場に伝える
「まだまだ先の事だから」「ばれると居心地が悪くなりそうだから」といった自己中心的な考えで、上司に転職の旨を伝えるのを引き延ばす人が少なくありません。法的には、雇用期間が取りきめられていない場合には、退職する2週間前までに報告すれば退職することができます。
ですが、引き継ぎをスムーズに行い、現在関わっているプロジェクトにも支障を来さないためにも、転職先が決まったらすぐに現在の職場に伝えるようにしましょう。
転職活動は、周囲にも気を配って行うのがマナー
在職中でも離職後でも、転職活動を行うためには体力と精神力が必要となります。特に、在職中に転職活動を行うならば、周りから嫌がらせを受けたり、退職届をなかなか受け取ってもらえなかったりすることもあります。
「絶対、今の職場を辞める」「転職することで確実にキャリアアップできる」と強い信念を持つことが、転職を成功させるためには何より重要と言えるでしょう。