できる学生に思われる就活時のメール返信のマナー
昔は就職活動時の面接日程などの連絡は電話で行うのが主流でしたが、最近はメールで行う企業が増えて来ました。今の学生は、メールを扱うことには慣れているでしょうが、ビジネスメールとなるとどう書いていいか分からない方も多いのではないでしょうか?
人生を駆けて挑むといっても過言ではない就職活動、メールの返信のマナーが採用に直結することはないかもしれませんが、ミスを防ぎ、人事担当者の印象を良くしたいと感じるのは当たり前のことですね。
では、人事担当者は学生のメールのどのようなところに注目しているのでしょうか。
たとえば就活中に届いたこのメールはどう返信する?
例えば、企業から以下のようなメールが届いたと仮定します。このような企業からのメールに対して、どのように返すべきでしょうか。
題名:〇〇株式会社 採用二次試験のご案内
〇〇様
先日は弊社採用一次試験にご来社頂き誠にありがとうございます。
選考の結果、貴方様には是非二次試験にお進み頂ければと思います。
つきましては下記の通り二次試験を実施致しますのでご来社下さい。
日程:6月30日(水)13:00
場所:弊社東京オフィス
内容:弊社管理職による面接
辞退される場合は、6月15日までにご返信下さい。
就活生の返信メールはこう書く
1.就活中の返信メールの件名はReでもOK
就活の日程連絡などの企業からの返信メールの際に、件名をどうするか悩まれる方も多いと思います。消して新しく件名を記入して送った方が丁寧だと感じる方もいるかもしれませんが、あまりおすすめできません。
なぜなら新卒採用などの場合は特に、先方はあなた以外の学生にも同じメールを送っていることが考えられ、日々多くのメールが届いていることが予想されます。そのため、いちいち件名を消されてしまうと、件名から用件を把握しづらくなるため返って先方の手間を増やしてしまうことになりかねません。
件名をReのまま返信することが気になる方は、その後に大学名と自分の名前を付け足すなどしてもいいかもしれませんが、件名が長くなっても読みづらいと感じる方もいるため基本はそのままでいいでしょう。
2.就活中の返信メールの書き初めは名前などの基本事項を書く
メールの本文は、まず会社名、部署、担当者の名前の後に、自分の名前を名乗ります。
今ではあまり少なくなりましたが、メールアドレスを部署で共有している場合もあるので、部署と担当者名を必ず入れて誰宛てのメールか分かるようにします。
〇〇株式会社 人事部 〇〇様
〇〇大学〇〇学部 山本一郎です。
就活だけでなく、ビジネス上はこのように相手の会社、名前の後に自分の名前を名乗るので、覚えておきましょう。
3.面接の日程はお礼と指定された日時を再度明記して返信メールする
メールの本文では連絡のお礼と指定された日時を再度確認して、伺わせて頂く旨を伝えましょう。メールの内容によっては、ただ通知だけで「返信は不要です」との記載がある場合もありますので、その場合には返信は不要になりますが、そうした文がない場合は必ず返信しましょう。
以下にメール返信の例を紹介するので参考にして下さいね。
メール返信例1
こちらこそ先日はありがとうございました。また、面談日程了解いたしました。
日時:6月30日 13時~
場所:貴社東京オフィス
にお伺いさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
メール返信例2
日程のご連絡ありがとうございます。ご指示いただきました
日時:6月30日 13時~
場所:貴社東京オフィス
にお伺いさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
4.相手から来たメールの本文は消さないでそのまま返信する
こちらも1のReを消すか消さないかの理由にも繋がることですが、相手から来たメールの本文を消すとあたかも丁寧に感じられますが、相手にとってみれば、あなた以外にもたくさんのメールを送っている中でそのようなことをされてしまうと、前後のやり取りが分かり難くなり手間が増えてしまうため消さずにそのまま残しておきましょう。
就活のメール返信はビジネスマナーに沿って書くことを心がける
中途採用や第二新卒、転職など、応募者に社会人経験がある場合はともかく、学生である場合は、メールマナーが完璧でないことを採用担当者も分かっています。
ビジネスメールの細かなマナーなどは多少大目に見てもらえるかもしれませんが、例えば先方の会社のことを「御社」や「貴社」ではなく、会社名で言うことや、ビジネスメール以前に、基本的な敬語の使い方を知らないのかと感じさせてしまうような文面は考えものです。
就職活動の中では、面接日程の連絡以外にも、資料請求や、OB・OG訪問など、メールをする機会というのが多くあります。
基本的に知らない相手、しかも相手にとってあなたはたくさんいる応募者の中の一人に過ぎず、わざわざ貴重な時間を割いて対応するメリットが全くありません。
それを念頭に置かずして、「対応してくれて当然」というような態度がメールの文面を通して透けて見えてしまえば、例え学生であったとしても、先方としてもあなたのために何かをしようという気がなくなってしまいます。
まず正しい日本語と敬語、そして誤字脱字は入念にチェックし、失礼がない文章かどうか、送信する前によく確認しましょう。
また、マナーなどには問題がないとしても、こうした趣旨のメールにおいて私的なことを長々と羅列して相手の時間をとらせるのも良くないので、あくまでも端的に分かりやすい文章を心がけて下さい。
企業からメールが届いたら返信はすぐにするべき
新卒採用においては、就職面接が行われる時期が同じですから、学生としては面接を受ける企業が本命ではなかった場合、本命企業の試験日程が決まっていないと、すぐに返信することは難しいかもしれません。ですが、返信のタイミングが早いほど、学生のその企業の本気度が見えるもの。
期限以内に返信することは大前提ですが、出来る限り早く返信できるようにしましょう。また、先方の企業にとっても、人数などを把握できると次の予定も立てやすいので、期限以内だからといってギリギリで返信するのもあまりおすすめできません。
面談日程が複数ある場合は候補日を返信メールで提示する
先方が面談の日程を複数出してくれる場合があります。
そのような場合は、その中から都合の良い日を伝えましょう。その際は、最低でも3つ以上は候補を出してください。相手も忙しいので、候補日が少なすぎると予定が合わず、やり取りをし直すことになり迷惑がかかってしまいます。
面接日程提示例
ご連絡ありがとうございます。
私は、下記の日程はお伺いすることができます。
6月20日(火)
6月23日(金)
6月26日(月)
お手数をおかけしますが、上記日程で調整して頂くことは可能でしょうか。
お忙しい中、大変恐縮ですがどうぞよろしくお願いします。
面談日程に都合がつかない場合代替案を提示するメールを返信する
先方が出した日程が合わないという場合もあるかもしれません。
本命企業であれば、何が何でも調整するべきですが、そうではない場合、先方企業の印象としては良くはありませんが、理由を説明して代替え案を提示するのもいいでしょう。
面接日程代替案提示例
大変申し訳ありませんが、その日程は別件が入っており、どうしてもお伺いすることができません。
下記の日程は空いているのですが、日程を調整して頂くことは可能でしょうか?
6月20日(火)
6月23日(金)
6月26日(月)
お忙しい中、大変恐縮ですがどうぞよろしくお願いします。
就活の返信メールは相手への心配りと熱意を大切に
学生の場合は、まだ社会人経験もありませんので、多少のことは大目に見られて、メールの内容に不備があったからといって採用に大きく影響することは少ないでしょう。
しかしそれ以前の問題として、あなたのメールを相手が時間を割いて見てくれているという意識があるのか、入社したい熱意はあるのか、文面を通すとマナー以上に相手に伝わってしまうものです。
そうした点も踏まえ、相手に失礼のないメールを送りたいものですね。後悔のない就職活動ができるように精一杯頑張ってくださいね。