新社会人は「貯金」でもしもに備えよう
新社会人のみなさんは、大学や専門学校時代と違い、何かしらの課題に取り組み、その対価としてお金をもらう立場となります。大学や専門学校時代は、お金を払って知識や技術、経験を掴むことが主で、お金はアルバイトや、奨学金や仕送り等に頼っていました。ですが、これからは、毎日の取り組みが全て、お金を貰い受ける生活へと変わります。
すべてを個人の力でやりくりしていかなければなりません。今まで、自宅から大学や専門学校に通っている人でも、一人暮らしになる人は多いと思います。となると、完全に経済的自立を果たしたこととなり、個人でお金をやりくりする必要があります。
でも学生時代も、お金のやりくりをしたことがない人はいないと思いますが、特に1回でも「金欠」なんて事態になった人は要注意です。社会人でそのような状態になるのは、危険です。もしもに対する備えを用意するようにやりくりしましょう。
もしもに対する備えの種類はいくつかあります。その中で、1番身近な備えの方法で、かつ徹底した自分の経済マネジメントが重要になるものが「貯金」です。すぐにでも行動こそできるものの、他の備えと違い、しっかりとやりくりしなければ絶対に続きません。そんな、社会人なりたての方たちにとって、効率のいい貯金のプランやコツをいくつか説明します。
社会人の貯金の実態
ではまず、社会人の貯金の現状から見ていきましょう。マイナビのフレッシャーズが2014年に社会人男女500人にアンケートしたところ、
あなたは毎月貯金をしていますか?
- している 326人(65.2%)
- していない 174人(34.8%)
毎月どれくらいの金額を貯金しているのでしょうか?ベストスト3のみ記載)
- 第1位 4万円以上5万円未満 66人(20.2%)
- 第2位 2万円以上3万円未満 58人(17.8%)
- 第3位 1万円未満 42人(12.9%)
その貯金額は月収の何%なのでしょうか?(ベスト3のみ記載)
- 第1位 1-10% 118人(36.2%)
- 第2位 11-20% 75人(23.0%)
- 第3位 21-30% 54人(16.6%)
という結果となりました。この結果から、まず約6割の社会人に備えがあることがわかります。また、毎月の貯金額は上位3つともに5万円未満と比較的低額で、月収の貯金比率も上位3つともに30%以下と妥当の割合となりました。特に、月収の貯金比率は、1~10%という無理のない割合で貯金している人が36.2%と全体の1/3以上という結果になりました。
理想の貯金比率は年収の20~30%と言われています。ですが、その理想を実現できているのは約1/6というのが現状です。ですが、新入社員でその理想を満たす必要はなく、毎月の手取りの1割、額にしておおよそ3万円~2万円程度で大丈夫です。その程度であれば、実現できると思います。
自分に適した貯金プランを立てよう
インターネットや本などには、貯金の方法がたくさん載っています。貯金するうえで、貯金方法は重要です。選択次第で貯金が成功するか否かが、粗方決まってしまうと言っても過言ではありません。
しかし、方法がたくさんありすぎてどの方法を選択すればいいのかわからないと思いますので、おすすめの貯金方法3つを簡単に説明し、どのような人が向いているか紹介していきます。
節約貯金
節約貯金とは、日々の生活の無駄なお金を省き、その分のお金を貯める方法です。無駄なお金とは、例えばコンビニ弁当代やATMの手数料、ネット回線の不要なオプション費用のことです。このような工夫や行動次第で、省くことができるお金を通して貯める方法です。
これは、普段からまめな人、特に女性に向いている方法と言えるでしょう。逆に、普段からおおざっぱな人にとっては、ストレスが蓄積する一方なので、あまりおすすめできません。ですが、これはケチになるという意味でも、貧相な生活をするという意味でもありません。自分の生活を一呼吸置いて、客観的に見つめ直すことで、お金を貯めることなのです。
小銭貯金
小銭貯金とは、その名の通り、小銭を活用して貯金していく方法です。小銭が発生するたびに、全てもしくは一部を貯金箱に入れていく、比較的実行しやすい貯金方法です。ある程度貯まったら、ゆうちょ銀行を利用して、精算から口座入金までを一括ですると、より継続しやすくなります。
これは、普段から小銭が発生しやすい人に向いている方法です。電子マネーやクレジットカードを頻繁に利用する人には向いていません。また、1円玉や5円玉が発生しやすい人は、小銭全てを対象とする方法が向いています。つり銭を調整して、500円玉や100円玉を作るのが習慣となっている人は、500円玉貯金や100円玉貯金が向いています。
定額貯金
定額貯金とは、ゆうちょ銀行特有のサービスで、1,000円以上のお金を半年間の据置期間を経て、最長10年間半年複利で、利息を貯めていく制度です。これは、お金がある程度お金が貯まっているときで、かつ長期間使う予定のないお金ができたときに非常に効率のいい手段の1つです。
貯めたお金の居所を定額貯金にするだけで、利息が増えていきます。お金は半年過ぎれば、いつでも引き出すことができるので、家計が傾いたときの保険としても使うことができます。ただし、3年以上貯めていないと利息的に不利になるので、少なくとも3年間は使わないお金が発生したときに有効な手段です。
まずは型にはまる、慣れてきたら自分なりの貯金方法を見つける
学生から社会人になったうえで、もしもの備えである「貯金」が非常に重要です。貯金額としては、毎月の手取りの1割、額にしておおよそ3万円~2万円程度で大丈夫です。
具体的な方法としては、
- 節約貯金 日常生活の無駄なお金を省いてお金を貯める方法
- 小銭貯金 小銭を活用して貯金していく方法
- 定額貯金 ゆうちょ銀行特有のサービスを利用した方法
を解説しました。
もちろん、今回紹介した方法以外にも様々な貯金方法があります。まずは、自分に合いそうなものを選んで、型にはまってみて、合う方法か否かをしっかりと吟味します。そして大切なのは、慣れてきたら自分なりの貯金方法を確立することです。別の方法を掛け合わしてもいいです。肝心なのは、先々まで見通して、貯金プランを立てることです。