エステティシャンになるために有利になる資格
女性であれば、誰しもがいつまでも美しくいたいと願う人は多いでしょう。基本的なスキンケアやボディケア、ダイエットなどは自分自身で行うことは可能ですが、より美しくなりたい、この美しさを維持したいと思うとなかなか一人では続かないこともあります。その時、必要とされるのが美容のプロであるエステティシャンの存在です。
エステティシャンは人間の肌をより美しく健やかに保ち続けるためのサポートをしてくれる存在です。今回は、女性の美を扱うエステティシャンの資格について焦点を当てていきます。
エステティシャンの主な仕事内容
エステティシャンとは、主に全身美容を行う施術者のことを言います。全身美容とは、顔やボディなどにトリートメントをし、マッサージなどのケアを施すことです。美しさを維持したい、追求したいというお客様の健やかさ・美しさの維持をお手伝いします。
エステティシャンが行う主な施術
- ボディケア
- フェイシャルエステ
- リフレクソロジー(足裏マッサージ)
- 脱毛
もちろん、施術だけではなく、カウンセリングによってお客様の美に関するお悩みや疑問を引き出し、それに答えることもエステティシャンとしての大切な仕事のひとつです。
継続して来店いただいている場合には、過去から現在にかけてのお客様の身体の変化にも細やかに気を配り、さらなるサービスの向上に努める必要があります。
エステティシャンの勤務時間・休日は?
一般的な企業に勤める会社員と比べると、エステティシャンの勤務時間は長い傾向にあります。
エステサロンの営業時間はサロンにより異なりますが、およそ10時~22時までが平均です。シフト制を導入しているサロンであれば、ある程度の勤務時間は明確となりますが、シフト制ではないサロンの場合は開店~閉店まで長時間の勤務を余技なくされるケースもあります。
エステティシャンの休日についてもサロンによりけりですが、平均すると月6~8日程度与えられるところが主です。基本的に土日は営業日となるので、必然的に平日休みが多くなります。
定休日があるサロンであれば定期的な休みがありますが、定休日がないサロンの場合、基本的には年末年始の休み以外は不定休となります。
エステティシャンになる3つの方法
エステティシャンを目指すなら、まずは人間の身体や心の仕組みなど、人体の生理機能や心理について学ぶ必要があります。さらには食事や運動、睡眠などの生活習慣や化粧品、美容器具のほか、独立するために経営や法律関連の知識など、幅広い知識を身につけなければなりません。そして、このような知識の習得と同時並行して、技術を学んでいく必要があります。エステティシャンとして必要な知識や技術を身につける方法は主に3つあります。
1 専門学校で勉強する
エステティシャンになるために特に必要な資格はなく、国家資格も存在しません。しかし、施術では人肌に直接触れるため、確かな技術と知識が必要です。
中には未経験で働くことができるサロンもありますが、即戦力として働きたい場合は、エステティシャンとして働く上での必要な知識や技術を学ぶことができるエステティシャンの養成スクールや専門学校に通うと良いでしょう。また、一定の知識を持っていると、就職時に待遇面で優遇されることもあります。
2 通信講座で学ぶ
専門学校への通学で学ぶほか、エステティシャンを養成する通信講座で学ぶ方法もあります。こちらは専門学校へ通う時間がない方や、現在働いていて、いずれはエステティシャンになりたいと考える社会人の方におすすめです。
講座は主に2種類あり、DVDやテキストを使用して学ぶ方法と、スクーリングという方法で講師から直接教えてもらえる機会のある講座があります。
通信講座の良いところは、自分の好きな時に好きな場所でマイペースに学ぶことができるところです。通信講座の全ての課程を修了すると試験を受け、見事合格するとエステティシャンの資格を取得できます。
3 エステサロンで働きながら勉強する
専門学校や養成スクール、通信講座などを一切受講せずに未経験でエステティシャンになりたい場合は、未経験可の求人に応募し、働きながら必要な知識や技術を身につけていくというのもひとつの手段です。
独学で一人前として認められる知識や技術を習得する場合、専門学校への通学や講座を受講した場合と比べ、知識やスキルを身に着けるまでに時間がかかってしまうことがあります。
収入を得ながらプロのエステティシャンを目指している人にはおすすめですが、未経験の人を雇ってくれる求人は滅多になく、資格取得者や経験・知識のある人が優先されるのが現状です。
エステティシャン資格の種類はさまざま
エステティシャンを目指す上で、資格を持つことは消費者に対し技術や知識を示すひとつの指針です。具体的にはどういった資格が存在するのか、協会ごとに解説していきます。
1 日本エステティック協会
日本エステティック協会では実に7つもの資格制度が設けられていますが、その中でも「認定エステティシャン」「認定トータルエステティックアドバイザー」は特に有名な民間資格です。
認定エステティシャンは、エステティックに関する理論や技術を理解し、エステティック業界の中核を担うエステティシャンを表す資格です。認定エステティシャン資格には上級もあり、こちらは理論や技術の全てを理解し、実践する能力を有していることを示します。
認定トータルエステティックアドバイザーは、エステティックのプロフェッショナルとしての高い志を持ち、業界全体の先導者として活躍するエステティシャンに与えられる資格です。
2 国際組織CIDESCO(シデスコ)
国際組織CIDESCO(シデスコ)が付与する資格で有名な資格が「Beauty Therapy Diploma(ビューティーセラピー・ディプロマ)」です。
Beauty Therapy Diplomaの取得後には、さらに専門的な知識を持つエステティシャンであることを示す「Aromatherapy Diploma(アロマセラピー・ディプロマ)」「Spa Therapy Diploma(スパセラピー・ディプロマ)」の取得が可能となります。
CIDESCOインターナショナルエステティシャンの最大の特徴は、国際ライセンスとして国内外で活躍することができる資格であるということです。
国際組織CIDESCOは1946年にスイスに本部を設立し、現在は世界33カ国が加盟している非常に歴史のある協会です。将来的に海外で働くことを見据えているのであれば、ぜひ取得しておきたい資格です。
3 日本エステティック業協会(AEA)
日本エステティック業協会(AEA)が付与するAEA認定エステティシャン制度では、エステサロンで働くための基礎的な技術や知識、接客マナーを身に着けることが可能です。
さらに上位の資格では、フェイシャルやボディケアを専門とするAEA上級認定エステティシャンや、グローバルな活躍を目指す方向けのAEA認定インターナショナルエステティシャンもあります。
エステティシャンの資格はどうやって取得するの?
エステティシャンの資格は多数あり、取得する資格によってかかる費用や受験資格の条件は大きく異なります。
例えば、日本エステティック協会の「認定エステティシャン」の場合、実技試験および筆記試験をクリアする必要がありますが、そもそもの受験資格として「エステティシャンセンター試験に合格している」なおかつ「日本エステティック協会認定校での300時間課程の修了、もしくは3年以上の実務経験がある」など、いくつかの条件を満たしていることが課されています。
受験資格は上位資格となるほど厳しくなり、合格率も下がります。しかし、取得しておけばエステティシャンとして働く際には、サロン側に認められて採用されやすいというのはもちろんのこと、お客様に対しても大きなアピールポイントとなり、顧客獲得につながることは間違いありません。
受講料についても協会や資格の種類により幅があります。取得後には資格更新料が必要なものと無料のものがあったりとさまざまです。資格取得の際にはそれぞれ確認しておきましょう。
エステティシャンの資格を取得して実践で活かそう
エステティシャンは人間の身体を扱う全身美容のプロフェッショナルです。そのため、しっかりと基本的な知識と技術を身につけておく必要があります。
スクールや通信講座を上手に活用することで、年齢や居住地など関係なくチャレンジできる仕事です。
様々な資格があるため、その中で自分に合った資格を取得し、より高度な知識と技術を身につけることによっていずれは独立することも夢ではなくなります。「自分らしい働き方」を実現できるエステティシャンを目指すなら、ぜひ資格取得を検討してみてください。