インターンシップの給料事情が知りたい!
インターンシップで給料が出るか否かというのは、その企業によって異なります。しかし、近年では有給でインターン生を募る企業が増加しつつあります。
就活中は交通費や準備品でお金がかかる機会も多く何かと物入りな時期ですから、職場体験をしつつお金をもらえる有給のインターンシップというのは、就活生にとって非常にありがたい制度でもあります。
有給のインターンシップに応募する方にとって、やはり気になるのが給料はどれくらい出るのかといった点ではないでしょうか。今回は就活中に有給のインターンシップに参加した経験のある方々の声を参考に、インターンシップの給料の時給・日給相場について解説していきます。
給料が出るのはどんなインターンシップが多い?
中には短期であっても報酬を支給する企業もありますが、基本的に、有給のインターンシップとなるのは長期的なプログラムが組まれたものであることが多く、1日で終わるものや数日程度の短期インターンシップでは給料が出ないのが一般的です。
報酬の支給内容は、実習手当や食費、交通費としてなど様々です。インターンシップを有給とする目的としては、学生の参加人数を増やすことや、学生自身の責任感を高めるなどの効果を期待する企業が多い傾向にあります。
インターンシップで給料が出る場合の期間・勤務形態は?
今回の有給インターンシップの体験談を見てみると、最低でも2週間、長ければ1~2ヶ月に及ぶプログラムを受けたという声が寄せられています。
また、時間帯についても正社員と同様の勤務形態が基本であり、「8:30~17:30」「9:30~18:30」、シフト制であれば「9:00~16:00」「12:00~19:00」「16:00~22:00」などと、フルタイムでの勤務が主となっています。
インターンシップの給料相場はいくら?
今回寄せられた体験談で最も多かったインターンシップの給料相場は、「時給900円」「時給1,000円」という回答です。日給に換算すると8,000円前後となります。
最も時給が低い方の場合は680円、日給に換算すると5,440円と、こちらは地域の違いなども大きく影響していると推測されます。しかし、有給インターンシップが増えているとはいえ、無給のインターンシップがほとんどという中で給料が支給されるというのは、就活生にとっては非常にありがたい話と言えます。
インターンシップの給料はどれくらい?体験談を調査!
実際に有給のインターンシップに参加した方々から、インターンシップ中の給料や主な業務内容についてお話を伺いました。
インターンシップの給料が時給700円未満だった方
志望する業界や職種に影響しました
みみなり(34歳 会社員)
在籍していた大学で、1か月程度のインターンシップを受けました。勤務時間は8時半から17時までとなっており、時給として680円程度でした。
基本的には窓口業務を担当し、学生から相談や書類申請の受付を担当しました。また、時間帯によっては書類整理や備品の管理など雑務に携わりました。
インターンシップに参加して良かったのは、実際に働く現場を体験することができたことです。一日の業務の流れを確認することが出来、自分が実際に働き始めたらどんな能力を生かせられるかを考えさせられる機会となり、志望する業界や職種も変わった意義ある体験でした。
インターンシップの給料が時給800円だった方
校正など出版社での内勤を体験しました
ペテロ(32歳、事務職)
都内にある、法律・行政系の書籍を扱う出版社でのインターンシップを体験しました。期間は2週間。勤務時間は平日の9時から17時で、時給に換算すると800円程度でした。
仕事の内容は、出版社での内勤の業務で、主に総務の仕事と出版物校正の仕事を行いました。校正の仕事においては、原稿と、試し刷りされた印刷物との間に誤字がないか確認する仕事が主です。
思ったより単純作業では済まず、例えば英語を和訳する際のニュアンスの違いなども勉強しなければならなかったり、誤字でなくても以前の出版物と表現が整合しているか確認しなければいけなかったりなど、出版物を発行するに当たって学ぶことがありました。
インターンシップの給料が時給900円だった方
一生に一度の晴れ舞台のお手伝い
souso(29歳 サービス業)
ブライダル業界のインターンシップに約2ヶ月参加しました。勤務時間は8:30~17:30までの時給は900円。土日は実際の結婚式でお料理の配膳をしました。
レストランなどの配膳とは異なり、一生に一度の晴れ舞台での接客なので、かなりプレッシャーがかかりました。しかし、お客様からは「ありがとう」と毎回お言葉をいただき、とてもやりがいを感じられます。
結婚式という特別な空間での接客は、身の引き締まる思いでした。平日はドレスショップで働きました。ウェディングドレスやカラードレスを決めに来る新婦さんはとても楽しそうで、こちらも楽しんでお手伝いできました。
とても忙しかったです
ゆん(21歳、事務職)
私が行ったインターンは大手ショッピングモールでの接客のお仕事でした。約1ヶ月間働きました。時給は900円で、勤務時間は9:00~16:00や12:00~19:00、16:00~22:00など色々でした。
色々な時間というのも、ショッピングモール内のお店だったので通常業務の他に開店作業や閉店作業もしました。
インターン中、丁度お店の方がキャンペーン期間中だったので普段よりもお客様が多く、とてつもない忙しさの中で慣れていない仕事に追われていました。ただ、忙しいからこそやりがいも感じられる職場だったと思います。
インターンシップの給料が時給950円だった方
将来に向けて
リンタ(22歳 事務職)
私は将来税理士を志しています。そこで見つけたのが税理士事務所です。はじめは不安でしたが、大学の先輩もそこでインターンシップをしていて、いい評判を聞いていたのでそこに決めました。
期間は1ヶ月間で、時間帯としては9時~17時30分までと、実際に働く時間に即していました。時給は950円と、アルバイトみたいな給金で週に3日入らせていただきました。
仕事内容としては、企業の月次経理作業 ・決算書の作成・整理 ・会計ソフトの入力 ・お客様打ち合わせなど、多岐にわたり、アシスタントとしてやらせていただきました。
アットホームな職場だったのでわからないところはすぐに聞けて、初心者でも働きやすく自分の将来に向けて近づけた感があります。
インターンシップの給料が時給1,000円以上だった方
エリート不動産会社での就労体験
みやちゃん(25歳 不動産)
私は就職活動の際、不動産コンサルティングを行っている企業で1ヶ月ほどインターンシップに参加させていただきました。
具体的な事業内容としては不動産の管理と仲介をはじめ、仕入れも行います。また、不動産投資を始めたい個人のお客様からの相談に対してアドバイスをするコンサルティング業務です。
インターン中は時給が1000円で午前9時30分から午後の18時30分まで勤務していました。
朝はまず社訓の唱和からはじまり、そのあとは朝礼と部署ごとに1日のタスクの共有からはじまります。その後は物件登録業務や、物件写真撮影などを行います。オーナー様との顔合わせにも同行させていただき、信頼関係の築き方を垣間見る事ができました。実際にインターンシップに参加してみて、私の志望していた不動産業界の日常を知る事ができて良い経験となりました。そして不動産の中でも賃貸や売買に特化せず、コンサルティングという形で幅広い業務が行えるのは知識や経験も積む事ができ、純粋に楽しいと思えました。
インターンシップについて
はむたろう(23歳 事務職)
ベンチャー企業の有給インターンシップでした。1週間ほどのものでしたが、内容はとても密でありすごく辛いものでした。勤務時間が9時~17時30分となっていましたが、実際はもっと遅い時間までやっていた日が多いと思います。時給は1000円でした。
1日目、2日目は簡単な説明や見学、先輩とのロールプレイングなどを行いました。3日目からは実際にその企業が抱えている顧客に対しての営業だったり、新商品の資料作成などを行いました。
やはりベンチャー企業ということで、即戦力で働ける人を強く求めているようでした。私と一緒に入った人も3人ほどいましたが、途中から来なくなり、連絡もなくなった人がいました。何とか乗り切りましたが、もう行きたくはない、というのが正直な感想です。
インターンシップの体験談
サテライザー(26歳 塾講師)
学習塾の講師のインターンシップでした。地域に密着した指導を売りとした高校受験対策をメインに扱う企業でした。期間としては日時の選べる本社での研修3日間と夏期講習の14日でした。
勤務時間に関しては、研修中は18時から大体21時ごろまででした。夏期講習に関しては9時から17時まででしたが、生徒の見送りやミーティングで前後30分ほど早出残業がありました。
給与に関しては、研修は時給1000円で、講習では時給2500円でしたが、これは授業時間のみの支払いとのことで前後の作業に関しては無給でした。ただ時給換算すれば1000円ほどにはなりました。
内容としては夏期講習の授業がメインですが、生徒の出迎え見送りや簡単な電話対応も行いました。仕事の紹介文に書かれているような綺麗事ばかりではない、実際の現場を知ることができて、業界に関する理解を深めることが出来たと思います。
インターンシップの参加を給料が出るか否かで決めるのは危険
当然のことながら、インターンシップの給料相場は企業によって異なります。インターンシップ中に支給される給料が高いに越したことはありませんが、就職活動においてインターンシップに参加する目的というのは、あくまで金銭的な事情ではなくその企業の実態を知ることにあります。
有給のインターンシップでは長期的なものが主となります。そのため、給料が出るか否かといった基準のみで参加を決めてしまうというのは、時間の使い方を考慮するとリスキーな選択です。有給、無給に限らず、インターンシップの参加を検討する際は、自分の就職活動において有意義な時間の使い方であるかどうかを重要視するよう心がけましょう。