インターンシップの志望動機に書くべき3つのポイント
かつてはインターンシップとは、純粋に学生が社会経験を積むための一手段でした。ですが、最近では企業や団体に就職するための一つのルートとして認知されつつあります。そのために、採用試験と同程度もしくはそれ以上に難関となるインターンシップも珍しくありません。インターンシップに採用されるためには、どのような志望動機を記すべきなのかご説明いたします。
1.なぜインターンシップを志望するのか
志望動機なので、「なぜインターンシップを志望するのか」を書くのは当然のことです。ですが、「営業活動に興味があるから」とか「広告制作に興味があるから」では、本当の志望動機とは言えません。本当の志望動機とは「営業活動に興味を持つようになった理由」や「広告制作に興味を持つようになった理由」を掘り下げた内容であるべきだからです。
例えば、営業活動を行って見たくてインターンシップを志す場合、次のような志望動機を述べたり記したりすることができるでしょう。志望動機を書くスペースが狭い場合は、書き方に工夫をして適切に文章を省略しましょう。
高校時代から父の友人のつてで、レストランで接客のアルバイトを不定期に行っています。レストランにいると消耗品やレンタル品、食材などを取り扱う企業の営業の方が良く訪れますので、最近ではオーナーの代理で営業の方の応対を行う機会が増えています。
その際、営業の方のアピールの仕方によって、同じ商品でも異なった印象に感じることが分かりました。そういう視点で営業の方を観察するうちに、自分でも営業をしてみたい、もっと顧客にアピールする営業が行いたいと言う気持ちが高まってきました。
御社のインターンシップ募集の知らせを伺ったときに、まず、営業活動ができること、営業に関するノウハウがつかめることに大きな魅力を感じました。短い期間では営業の極意を掴むことはできないかもしれませんが、「営業とは何か」という基礎から学ぶためにも、是非チャレンジさせていただきたいです。
このように、興味を持った理由を明確にしながら志望動機を書くならば、深い理由のある志望動機が書けるのです。
2.なぜその企業でインターンシップを志望するのか
営業活動を行う企業は、それこそ星の数ほどあります。その数ある企業の中で、なぜ、「その企業」のインターンシップを志すのかを、志望動機に明確に記す必要があるのです。業種や仕事内容に興味を持つだけでなく、その企業自体の魅力も書くようにしましょう。次の例文は、理系の学生が銀行でのインターンシップを志望する際の志望動機です。
高校生のころから、父親とお小遣いの範囲内でFXを行っておりました。経済を理解するためには、まずは数学に強くなる必要があると感じ、大学では統計学を専攻いたしました。いくつかの金融機関で口座を開設していたのですが、御社の国際レポートや為替の動きの解説がもっとも詳しく、投資においてももっとも参考になっています。
御社ではどのような情報収集をおこなっていらっしゃるのか、そしてそれをどう投資に活かしていらっしゃるのかを学びたいと思い、応募いたしました。御社のノウハウと実践と大学で身につけた統計学を活かして、いつかは御社の戦力となりたいと考えております。
企業のどの部分に魅力を感じたかだけでなく、自分が持っているスキル(この場合は、FXの経験と統計学の知識)を、どのように企業に活かせるかを絡めて志望動機を述べるなら、より強く面接官の心に響くことでしょう。
3.将来的にどのようなビジョンを持っているのか
興味を持った理由と、その企業でなくてはならない理由、そして自分のスキルだけでは、十分な志望動機とは言えません。企業が興味を持つのは志願者の過去と現在だけでなく、志願者の未来にあるからです。
今後、インターンシップで得た経験を活かして何をしたいのか、どういうビジョンを持っているのかも、含めて書くようにしましょう。メーカーでの事務活動のインターンシップに応募する際の志望動機の例を記します。
小さなころから御社のお菓子が大好物で、CMの歌をものまねて家族に披露したりしていました。御社への入社を希望しておりますので、大学でも少しでも食品について学んでおきたいと、家政学部の食品衛生学科を選択しました。
街のお菓子屋さんとは異なり、工場でお菓子を生産し、広報活動や企画活動等も仕事の一部です。御社の活動の根幹を理解するためには、まずは事務作業から知っていきたいと考えております。この度、御社が事務業務のインターンシップを募集していらっしゃることを伺い、まさしく私が求めていた基礎を知る機会だと飛びつきました。この機会を通して得られた知識を、多くの人に喜んでもらえる商品開発へと結び付けたいと考えております。
インターンシップの志望動機は企業への思いを語るべし
インターンシップを希望する理由や志望動機は、その企業に対する思いを示すことが重要です。企業がどのような事業を行っているか、その事業に魅力を感じる点は何か、自分がその企業でどのようなスキルや知識を身につけたいかなど、自分の考えや希望を具体的に示すことが必要です。
ただ、単にその企業に興味があるというだけでなく、自分自身がその企業で働くことに熱意を持っていることが大切です。そのためには、企業研究をしっかりと行い、その企業のビジョンや価値観、社風などを理解しておくことが必要です。
また、インターンシップを通じてどのような成長や学びを得たいのかも明確に示すことが重要です。例えば、自分が学んでいる専門分野に関連した業務に携わり、実践的なスキルを身につけたい、社会人としてのマナーやコミュニケーション能力を向上させたい、または業界についてより深く理解したいといった具体的な目標を持っていることが好印象となります。
自分の強みや特技など、自己PRにも力を入れましょう。インターンシップは、自分自身が成長し、自己実現を目指す場でもあります。自分の強みを生かして、企業に貢献できるようなアピールをすることで、採用担当者から注目されることができます。