インターンの応募メールは大学生にとって心配のタネ
今や多くの大学生が就活前にインターンシップを受けていますが、これが自分ひとりで初めて企業とやりとりをする機会となる場合も多いもの。そのため、応募のメールひとつ送るのにも緊張し、また文面にも悩んでしまうことがあります。
ビジネスメールには基本的なルールやマナーがあり、それさえしっかりマスターしておけばインターンに限らず様々なシーンでスマートにメールのやりとりができるようになります。インターン応募の時点でしっかりしたメールが送れると、採用担当者に「ビジネスマナーが身に着いている学生だ」と好印象を与えることもできるでしょう。
インターンの応募メールが心配のタネから武器に変わるように、送る際のポイントをしっかり押さえておきましょう。
人気のインターンシップは応募メールの時から選考が始まっている
昨今はインターンシップが非常に増えていて、その募集形態も多様化しています。
大規模なインターンイベントを設けるところでは、参加希望者のための特別なWebサイトや応募フォームを作っていることがありますが、小規模な場合にはコストをかけないために担当者に直接メールで希望の旨を連絡するケースが多いです。
ただし、企業側としては、インターンは実際に職場体験をしてもらうことになるため、プログラムを考えたり教育役をつける必要があり、給与支給の有無に限らずノーコストではありません。そのため、採用に結びつけられるようにしっかりと選考を行うのが普通です。
特に人気のあるインターンシップの場合、応募枠よりも多い人数がインターンを希望するため必然的に選考が行われます。面接やグループワークをする場合もありますが、最初の応募メールから選考が始まっている場合がありますので注意しましょう。
インターンシップに応募メールを送る前に押さえておきたいビジネスマナー
インターンへの応募をメールでする場合、まずはビジネスマナーにのっとったメールの書き方をする必要があります。
1 メールの件名はわかりやすく書く
SNSは人やグループを中心にメッセージが整理されていますが、メールは基本的に「件名」がそのメッセージの内容を判断する基準となります。そのため、メールの件名は内容が伝わるわかりやすいものにしましょう。インターン応募なら、「インターン応募(●●大学3年 山田太郎)」のように、件名を見てすぐにインターンに関する内容であることが伝わるようにする必要があります。
2 誤字脱字に注意する
メールの誤字脱字にも注意しましょう。当然、誤字脱字は人間であれば起こりますが、注意することによって減らすことは可能です。あまりにも多ければ、片手間でメールを書いたとして、インターンを志望するその本気度が疑われることになりますので注意しましょう。
また、ビジネスマナーとして相手の会社名や役職名などは間違いが無いように注意してください。「A株式会社」と「株式会社A」は違うものになりますので気を付けてください。
3 簡潔で読みやすい内容を心がける
メールは文字数が多くなればそれだけ読みにくくなります。少しでも読みやすくするために、内容は簡潔にまとめ、適度に改行や空行を入れましょう。できるだけ目線があちこち動かずに済むように書くのが、相手を疲れさせず、時間を余計に取らないためのポイントです。
4 メールを送る時間帯を考慮する
急ぎでない限りは企業の営業時間中に連絡をするようにしてください。相手が緊急時の対応のために個人の携帯電話などにメッセージが転送されるよう設定している場合、非常識な時間に送信してしまうと迷惑となるためです。
5 応募メールの最後には署名を入れる
メールの最後には必ず自分の名前、所属、連絡先を含めた署名を入れてください。メールソフトやアプリでは署名のフォーマット(書式)を作って保存できるようになっていますので、しっかり作っておきましょう。これは企業側が確認をしたい場合や連絡をしたい場合に参考となります。
インターンの応募メールでは志望動機アピールを忘れないようにしよう
インターンの応募メールの内容は簡潔である必要があります。しかし、「インターンに参加したいです。よろしくお願いします」という内容だけでは不十分です。
物事には動機があります。インターン参加を志望するならその動機や意欲をしっかり伝えることによって、相手により良い印象を与えることができます。事務連絡にならないように、インターンへの志望動機をしっかりアピールしましょう。
インターンの志望動機は入念に企業研究を行い、数あるインターンの中からどうしてその企業を選んだのかが、説得力をもって伝わるような内容を考えてください。
インターンシップ応募メールの書き方ポイント
インターンシップの参加応募メールの書き方についてポイントを整理してみましょう。
1 メールの件名は名前と所属まで入れる
メールの件名は「インターンシップ応募につきまして」などで良いのですが、できるだけ「インターンシップ応募につきまして(●●大学3年 山田太郎)」と名前や所属まで入れるようにしてください。企業側には同様の内容のメールが多く届きますから、その中からメールを探したりする際に便利になります。メールは相手の時間を奪う行為ですので、少しでも時間の節約になるように配慮しましょう。
2 メールの本文は流れに沿って書く
メール本文の書き方としては、以下のような流れで書いていくと無駄がありません。
1 宛名
2 挨拶文
3 本題(インターンシップへの応募)
4 本題2(日程調整や確認事項など、必要に応じて)
5 志望動機(なぜこの企業のインターンに参加したいのか)
6 意気込み(インターンで得たいもの、期待することなど)
7 締め
8 署名
メールはあまり長くなりすぎないよう、簡潔にまとめましょう。HTMLメールにして装飾したり、自分の写真などを送ることは、企業側から求められない限り不要です。
3 スケジュールの希望は伝えた上で、決定は先方の意向に委ねる
企業によってはインターンが実施できる期間や日数が限られている場合があり、自分のスケジュールと調整が必要になることもあります。この場合には、自分の希望をあらかじめ伝えておいて、その中で検討してもらうようにしてください。希望は伝えるものの、基本的に「最大限相手に合わせる」というスタンスで、企業側の意向に委ねるようにしてください。
4 過剰な自分アピールに気を付ける
エントリーシートになっていないメールでの申し込みは、好きなように自分のアピールができてしまいます。しかし、自分のことを知ってもらおうとアピールをメールに盛り込むと、相手側に対して失礼になってしまいます。求められている情報があれば、それに対して簡潔に答え、必要ならアピールを一言二言付け加えるようにします。
インターンシップ応募のメール例文
インターンの応募メールでは、インターンを希望すること、そして志望動機がわかりやすいことが大事です。わかりやすい内容のためには、いつも結論を先にするように気を付けてください。この場合、志望動機より先に「インターンを希望する」旨を伝えます。
志望動機は説得力を持つように、その企業のインターンがいかに自分にとって魅力的なのかを伝えると良いでしょう。また、都合の良い連絡先があればその連絡先についても触れておくと相手が連絡をしたいと思った時に親切です。
インターンシップ応募につきまして(●●大学3年山田太郎)
■■株式会社 人事部 A様
はじめまして。●●大学3年の山田と申します。
大学生のキャリアセンターで、御社のインターンシップの募集要項を見て興味を持ちましたので、応募を申し込みたく存じます。
実際の工場で最新の生産技術を目の当たりにできるというプログラムに強く心を惹かれました。日本の中でも有数と言われる技術から、どのように商品が作られているのか非常に興味があり、非常に素晴らしいチャンスだと興奮しております。
日程は私の方は調整が利きますので、ご提案をいただければ御社に合わせていつでも参加させていただければと存じます。
もし何かございましたら、文末の署名の連絡先までご連絡をいただけましたら幸いです。
末筆になりますが、突然のご連絡となりましたことをお詫び申し上げます。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
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●●大学 3年
山田太郎
(電話番号)
(メールアドレス)
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インターンシップでメールのやりとりが発生するのは応募時だけではない
インターンシップの応募をメールで行う場合、その他のやりとりもメール中心になることが多いです。日程確認・調整であったり、また必要事項の確認などのやり取りがメールで行われます。
メールでのやりとりの中で失礼があると、相手に与える印象が悪くなり、選考から外れてしまうこともあります。大事なことは、ビジネスマナーをしっかり守りつつインターンへの意欲を見せることです。送るメールひとつひとつによく注意してください。
インターンの応募メールは基本を押さえておけば大丈夫
多くの応募者がいる場合、インターンに参加できるかはわかりません。しかし、ポイントを押さえておけば通過率は確実に上がります。
大学生の多くはインターンの応募メールなどのビジネスメールを苦手に感じますが、慣れてしまえば難しいものではありません。早めに基本をマスターして、効率的にメールが作成できるようになりましょう。
より時間をかけるべきは、志望動機などの内容に関する部分です。志望動機はインターンへの参加意欲を見せる絶好のアピールポイントですから、企業研究を行った上で明確な志望動機を伝えるようにしてください。