就活の適性検査・筆記試験を突破するには
就活をする上で絶対に避けては通れないのが、適性検査とSPIなどの筆記試験です。適性検査や筆記試験の点数だけで足切をする企業もありますので、出来るだけ早めに対策に取り組んで高得点を取っておいた方が安心です。
就活の適性検査・筆記試験で高得点を取るために、適性検査や筆記試験とは、適性検査・筆記試験で企業が何を見ているのか、適性検査や筆記試験対策はいつから始めるといいのかを考えてみましょう。
就活の適性検査・筆記試験とは?
就活の選考の一環として行われる適性検査や筆記試験は、一体どのようなものなのでしょうか。
一言で言えば、性格や人柄が企業の行う業務に合っているかを検査する適性検査と、主に事務処理能力や英語能力を検査する筆記試験の二つがあり、それをまとめて適性検査と呼んでいます。
就活の適性検査は心理テストのような側面が強く、自分の性格に反する回答をすると嘘をついているという結果が出てしまうため対策はなかなか難しいです。逆に筆記試験は簡単な言語能力を問う問題や数字を扱う問題が多いため、少しの訓練を行うことですぐに得点率を上げることができ、対策が必須と言えます。
就活の適性検査で企業は何を見たいのか
就活の適性検査では、性格的な特徴や人物イメージ、職務適応性、組織適応性などが見られます。筆記試験は事務処理能力や英語能力を計るテストであることから、単純に足切りに使われたり、基本的な能力が備わっているかを見るのに使われたりすることが多いと考えてください。
就活の適性検査・筆記試験で見られることはいずれも基本的なことがほとんどです。そのため、基本的な事務能力が備わっていないという結果や極端にコミュニケーションが苦手だという結果、協調性がまるでないという結果が出ない限り、落とされることはないため安心してください。
就活の適性検査はいつ実施される?
就活の適性検査が行われる時期としては、どの企業もエントリー後、もしくはエントリーシートを提出した後のどちらかがほとんどです。
具体的な時期としては、経団連所属の企業ならば広報解禁が行われてから2か月の間に行われます。就活スケジュールの後ろ倒しが行われた2016年卒以降では、以下のようなスケジュールで行われるため、実際に適性検査・筆記試験が行われるのは3月~4月、遅くとも5月です。
就活の適性検査と言えばSPI
就活における適性検査・筆記試験として最も重要なのがやはりSPIです。リクルートが提供しているということもあり、大手企業を中心に広く採用されています。多く使われている業界は、メーカー・銀行・大手企業・伝統のある企業に多いです。
SPIの検査は、基本的には言語能力・非言語能力(計算など)・性格検査の3種類があり、一度に適性検査と筆記試験を行うことが特徴です。問題としても比較的簡単な問題が多く、対策は容易と言えます。企業によっては英語の問題が追加されることもあります。
SPIにおける言語能力の範囲は、二語関係・熟語の意味・熟語の成り立ち・語句の用法・分の並び替え・空欄補充・長文読解です。
非言語能力の範囲は、推論・図表の読み取り・集合・順列、組み合わせ・確率・料金の割引・損益算・分割払い、仕事算・速さ、距離、時間・割合、比・代金の計算・資料の読み取り・長文読み取り計算・整数の推測・グラフの領域・物の流れと比率・装置と回路です。いずれも中学校、高校でやったことがあるような問題ばかりです。
就活のSPI受験方式は3つ
SPIには3つの受験方式があり、受験方式により出る問題も多少異なる場合があります。簡単にどのような受験方式があるのかご紹介します。
テストセンター方式
テストセンター方式とは、試験が行われる会場に受験者が行き、設置されている専用のパソコンで試験を受ける方式です。SPI受験者の6割以上がこのテストセンター形式で受験をします。言語と非言語能力テストは35分、性格テストは30分で試験を行います。
WEBテスト方式
2番目に多いのが、WEBテスト方式です。WEBテスト方式は、主に受験者がそれぞれ自宅のパソコンで受ける方式のことで、テストセンター方式と大きく異なるのが電卓の使用が許可されている点です。試験の実施時間はテストセンター方式と同じです。
ペーパーテスト方式
ペーパーテスト方式は、応募する企業内で実施されます。WEBテストに比べると試験時間は約110分と長く、言語30分、非言語40分、性格テスト40分で行います。ペーパーテスト方式のいいところは、問題の順番通りに解くのではなく、解きにくい問題を飛ばして解きやすい問題から始めることができる点にあります。焦って進める必要がないので、落ち着いて問題を解くことができます。
玉手箱の適性検査も知っておこう
玉手箱もSPIと同じく、人気企業を中心に広く使用されているWebテストの一種です。問題は、SHL社が提供しています。
CAB(コンピュータ職向けのテスト)やGAB、IMAGESといったテストも同じくSHL社のもので、玉手箱・Web-CAB、C-GABはWebテストセンター方式、CAB・GAB・IMAGESはペーパーテスト方式で試験が実施されます。
SPIとは少し出題される問題が異なり、言語能力テストでは論理的読解・趣旨判定・趣旨把握、計数能力テストでは四則演算・図表の読み取り・空欄推測などが出題されます。
それぞれの形式で多少出題範囲が異なりますが、玉手箱では暗算・CAB形式における法則性や命令表といった範囲を除きほぼ全ての範囲を含んでいるため、GABやIMAGESに特化して対策する場合を除けば玉手箱の対策をしておけば困ることはありません。
一方で、玉手箱はSPIと異なり一問あたりにかけられる時間が少ないことが特徴です。そのため、反復練習はもちろんのことですが、出来るだけ素早く、かつ正確に解けるかという点でも意識しておくと良いでしょう。
どの企業がどの適性検査を行っているのかを知りたい
どの企業がどの会社の適性検査を行っているのか知りたい人は、SPIノートの会から出版されている「この業界・企業でこの「採用テスト」が使われている!」を活用してください。
掲載されているデータは毎年更新されていますので、適性検査に関する最新の情報を知ることができます。実際に出題された問題例も載っていますから、就活の適性検査対策を行うのにもってこいの一冊です。
SPIや玉手箱が適性検査の2強であるとはいえ、企業により行われる検査はそれだけではありません。志望する企業が明確になっている人なら、志望する企業が採用している適性検査にターゲットを絞って対策を行った方が効率的です。
就活の適性検査・筆記試験対策はいつから?
適性検査・筆記試験の対策は、就活があわただしくなる広報解禁日より前から始めてください。志望企業が定まっていなくても、適性検査・筆記試験の対策は早めに始めておくべきです。過去問を解いたり、OG・OBを訪問し企業の情報を集めたり、自分なりに企業を研究することを早めに始めれば、それだけ他の人に差をつけることができます。
対策の鍵となるのは訓練の量です。過去問と今年の出題傾向に触れる機会をできるだけ増やして、経験を積み重ねてください。志望する企業が定まっていない人でも、とりあえずSPIと玉手箱を徹底的に研究しておくと損はないでしょう。
適性検査の嘘はバレる!
たびたび話題になるのが、適性検査は自分をよりよく見せるために嘘をついたほうが良いのか良くないのかということですが、ついた嘘は必ずバレると思ってください。
就活の適性検査は短い時間で間髪入れずに似たような質問をどんどん進めていくやり方です。受験者に考える暇を与えないのが特徴の検査ですから、嘘をついたとしても嘘を示す結果が現れるだけです。
適性検査の結果に嘘が含まれていると知った企業が、嘘をついた人を採用することはありません。仮に採用されたとしても、偽った自分のままで仕事を進めていくことは到底無理です。入社後に「仕事ができない」ことに悩み、疲れ、やがて出社すら難しくなってしまうのは想像に難くないでしょう。
自分が理想とする自分を就活の適性検査で示したいなら、嘘をついて自分を偽ることより、自分が理想とする自分になるために努力を重ねることを選択してください。ついた嘘で自分を苦しめるのは本末転倒です。適性検査は、正直に素直に思った通りに解答してください。
就活の適性検査・筆記試験対策は早めに取り組もう
適性検査・筆記試験対策は早めに始めることが肝心です。対策はいつでも行うことが出来るため、就活を意識している人は早めに対策することが志望企業に内定をもらえる鍵となります。時間配分を間違えないようにしっかりと準備をして、内定を勝ち取ってください。