インターンシップとバイト経験…就活ではどっちが有利?
インターンシップとバイトは具体的にどこに違いがあり、就活の時にどのように影響するのかわからない学生は多いものです。また、「インターンの方が就活時には有利」というイメージを持っている就活生もいますが、一概にはそう言い切れないのが実情です。
インターンとバイトの違い、それぞれの経験を就活でどう活かすことができるのかをまとめました。学生の方はそれぞれの違いを理解した上で、学生生活をどう過ごすかを考えてみてください。
インターンの特徴とは
具体的に、インターンシップとアルバイトとではどういった違いがあるのでしょうか。まずはインターンシップの特徴についてチェックしていきましょう。
企業側がインターンシップを行う目的は採用したい人材かを見極めるため
インターンの場合は、企業側が学生を正社員として採用できる人材かどうかを見極めるためにインターンとして採用するケースがあります。
また、インターンとして働く学生が優秀な人材だった場合に、その学生が就活時に自分達の企業に入社するように囲い込むという目的もあります。
インターンシップの期間は短期から長期までさまざま
インターンは企業によって期間は様々ですが、短期のインターンの場合では、1日や1~2週間ほどの短期間、その企業の社内の雰囲気や仕事内容を体験することができます。
長期のインターンになると、実際に働いている正社員の人達とさほどレベルが変わらない仕事を任されたり、実際に正社員としてどのような人達が働いているかを社会人になる前にじっくりと見ることができるという意味があります。
インターンを通して特殊なスキルを身に付けられることもある
長期のインターンの場合、企業側としては「そのまま正社員として採用する」という狙いがあったり、「仕事に関しては正社員と同等の扱いをする」という目的があります。そのため、短期と比べるとインターンとして採用した学生に任せる仕事のレベルは高くなる可能性が高い傾向にあります。
例としてIT企業などのケースで言えば、「バイトには印刷や書類整理、データ加工といった雑務を依頼し、インターンにはシステムのプログラミングを教えて対応してもらう」といった違いがあることも考えられます。
また、営業職のインターンシップの場合は、通常はバイト社員に法人営業をさせることは滅多にありませんが、インターンの場合は正社員に同行して一緒に法人営業を体験できる場合もあります。
ただし、インターンシップの場合、仕事のレベルが高くても、それに応じた時給がもらえるとは限りません。お金重視の場合はバイトの方が良いと考えることもできます。
バイトの特徴とは?
バイトにはバイト特有の特徴があります。インターンとは異なる点にフォーカスしながら詳しくご説明します。
バイトから正社員登用される可能性は企業によって異なる
会社側からすればバイトはあくまでバイトであって、今後企業に正社員として採用することは基本的に想定していません。
もちろん、バイトをしている学生の仕事ぶりがすごく優秀で、このまま正社員登用したいと考えるケースも珍しくはありませんが、バイトを募集したり採用したりする段階から「正社員として採用できる人材を選考したい」とまでは考えていないケースが多いです。正社員登用を狙うのであれば、正社員登用制度のある会社を狙うか、インターンシップへの参加を検討するのが現実的でしょう。
バイトは働く場所や給料重視の人におすすめ
「家から歩いて10分以内のところでバイトをしたい」と考えた時に、家から10分の場所にインターン先を探すのは住んでいる場所によっては非常に難しいですが、バイトであれば比較的探しやすくなります。
インターンよりもバイトの方が数は圧倒的に多いので、働く場所や給料といった多くの条件を求めるのであれば、バイトを選択した方がよいでしょう。
仕事内容は単純作業が多い
もちろん例外はありますが、アルバイトの範疇であれば基本的には単純作業を任されることがほとんどです。就活で有利になることやスキルアップではなく、あくまでお金を稼ぐことを目的としている場合、単純作業の多いアルバイトを選ぶのが無難でしょう。
インターンシップの経験は就活でどう活かせる?
インターン先に入社するために就活を検討しているのであれば、就活時のインターン経験は志望動機や自己PRのネタにつなげやすいというメリットがあります。
例えば、「実際にインターンとして働かせてもらって、社員の方達や会社の雰囲気が肌に合った」ということでも十分に志望動機になります。
そして、企業側としても、既にインターンとしてその就活生が働いた実績があるのであれば、インターン期間中の仕事ぶりが悪くなければ、よく知らない学生を採用するよりは安心感があります。もし、インターンとしての仕事ぶりがすごく優秀であれば、面接はただの「儀式」であって、面接をする前から内定はほぼ確定となる可能性もゼロではないでしょう。
また、「インターンシップ=社会人のプレ体験」といったイメージを持つ企業側は多いものです。インターン先ではない企業へ面接に行ったとしても、インターンの期間が長ければ長いほど社会人に近いキャリアを持つ学生として見てもらえ、有利になるケースもあります。
ただし、インターン中に仕事で大きなミスをしたり、病気などを理由に長期でインターンを休んでいた場合など、企業側にインターンとして働いていた頃の働きぶりを低く評価されるケースも考えられます。
特にインターン先に入社したいと考えているのであれば、事前に自分の情報を知られている時点で、有利にも不利にも働きやすいということをしっかりと頭に入れておきましょう。
バイト経験は就活でどう活かせる?
バイトは数が多いので、たくさんのバイトを経験したということをアピールすることで、多くの仕事に対しての適性をアピールできる場合があります。もしくは、特殊なバイトをしていた経験があれば、そのバイトの話をするだけで面接官に興味を持ってもらえることもあります。
また、バイトリーダーや主任など、職場で責任ある立場を任されていた場合は、正社員の人達以上に働いたということや、正社員の人と同等かそれ以上の仕事を行ったということをアピールすると評価してもらえます。
ただし、今どきアルバイトをしている学生はそう珍しくありませんので、「学生時代に一番頑張ったこと」にバイトを挙げた場合、そこでアピールする内容によっては面接官に「ありがちな回答をしている」と受け取られ、高く評価してもらえない可能性もあります。
あまりに内容を盛り過ぎるのは考えものですが、もし自己PRや志望動機にバイト経験を取り入れるのであれば、ありきたりな内容にならないよう、何かひとつは面接官が「おっ!」と食いつくようなオリジナリティあふれるエピソードを盛り込みたいところです。
インターンかバイトか、選ぶならどんな経験を通して何を得たいのかを明確にしよう
インターンでもバイトでも、どんな場所でどのくらいの期間、どんな仕事をしながら働くかによって得られる経験は大きく違いますし、就活時のアピールポイントも異なってきます。スケジュールに無理がないのであれば、インターンとバイトの両立を検討してもよいでしょう。
企業として大事なことは、インターンとバイトのどちらを経験しているかということではなく「そこで何を得たか」ということです。社会人になる前にどんな経験がしたいのか、就活時に何をアピールしたいと思うのかをよく考えた上で、得たいと思えるものを得られる場所で働くことを意識するとよいでしょう。